徒然なる登山放浪記
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登山でストック・トレッキングポールをおすすめする理由

登山用ストック

登山を初めてから、ある程度山にも行くようになると、購入を悩むアイテムがある。それは登山用ストック、正式名称「トレッキングポール」。自分も2012年10月から登山を初めて、ストックを購入したのは2015年9月のため、最初の3年間はストックなし。今から考えると信じられないが、北岳登山や雲取山のテント泊などストックなしで登っていた。

さてこのストックの必要性だが、結論から言うと今後も登山に行くなら購入した方が良い。まず、自分の経験談も含めて3年間もストックを購入しなかった理由を挙げてみる。

登山用ストック・トレッキングポールを購入しなかった理由

必然性を感じなかった
ストックなしでも登山には行けるので、買わなければいけないという必然性を感じなかった。厳密にはストックの便利さを知らなかった。
杖というイメージがジジくささを感じる
トレッキングポールとは、直訳すると山登りで使う杖。この「杖」という言葉が、どうも年寄りじみたネガティブなイメージを抱いてしまう。

実際に、山小屋で会話をした方の中には、「杖というイメージが悪いので使っていない」という方もいた。

まあ、必然性の有無やイメージはともかくとして、実際にストックのメリットとデメリットを挙げてみる。まずはメリットから。

登山用ストック・トレッキングポールのメリット

下山時の膝痛を緩和してくれる。
これが最大のメリットと言っても良いだろう。ストックを使うことで下山時の膝痛対策になること。登山において膝は、野球選手の肩と同じぐらい生命線となる体のパーツ。膝を守るという意味で、ストックは重要なアイテム。
「脚の筋力 + 腕の筋力」も使って登れるので、単純に登山が楽になる。
体を支える力が「脚」の2本よりも「脚 + 腕」の4本の方が、単純に腕の筋力分の力が追加されるので、登山が楽になる。
このメリットに対して、デメリットを挙げてみる。

登山用ストック・トレッキングポールのデメリット

荷物になる。
購入前に最大の懸念事項だったのは、単純に荷物の総重量が重くなること。登山においてはグラム単位で荷物の軽さを追求しているのに、ストックを持っていくだけで1本約200g前後×2の重量が増える。
別途購入費用がかかる。
当たり前だが購入費用がかかる。価格はピンキリだが、適度に品質の良いものなら1万円前後は必要。どうしても値段がネックになるなら、最初は3,000円ほどの安価なものを試し買いしてみるのも良い。
岩場ではジャマになる。
ザックに収納すれば良いだけの話だが、出し入れが少し面倒だったりもする。
両手(または片手)が塞がる。
例えば、カメラを撮影しながら歩く場合などはストックが邪魔になったり、石に躓いて転倒したりすると、両手がストックで塞がっているため、顔面から倒れてしまうことがある。
一見するとデメリットの方が多いので、マイナスの印象を受けるかもしれないが、それでもストックは購入をおすすめします。

登山用ストック・トレッキングポールをおすすめする理由

ストックが必要な登山道

ストックをおすすめする理由は、メリットに挙げた「膝痛の緩和」と「登山が楽になる」2つのメリットが圧倒的であるから。

まず膝痛は確実に緩和されるし、膝痛対策にもなる。特に、宿泊登山やテント泊など重い荷物の場合、ストックの有難さを痛切に感じる。また、左(または上)の写真のように道幅が広い登山道では、周りに掴める木々や反動をつける段差などもないため、ストックあり・なしでは、登りやすさに雲泥の差が出る。

当初は荷物になると感じていたストックも、持参すれば大半は手に持って歩くので、重さは全く気にならない。また、岩場でザックに収納するのも、思ったほど面倒ではなく、どうしても面倒と感じるのであれば、岩場が多い山は最初から持参しないという選択肢をとれば良い。自分は購入後も、低山やアップダウンの少ない山では、ストックを持参しない。持参する・しないの選択肢が増える事は、メリットと言える。

両手が塞がることに関しては、自分も写真を撮影しながら歩くが、殆ど気にはならない。転倒時に両手が塞がっている点も、ストックは転倒防止に繋がる事もあるので、デメリットでもあるがメリットでもある。

これは山で登山者と会話をした中での感覚値だが、ストックを一度使った人のリピート率は高いと感じる。「ストックを購入したけど、自分には合わなかったので使うの止めました。」という声は1人しか聞いたことがない。むしろ「最初は自分もストックに抵抗はあったが、一度使うと手放せません。」という声の方が、圧倒的に多い。

ということで、ストックの購入を悩んでおられる方は、記事が参考になれば幸いです。
ちなみに自分が購入したのは「Black Diamond ディスタンスFL BD82302 2014モデル」。2014モデルのため、現在は新しいモデルが販売されています。

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コメント

 投稿されたコメント

  • 私も若い頃(30代半ばぐらいまで)にはまったくメリットを感じらなかったストックですが、40歳を過ぎた辺りから手放せなくなり最近は低山のデイハイクにも必ずもっていきます。
    体幹が弱る中年以降の私のような世代ですとストックがあるとあらかじめバランスがとれることにより、余計なバランス保持に使うエネルギーを緩和することができるように思います。
    また指摘されている通り不意なスリップや転倒、滑落などの防止にも繋がります。これは下山時だけでなく登る時も適時使うメリットは少なくないと感じます。
    重さについては自分が使っているカーボン製のストックなどは1本約150gですので2本でも300gと軽量なものもありますね(値ははりますが)。
    以上、駄文にて失礼いたしました。

  • コメントありがとうございます。
    なるほどバランス保持というのもメリットもありますね。私も昔は北岳をストックなしで登りましたが、ストック購入後の今からすると、よくストックなしで登ったと他人事のように感心してしまいます。
    私も、今では低山日帰り以外の山では、必需品となってます。

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