[燕岳登山レポ]
北アルプス三大急登の合戦尾根を登る燕岳登山 常念山脈縦走登山その1
2019年8月17日(土)天候:晴れ
中房温泉 ~ 合戦沢ノ頭 ~ 燕山荘 ~ 燕岳 ~ 燕山荘 まで
中房温泉 ~ 合戦沢ノ頭 ~ 燕山荘 ~ 燕岳 ~ 燕山荘 まで
- 燕岳(つばくろだけ)日本二百名山
- 飛騨山脈(北アルプス)にある標高2,763mの山。花崗岩でできた独特の山体で、山頂付近にはメガネ岩やイルカ岩と呼ばれる奇岩がある。高山植物の女王と呼ばれるコマクサの群生地としても有名。燕岳は、大天井岳を経て槍ヶ岳へ向かう表銀座コースの始点となっており、北アルプス入門の山にも位置づけられている。
燕岳のコース
燕岳の登山口は、中房温泉(なかふさおんせん)のみである。
- 合戦尾根人気コース!登り利用
- 中房温泉から合戦尾根沿いに、合戦沢ノ頭を経由して登るコース。コース上には、スイカが名物の合戦小屋、燕山荘などがある。本コースは北アルプス三大急登の1つに数えられている。
- 東沢乗越コース
- 中房温泉から中房川沿いに東沢乗越を目指し、北燕岳経由で登頂するコース。残雪期は道に迷いやすいため通行自粛が呼びかけられており、無雪期でも初心者の通行は危険とされている。
燕岳のコースが紹介されているのは、山と高原地図の「槍ヶ岳・穂高岳」です。地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!
燕岳の登山計画
- コースと日程
- 2年ほど前から計画していて、ようやく実現できた今回の北アルプス縦走登山。1日目は中房温泉から燕岳へ登り、大天井岳まで縦走して大天荘に宿泊。2日目は大天井岳から常念岳へ登り、その後は蝶ヶ岳まで縦走して蝶ヶ岳ヒュッテで宿泊。3日目は、上高地に下山する。
- アクセス
- アルピコ交通の深夜バスで穂高駅にアクセスし、穂高駅からは路線バスで中房温泉登山口に向かう。
関連レポート
燕岳コースレポート
中房温泉登山口 ~ 合戦小屋
【6:32】中房温泉に到着。
登山者が多いことによる混雑の影響で、バスは30分遅れで中房温泉に到着。写真で見てもわかるとおり中房温泉は、燕岳に登る登山者で大混雑。特に男子の大と女子トイレは大行列。今日中に大天井岳まで行かなければならないので、身支度を整えすぐに出発。
すぐにわかると思うが、登山道入口はトイレの奥にある。
中房温泉へのアクセスについて
早朝、穂高駅にはタクシーが登山客目当てに停車しているので、5人集めて相乗りすれば、バスとほとんど同じ金額でバスより早く中房温泉にアクセスできる。土日や連休などの混雑時は、この方法でアクセスしたほうが、混雑を避けられるのでオススメ。
早朝、穂高駅にはタクシーが登山客目当てに停車しているので、5人集めて相乗りすれば、バスとほとんど同じ金額でバスより早く中房温泉にアクセスできる。土日や連休などの混雑時は、この方法でアクセスしたほうが、混雑を避けられるのでオススメ。
登山口にいた人の多さから予想はしていたが、登山道は蟻の行列状態。登山道の幅が狭く人を追い越す事もできない上、前にも通してくれない。バスの到着が遅れたので、ペースを上げたいが上げられず、序盤はフラストレーションがたまる登山となる。
【7:14】第一ベンチに到着。
第一ベンチを少し下った場所には水場がある。行列を抜けて前に出たところだったので、ココで水場にいくとまた行列に巻き込まれてしまうのは確実。途中の山小屋で水を買えば良いのだが、山の冷たい水が飲みたかったので悩んだ末、やはり立ち寄ることに。なお、自然の水場は2日後上高地に下山するまでない。
第一ベンチを少し下った場所には水場がある。行列を抜けて前に出たところだったので、ココで水場にいくとまた行列に巻き込まれてしまうのは確実。途中の山小屋で水を買えば良いのだが、山の冷たい水が飲みたかったので悩んだ末、やはり立ち寄ることに。なお、自然の水場は2日後上高地に下山するまでない。
第三ベンチを通過したあたりで、少し渋滞も解消傾向に。
【8:39】富士見ベンチに到着。
これまでのベンチは立ち止まらずスルーしてきたが、さすがに疲れが出てきたので、ここで大休憩。なお「富士見」となっているが、富士山は見えなかった。
これまでのベンチは立ち止まらずスルーしてきたが、さすがに疲れが出てきたので、ここで大休憩。なお「富士見」となっているが、富士山は見えなかった。
【9:11】合戦小屋に到着。
出発してから合戦小屋まで約2時間30分。暑くてきつくて、時間以上に長く感じた。合戦小屋でスイカを食べながら休憩。
出発してから合戦小屋まで約2時間30分。暑くてきつくて、時間以上に長く感じた。合戦小屋でスイカを食べながら休憩。
合戦小屋のスイカだが、めちゃくちゃうまい。しかも、スイカって水分と空腹の両方を満たすことができて効率的。一切れ500円と山小屋の料金としてはリーズナブルで、飛ぶように売れていた。歩荷さんが運んでいるのではなく、荷揚用ケーブルがあるので、料金が安いのかも。
合戦小屋 ~ 燕山荘
【9:29】合戦小屋を出発。
合戦小屋から15分ほど登ると、合戦沢ノ頭に到着。合戦小屋から燕山荘までの標準コースタイムは1時間30分だが、たった15分で早くも燕山荘が見える嬉しい誤算。
合戦小屋から15分ほど登ると、合戦沢ノ頭に到着。合戦小屋から燕山荘までの標準コースタイムは1時間30分だが、たった15分で早くも燕山荘が見える嬉しい誤算。
途中にヘリコプターによる荷揚げ風景に目撃。北アルプスぐらいになると、ヘリコプターで物資を運んでいるようで。
【10:25】燕山荘に到着。
標準コースタイム1時間30分の区間だったが、1時間弱で到着。燕山荘が見えていたので、最後は休憩をとらずに無理して登ったせいか、到着後はバテバテ。すぐに燕岳に向かう気になれなかったので、しばらく休憩。
標準コースタイム1時間30分の区間だったが、1時間弱で到着。燕山荘が見えていたので、最後は休憩をとらずに無理して登ったせいか、到着後はバテバテ。すぐに燕岳に向かう気になれなかったので、しばらく休憩。
燕山荘 ~ 燕山 ~ 燕山荘
10分ほど休憩した後、燕山荘にザックをデポして燕岳に出発。
燕岳まで標準コースタイム30分という、近くもなく遠くもない微妙な距離。ただ、ザックをデポしているので、体力的にも気持ち的にも楽。
燕岳まで標準コースタイム30分という、近くもなく遠くもない微妙な距離。ただ、ザックをデポしているので、体力的にも気持ち的にも楽。
燕岳手前で少し登るが、大した登りではなく、危険箇所もない。
【10:59】燕岳山頂に到着。
燕岳山頂からは、360度のパノラマが楽しめる。山頂の石碑がある周辺の狭いスポットにみんな集中するので、ちょっとでも人が増えるとすぐに混雑が発生する。
燕岳山頂からは、360度のパノラマが楽しめる。山頂の石碑がある周辺の狭いスポットにみんな集中するので、ちょっとでも人が増えるとすぐに混雑が発生する。
人も増えてきたし、昼食をとって本日中に大天井岳まで行かなければならないので、10分ほどで退散。
なお、往路では気づかなかったが、この区間はメガネ岩やイルカ岩など、花崗岩による自然のオブジェを楽しめる。
なお、往路では気づかなかったが、この区間はメガネ岩やイルカ岩など、花崗岩による自然のオブジェを楽しめる。
【11:28】燕山荘に到着。
疲れたときによくある、腹ペコだけど食欲がないという状況。でも、ココでガッツリ食べておかないと、大天井岳までもたないので、ガスバーナーで予定していた食事を作って食べることに。
疲れたときによくある、腹ペコだけど食欲がないという状況。でも、ココでガッツリ食べておかないと、大天井岳までもたないので、ガスバーナーで予定していた食事を作って食べることに。
燕山荘のトイレ
燕山荘のトイレは建物外部にはなく、建物内にある。宿泊者以外も利用可能だが、靴を脱がなくてはならないので、ちょっと面倒。
燕山荘のトイレは建物外部にはなく、建物内にある。宿泊者以外も利用可能だが、靴を脱がなくてはならないので、ちょっと面倒。
【12:15】燕山荘を出発。
本日の最終目的地である大天荘に向かう。
関連レポート
燕岳のコースタイム
予定 | 実際 | 場所 |
---|---|---|
06:05~06:15 | 06:32~06:43 | 中房温泉 |
07:45 | 07:41 | 第二ベンチ |
- | 08:39 | 富士見ベンチ |
09:05 | 09:11~09:29 | 合戦小屋 |
10:35 | 10:25~10:37 | 燕山荘 |
11:05 | 10:59~11:08 | 燕岳の山頂 |
11:30~12:20 | 11:28~12:15 | 燕山荘 |
燕岳の難易度
11/30
総合難易度必要体力 | |
コース距離 | |
所要時間 | |
危険度 | |
登山難易度 | |
小屋・水場 | |
アクセス | |
総合難易度 |
ご質問・感想などコメント歓迎します。
お気軽にどうぞ!
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北アルプス三大急登に数えられるだけあって、タフなコース。すごい急登って訳ではないが、それなりの急登がダラダラと合戦小屋手前まで続く。またこの日は、晴れの週末で登山者が多く、狭い道幅で前後を登山者に挟まれ、自分のペースで歩けなかったので余計に疲れた。後半の合戦沢ノ頭以降は、傾斜も緩やかになり道幅も広くなるので歩きやすくなるが、疲労の蓄積で息があがってツラかった。
距離は片道で約7km、時間は4時間弱なので、距離と所要時間は普通。ゆっくり登っても5~6時間あれば登頂できると思う。鎖場はなく滑落しそうな危険な場所はない。登山道はよく整備されており登りやすく、道迷いの心配もない。
短い区間のコース上に山小屋が2つもあるので、山小屋には恵まれており、お金さえ問題なければ、重い水や食料を背負って登る必要がない。反面、燕山荘までのコース上は道幅の狭い樹林帯で閉塞感があり、見どころに乏しく体力的にもキツイ。プラス要素もあるがマイナス要素も兼ね備えているので、ココまで人気があるのは正直意外に感じた。燕岳は日本百名山ではなく日本ニ百名山だけど、地味な百名山より全然人気あります。