徒然なる登山放浪記
徒然なる登山ブログ
 

鳥海山の山小屋「御室小屋」の評判と感想

御室小屋データ

鳥海山山頂御室参籠所(御室小屋)基本データ
場所 鳥海山の山頂直下
宿泊料金 宿泊料:7,700円 夕食:1,650円、朝食:1,650円
※団体割引、子供割引あり
営業期間 7月上旬~9月中旬
収容人数 定員100名。個室は計4部屋。(6~8人部屋×1、5~6人部屋×2、3~4人部屋×1)
予約 要予約
水場 なし
テント場 なし
その他 トイレはバイオトイレ。
ホームページ http://www9.plala.or.jp/

※データはあえて宿泊時の情報にしています。最新情報は山小屋のホームページなどでご確認ください。物価高騰の影響で「料金」などは、今後変更になる可能性があります。

その他御室小屋の情報

御室小屋の外観

御室小屋の外観

2023年度は、猛暑と渇水の影響で、山小屋からの水の提供はなく、有料販売のみ。(食事の際のお茶の提供はあり)また、水や市販飲料水の販売は行われていたがすべて常温で、冷えた飲み物は、生ビール(1,000円)のみ。あと、温かいお茶が1杯100円。

2023年は、新型コロナ感染症の影響で、寝具、毛布の貸出しはないため、シュラフ持参。また、基本は、要予約の山小屋だが、日曜日で空いていたこともあり、飛び込みの宿泊にも対応していた。

談話室や屋内の自炊スペースはない。ちなみに、山小屋と併設した施設に、鳥海山頂美術館がある。

御室小屋の評判

御室小屋入口

御室小屋入口

ネット検索で評判を調べたが、意外と数が少なかった。御室小屋は営業期間も短く、また鳥海山は日帰り可能なため、宿泊する登山者はそれほど多くないのかも。個人のブログを中心にピックアップしたが、ネットでの評判は可もなく不可なく。そんな中でも、口コミとして多かったのは「質素な食事」だった。

■ 御室小屋に関するブログ

御室小屋の感想

利用日:2023年8月20日(日)申込内容:一泊二食付き
寝室大部屋

寝室大部屋

■ 料金は標準的?

近年の物価高騰の影響で、日本全国の山小屋が宿泊料金の値上げをしているため、改めて現時点での山小屋料金の相場を調べたところ、北・南アルプスなどでは、1泊2食付きで14,000~15,000円の価格を設定している山小屋が多く、それ以外の山小屋では、11,000円前後、安いところでも9,000円ぐらい。その内容に照らし合わせると、御室小屋の宿泊料金は1泊2食付きで11,000円だったので、標準的な価格といえる。

■ 山頂直下の立地

新山の山頂まで20分弱の好立地。山頂小屋なので当たり前だが、やはりこの立地の良さが一番大きなメリットだろう。

■ ニュートラルな接客対応

鳥海山大物忌神社が運営しているので、良くも悪くも接客対応はニュートラル。下界の宿泊施設のように丁寧でもないが、悪い訳でもなく、淡々とした対応。山小屋なので、接客はこれで十分。それに、山小屋でたまにある、気分を害するような接客対応や威圧的な態度などはなく、口コミにもそのような体験は一切書き込まれていなかった。

鳥海山大物忌神社本殿

鳥海山大物忌神社本殿

■ あまり混まない?

この日は日曜日ということもあり、宿泊している登山者は10組程度。団体がいたので、人数的には20人ほどだったが、団体は個室を利用していたので、大部屋はガラガラで、スペースにはかなり余裕があった。他のブログなどを見てもあまり混んでいる写真がなかったので、鳥海山は日帰りする登山者が多く、あまり混まないのかも。

■ 食事は質素

口コミで多かったのがやはり食事。昨今、山小屋の食事のレベルも上がってきているので、相対的に比較すると確かに質素ともいえる。ただ、神社運営という前提に加え、水場のない山小屋なので、凝った料理は難しいかと。容器も洗わず捨てられる発泡スチロールで、苦労されているのが窺えるので、贅沢は言ってられない。あと、おかわり不可との書き込みも複数あったが、記憶になし。自分はご飯をおかわりするタイプなので、不可なら印象に残っているはず。この日は空いていたので、状況に応じて臨機応変に対応しているのか、近年“おかわり可”に変更したのか、はたまた自分の記憶違いか..。なお、水不足のため、お茶はおかわり1杯までだった。

■ 水場がない

最大のデメリットはコレ!特に自分が利用した2023年度は猛暑に渇水続きで、麓の遊佐町では給水車を出動させるほどの水不足。登山道の水場はすべて枯れており、山小屋でも普段は雨水を登山者に提供しているようだが、さすがにこの状況なので、水の提供は不可。山頂の山小屋では、水場がないことは往々にしてあるので、こればっかりはどうしようもないが、この暑さの中、自由に水分補給ができないのは、かなりツラかった。水は多めに持参してきているが、明日の分は確保しておかなければならず、宿泊中は常に喉の渇きを感じていた。ちなみに、市販の水と飲料水は500円で販売していたが、残念ながらすべて常温。

■ 生ビールが超絶美味しい

水も市販飲料水も常温だったが、唯一冷えた飲み物が「生ビール」(1,000円)。もうこれは飲むしかないってことで飲みましたが、今まで飲んだ生ビールの中でも1、2を争う美味さ。(喉がカラカラなので..)北アルプスの山小屋では、たまに生ビールの提供している山小屋もあるが、日本全国で見るとやはり少ない。やっぱり缶より生のほうが美味しいし、お酒が飲める人にとっては嬉しいサービス。


御室小屋の夕食

御室小屋の夕食

御室小屋の朝食

御室小屋の朝食

生ビール

生ビール

山頂方面から見た御室小屋

山頂方面から見た御室小屋


■ 御室小屋の感想まとめ

御室小屋の評価
立地 かなり良い 建物 普通 料金 普通
接客 良い 食事 やや悪い 水場 やや悪い

総合 良い

低い評価となってしまったのは、”水場”と”食事”。”水場”はどうしようもないが、相対的な評価としてはこうなってしまう。評価項目で、良し悪しがはっきり別れてしまったが、総合評価は生ビールの提供や混みにくい点なども加味した。

基本、山頂にある山小屋は、山小屋の中でも特に存在意義が高く、営業してくれていること自体に感謝です。総合的には良い山小屋なので、次回鳥海山に登る機会があれば、また利用します。

以上、御室小屋の感想でした。


鳥海山頂美術館

鳥海山頂美術館

美術館内

美術館内

鳥海山登山レポート


コメント

コメント投稿フォーム

トラックバックURL: https://www.yamarepo.com/yamablog/7423/trackback/