蝶ヶ岳

蝶ヶ岳登山

蝶ヶ岳

Chougatake

白

[蝶ヶ岳登山レポ]
常念岳から縦走する蝶ヶ岳登山 常念山脈縦走登山その4

2019年8月18日(日)天気:晴れ
2,592mピーク ~ 蝶槍 ~ 蝶ヶ岳 ~ 徳沢 ~ 長塀山 ~ 上高地バスターミナル
  • 蝶ヶ岳(ちょうがたけ)
  • 飛騨山脈(北アルプス)にある標高2,677mの山。別名は長塀ノ頭。山頂付近はなだらかな山稜となっており、山頂近くに蝶ヶ岳ヒュッテがあり、北端には岩塊でできた蝶槍がある。山名の由来は蝶ヶ岳山頂南側の稜線付近にチョウの雪形が現れるため。

蝶ヶ岳のコース

蝶ヶ岳の登山口は北東の三股、南西の徳沢、西の横尾の3つで、コースも3つ。
  • 三股コース人気コース!
  • 北東の三股から登るコース。登山口まで車でアクセスできるため、他コースに比べてトータル時間が短く、人気のコース。
  • 長塀尾根下り利用
  • 南西の上高地の徳沢から長塀(ながかべ)尾根を登るコース。徳沢には上高地バスターミナルから2時間ほど歩かなければならない。
  • 横尾から蝶ヶ岳
  • 西の上高地の横尾からの登るコース。横尾には上高地バスターミナルから3時間ほど歩かなければならない。
※ コース名に厳密な名称はありません。
山と高原地図
蝶ヶ岳のコースが紹介されているのは、山と高原地図の「槍ヶ岳・穂高岳」です。地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

蝶ヶ岳の登山計画

コースと日程
2年ほど前から計画していて、ようやく実現できた今回の北アルプス縦走登山。1日目は中房温泉から燕岳へ登り、大天井岳まで縦走して大天荘に宿泊。2日目は大天井岳から常念岳へ登り、その後は蝶ヶ岳まで縦走して蝶ヶ岳ヒュッテで宿泊。3日目は、上高地に下山する。

関連レポート

蝶ヶ岳コースレポート

2,592mピーク ~ 蝶槍

【10:43】2,592mピークを出発。
2,592mピークから一旦下って蝶槍に登り返す。北側から登ったときと同様に南側も、多くの花が咲いている。写真に残っていたのは、ミヤマトリカブト、マルバダケブキ、イブキトラノオ、タカネトウチソウ。
蝶槍への上り道前半は樹林帯で、後半はハイマツ帯とガレ場。鞍部から30~40分ほどで蝶槍に到達できる。

蝶槍 ~ 蝶ヶ岳

【11:56】蝶槍を出発。
蝶槍の少し先に、旧蝶ヶ岳山頂がある。「旧」なので、昔は山頂杭が立てられていたのだろう。今でも三角点はあるようだが、気づかず通過。
蝶ヶ岳ヒュッテの手前にあるのが、瞑想の丘。3つのアルプスに浅間山、富士山まで見渡せるようで、方向指示盤も設置されているが、濃霧で全く見えず。
【13:01】蝶ヶ岳山頂に到着。
当初は霧に覆われていた山頂だが、10分ほどすると晴れてきました。晴れ男パワー発揮?蝶ヶ岳山頂はお椀型で、なだらかな形をしている。
蝶ヶ岳に到着した時間とその時の気分で、もう1泊するか決める予定だったが、今日中に下山することを即決。理由は、昼までに到着できたことと、ココまできたら山でゆっくりしたい気持ちよりも、一刻も早く下山して風呂に入りたい気持ちの方が強い。また、宿泊代約1万円を節約できるのも大きい。幸い、蝶ヶ岳ヒュッテは予約不要のため予約しておらず、予約した明日のバスも今日中にキャンセルすればキャンセル料は100円だけ。

蝶ヶ岳 ~ 長塀山

ポイント 上高地からのバス
上高地からのバスは、新宿まで直通運行している「さわやか信州号」か、路線バスと電車を乗り継ぎ、新島々駅経由で松本に出る方法がある。「さわやか信州号」の最終バスは16:15。松本行きの最終は18:45である。(2019年夏ダイヤ)
松本行きの最終18:45には確実に間に合うが、ひょっとしたら「さわやか信州号」の16:15でも間に合うのでは?と思い、スマホでバスの空席があることを確認した上で、上高地からコースタイムを逆算して、徳沢に15時までに下山できれば間に合うことを確認。しかし実はこれ、15時ではなく14時の間違い。つまりほぼ不可能な時間短縮だが、このときは気づけず。
【13:21】蝶ヶ岳を出発。
15時までに徳沢到着を目指し、足早に先を急ぐ。下山は、長塀尾根を下るが、途中に妖精ノ池や長塀山を通過する。
長塀山の手前で少し上り道はあったが、大した上りではなかった。
【13:48】長塀山に到着。
長塀山は樹林に覆われ展望はない。長塀山から徳沢まで4.4km。写真撮影だけして直ぐに出発。

長塀山 ~ 徳沢

長塀山以降は展望のきかない樹林帯の登山道をひたすら下る。この区間の見どころは皆無で、途中に池があったぐらい。時折、距離の書かれた道標があるので、進捗状況を確認することはできる。
かなりのハイペースで歩いているので、下りとはいえ息が上がり気味。特に、徳沢まで2kmの地点を過ぎてからは、タイムリミットが迫ってきたことで時間との戦いとなり、休むこともできないので、かなりキツかった。
長塀尾根では登ってくる登山者数組とすれ違ったが、下山する登山者は1組しか会わなかった。下山する人たちはもっと早い時間帯に下りているのだろう。

【15:13】徳沢登山口に到着。
なんとか13分オーバーに収めることができた。休んでいる暇はないので、すぐに出発。

上高地内の道を歩きながら地図広げて確認。徳沢登山口から上高地バスターミナルまで1時間だったはずなので、ギリギリ間に合うだろうと考えていたが、実はこの区間のコースタイムは2時間。1区間飛ばして計算していたようで、さすがに1時間の時間短縮は無理なので、あとはゆっくり歩くことに。しかし、張り詰めていたものが切れたことで、足やベルト擦れの痛みなど、今まで気にならなかった身体の痛みを感じるようになり、普通に歩くことすらままならない状態に。無理して飛ばしすぎました..。

徳沢 ~ 上高地バスターミナル

明神から徳沢までの道の、正式名称は「奥上高地自然探勝道」。正直、もう少し見どころや何かの施設などあると思っていたが、徳沢にロッジがあっただけで、以降は何もない。しかも、この道を2時間も歩かなければならない。長塀尾根の下山で無理したツケが回ってきて、平坦な道にも関わらずこの林道歩きがキツかった。

道中は登山者も多く、自分が疲れていたのもあるが、自分を抜いてみんな足早に上高地バスターミナル方面へ歩いていく。「ひょっとしてバスのチケットの残数がヤバいので急いでるのか...」とちょっと心配になる。

明神以降の道も、引き続き何もない。河童橋手前でようやく、ロッジやホテルなどが現れる。

【16:54】上高地バスターミナルに到着。
雨が降ってきましたがギリギリセーフ。少し心配だった松本までのチケット、無事に17:25発のチケットを購入できました。お疲れさまでした。

ちなみに下山で無理しすぎて両足の親指が、爪の下で内出血を起こす「爪下血腫」(そうかけっしゅ)になってました。

関連レポート

蝶ヶ岳のコースタイム

予定 実際 場所
06:15 04:56 大天荘
07:45 05:39 東天井岳
09:15 06:49~07:00 常念乗越
10:30~11:30 08:00~08:40 常念岳
12:15 09:42~09:49 2,512mピーク
13:15 10:43 2,592mピーク
14:45 11:39~11:56 蝶槍
15:35 12:30~12:57 蝶ヶ岳ヒュッテ
- 13:01~13:21 蝶ヶ岳
- 13:48 長塀山
- 15:13 徳沢
- 16:54 上高地バスターミナル

蝶ヶ岳の難易度

難易度4

11/30

総合難易度
必要体力 体力難易度2
コース距離 コース距離難易度4
所要時間 所要時間難易度2
危険度 危険度難易度0

登山難易度 登山難易度4
小屋・水場 小屋・水場難易度1
アクセス アクセス難易度2

総合難易度 総合難易度4

登山DATE

  • 歩行距離:23.77km
  • 高度上昇:0,916m
  • 高度下降:2,261m
  • 最高高度:2,857m
  • 最低高度:1,504m

  • 標高の差:-1,353m
  • 活動時間:09:56
  • 休憩時間:02:02

  • 合計時間:11:58
※大天荘からのデータ
必要体力

常念岳から蝶ヶ岳まで3回アップダウンがあり、3回目となる蝶槍への登り返しが最も大きい。キツい登りではなないが、常念岳から蝶ヶ岳まで距離があるので、ジワジワと体力を消耗する。

2日目予定の蝶ヶ岳までから、変更して一気に上高地まで下ったので、相当疲れた。下りとは言え、蝶ヶ岳から徳沢登山口まで約3時間、1日で上高地まで下るのはやっぱりキツい。しかも徳沢登山口から2時間も歩かなければならないし。
時間・距離

常念岳から蝶ヶ岳までの道のりは、思っていたより長く、昼前には蝶ヶ岳に着くと思っていたがちょっと甘かった。距離があるので、蝶ヶ岳山荘では宿泊者に10時までに常念岳を出発してほしいと注意喚起している。

大天井岳から歩いた距離の合計は23.8km。うち6.6kmは上高地内を歩いた距離。大天井岳を出発して12時間、うち行動時間は約11時間。家に帰って歩数計見たら4万6千歩超えてました。(汗)
危険度・水場
常念小屋と蝶ヶ岳ヒュッテで水は補給できるが、自然の水場はない。道迷いの心配はなく、危険箇所も特にはない。
アクセス
蝶ヶ岳単独なら、三股から登っている登山者が多いようだ。車か毎日アルペン号の高速バスを使うなら三股へのアクセスは容易。上高地にも高速バスでアクセスできるので、アクセス自体のハードルは高くない。ただし、上高地にアクセスした場合、登山口までの林道歩きが長時間に及ぶ。
総括
ようやく実現した今回の常念山脈縦走登山だったので、達成感はあったが日数を短縮したため、ちょっとせわしない内容だった。もう1泊すればゆっくりできたと思うが、蝶ヶ岳まできたら上高地は目の前なので、すぐに下山したくなってしまったので仕方ない。でもひとまず、北アルプスで初の縦走登山が実現できたので良かったです。
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