金峰山

金峰山登山

金峰山

Kinpusan

白

[金峰山登山レポ]
富士見平から金峰山、そして大弛小屋へ! 奥秩父縦走登山その2

2014年9月14日(日)天候:晴れ
富士見平 ~ 大日小屋 ~ 大日岩 ~ 砂払ノ頭 ~ 金峰山頂 ~ 鉄山 ~ 朝日岳 ~ 大弛峠(大弛峠小屋)まで
  • 金峰山(きんぷさん)日本百名山花の百名山山梨百名山
  • 山梨県と長野県の境界にある標高2,599mの山。山域は奥秩父の主脈で、秩父多摩甲斐国立公園に指定されており、山梨百名山にも選定されている。なお山名は山梨県側では「きんぷさん」、長野県側では「きんぽうさん」と呼ばれている。

    山頂には金桜(かなざくら)神社の本宮が祀られており、金峰山を象徴する五丈岩と呼ばれる大岩も鎮座している。古くは山岳信仰の対象とされてきた山でもある。
  • 大弛峠(おおだるみとうげ)
  • 標高2,360mの自動車が通行できる日本最高所の峠。峰越林道川上牧丘線(通行期間6月~11月)により車で峠まで行くことができることから、金峰山、国師岳、北奥千丈岳など、奥秩父の山に登る登山者に利用されている。

金峰山のコース

金峰山の登山口は、北側「廻り目平」、東側「大弛峠」、西側「瑞牆山荘」、南側「アコウ平(アコウの土場)」、南側「甲府市森林浴広場」とがある。

金峰山山頂には金桜(かなざくら)神社の本宮があり、もともと金桜神社からの登山道が表参道に位置づけられていた。しかし現在では山頂から東西に伸びる登山道が整備されたことから、利用者は極端に少なく、名ばかりの表参道となっている。
  • 千代の吹上コース登り利用
  • 瑞牆山荘から富士見平、大日小屋を経由し、千代の吹上げと呼ばれる断崖絶壁の岩稜を通り山頂を目指すコース。ガイドブックでもおすすめしているコース。
  • 大弛峠コース下り利用人気コース!
  • 大弛峠から朝日岳を経由するコース。標高差も少なく、最も気軽に登れる。
  • 廻り目平コース
  • 北側の金峰山荘のある廻り目平キャンプ場から登るコース。
  • 表参道-アコウ平コース
  • 金峰山の南側、大弛峠へ伸びる峰越林道脇にアコウの土場と呼ばれる場所がある。そこにあるアコウ平登山口から登るコース。
  • 表参道-甲府市森林浴広場コース難コース
  • 南側、甲府市森林浴広場から登るコース。御室小屋跡近くで、アコウ平コースと合流する。コース距離も長く、本コースの利用者は極端に少ない。
※コース名に厳密な名称はありません。
山と高原地図
金峰山のコースが紹介されているのは、山と高原地図の「金峰山・甲武信」です。地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

関連レポート

金峰山コースレポート

富士見平 ~ 大日小屋

【8:15】富士見平を出発。
瑞牆山を経由したため、金峰山登山では後発組としてスタート。そのためか、登り始めた前半の登山道であまり人は見かけなかった。瑞牆山はザックをデポして登ったので、出発当初はいつも以上にザックが重く感じられる..。

前半は、薄暗い森の中、地味にきつい登り道からスタート。スタート直後から30分ぐらいはこの地味な登りの洗礼を浴び、早くもバテバテモード。登山道脇に苔が見られるようになってきたあたりから、傾斜も緩やかになり楽になってきた。

鷹見岩の展望台は、標準コースタイムで往復40分かかるため、もともと予定もしていなかったのでスルー。

大日小屋 ~ 大日岩

【9:09】大日小屋出発。
大日小屋から大日岩までは標準コースタイムで約30分。この間写真は1枚しか撮影しておらず、記憶もほとんどないので、特筆すべきポイントはなかったと思われる。
上の写真に見えるピークは飯森山で、さきほど近くを通過してきているが、登山道は飯森山の山頂を巻いていた。

大日岩 ~ 砂払ノ頭

大日岩を過ぎると平地があり、この平地が休憩場になっていたので10分ほど中休憩。
【9:45】休憩を終え出発。
この大日岩から、次の砂払ノ頭までの区間が一番の難所だった。後半、傾斜のある登り道が続き、かなりキツイ。小休憩を繰り返し、耐えながら登る。
なお、この区間で瑞牆山荘を一緒に出発し、金峰山に登るため富士見平で別れた登山者とすれ違う。山頂の天気を尋ねたところバッチリ晴れていたとのこと。この区間はキツかったけど、山頂の天気情報で俄然テンション上昇。
【10:32】砂払ノ頭に到着。
大日岩から標高100mぐらいしか登っていない割にはしんどかった..。砂払ノ頭は大岩がむき出しになった場所。眺望は良いが休憩スペースは殆どないため、人もいない。写真だけ撮影して早々に出発。

砂払ノ頭 ~ 千代の吹上 ~ 金峰山山頂

千代の吹上

【10:37】砂払ノ頭を出発。
砂払ノ頭から少し先に千代の吹上と呼ばれる稜線に出る。参考に千代の吹上伝説を載せておくが、伝説にあるほど風は強くなく、涼やかなほどだった。

千代の吹上は断崖絶壁と紹介されていたが、そこまで切り立った稜線ではない。小刻みな登り降りはあるものの、得意の岩場ということもあり体力の消耗も限定的。そして、千代ノ吹上以降は一気に景色が開けるため、この稜線を歩く景色が素晴らしく、今回の登山で歩いていて最も楽しい区間だった。ガイドブックでこのコースをオススメしていたが、それも頷ける。
【11:18】金峰山の山頂に到着。

金峰山の山頂

なんとか正午までにたどり着けてホッと一安心。空は素晴らしく晴れわたっており、瑞牆山で出会った人によると、前日の金峰山はガスで何も見えなかったそうなので、天気運に恵まれた。山頂は人で溢れかえっているが、山頂スペースも広いため手狭感はない。天気が良いので岩の上で寝そべっている人もいる。かなりの収容キャパがあり、それも金峰山人気の理由なのかもしれない。
時間の余裕もあったので、13時頃まで昼飯食べて、ゆっくり休憩して過ごす。

金峰山 ~ 朝日岳

【13:00】金峰山の山頂を出発。
朝日岳経由、大弛峠を目指す。登ってきた西側同様に途中まで景色の開けた道を歩くが、すぐに木々に遮られた登山道に入る。
【13:00】鉄山を通過。
鉄山は、展望・眺望はきかず山名標識も朽ち果て倒れている。なんとも不憫な光景。鉄山から朝日岳までは一旦下って登り返す。ただそれほどキツい登り返しではない。
【13:51】朝日岳に到着。
朝日岳の山頂には山名標識のみで山頂スペースも広くない。朝日岳の山名標識も朽ち果てかけている。通過点としての山なので、休憩もとらずにそのままスルーして先を急ぐ。

朝日岳 ~ 大弛峠

途中、シラベの枯木立という、枯れた木々の間を抜ける。多少のアップダウンはあったが、ほとんどが下り道。途中に朝日峠を通過しているはずだが、写真がないため気付かずスルーしたのだろう。最後、大弛峠への下り道は結構長かった。
【14:47】大弛峠に到着。

大弛小屋(大弛峠)

大弛峠は標高2,360mの自動車が通行できる日本最高所の峠。30台ほどの駐車スペースと紹介されているが、もっとありそうに見える。金峰山方面と国師ヶ岳・北奥千丈岳方面に登る登山者にとって起点となる交通の要だけあって、やたらと人が多く活気がある。大弛小屋で宿泊手続きをとり、金峰山で飲めなかったコーヒーを堪能。

山小屋の管理人と言えば、気難しそうでとっつきにくいイメージだが、大弛小屋の管理人さんは全員感じも良く、とてもユーモラス。今まで、利用した山小屋の中でも接客レベルはピカイチ。また、夕食のすき焼きとおでんもおいしかったし、毛布も1人2枚割り当てられ暖かく安眠できた。機会があればまた利用したい山小屋。

寝室は大部屋で、談話室などもないため、消灯後は明日の国師ヶ岳・甲武信ヶ岳登山に備えて速やかに就寝しました。

To be continued...
ポイント 大弛小屋の感想や評判はブログにまとめているので、興味のある方はそちらもご参照ください。
■ 大弛峠の山小屋「大弛小屋」の評判と感想

関連レポート

金峰山コースタイム

予定 実際 場所
05:00 05:00 瑞牆山荘出発
05:50 05:29 富士見平
- 05:55 天鳥川
07:00 06:59~07:19 瑞牆山山頂
08:00~08:30 08:00~08:15 富士見平
09:30 09:02 大日小屋
10:00 09:30 大日岩
10:45 10:32 砂払ノ頭
11:45~12:45 11:18~13:00 金峰山
13:45 13:51 朝日岳
14:45 14:47 大弛峠(大弛小屋)

金峰山の難易度

難易度

14/30

総合難易度
必要体力 体力難易度3
コース距離 コース距離難易度3
所要時間 所要時間難易度3
危険度 危険度難易度1

登山難易度 登山難易度5
小屋・水場 小屋・水場難易度2
アクセス アクセス難易度1

総合難易度 総合難易度4

登山DATE

  • 歩行距離:12.7km
  • 登山歩数:31,681歩
  • 高度上昇:1,651m
  • 高度下降:0,807m
  • 出発高度:1,520m
  • 最高高度:2,599m

  • 標高の差:1,079m
  • 活動時間:07:30
  • 休憩時間:02:17

  • 合計時間:09:47
必要体力・距離

瑞牆山荘を起点とした場合、瑞牆山よりコース距離は長い。また、途中要所でキツい上りのポイントもあり、それなりに体力も必要。富士見平出発直後と、大日岩~砂払ノ頭の間あたりは結構キツい。かなりバテバテだったので下ってくる山ガールに「がんばれ!」って励まされる場面もあったし。反面、砂払ノ頭以降から金峰山山頂までの稜線歩きは、後半戦なので体力的にキツイ場面もあったが、それ以上に景色が素晴らしいため、歩いていて苦に感じなかった。

危険度・水場

千代ノ吹上あたりは断崖絶壁だったが、滑落するような危険箇所はなかった。

金峰山周辺には、富士見平小屋、金峰山小屋、大弛小屋など、有人山小屋が充実しているので、利便性の面では恵まれている。ただし、大日小屋から大弛峠まで水場がないことは難点。金峰山の山頂でコーヒー飲む予定だったが、水不足で我慢した。
総括
ガイドブックにも書かれていたが、金峰山の真価を知るにはやはり千代の吹上コースで、この稜線歩きは必然。大弛峠から登ると、金峰山まで効率的に登ることはでき難易度も下がるが、反面金峰山の魅力も半減。しんどかったけど、このコースから登って良かった。
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