鹿島槍ヶ岳

鹿島槍ヶ岳登山

鹿島槍ヶ岳

Kashimayarigatake

白

[鹿島槍ヶ岳登山レポ]
鹿島槍ヶ岳から八峰キレットへ!鹿島槍ヶ岳・五竜岳縦走登山その2

2020年10月2日(金)天気:晴れ
冷池山荘 ~ 布引山 ~ 鹿島槍ヶ岳(南峰) ~ 鹿島槍ヶ岳(北峰) ~ キレット小屋
  • 鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ)日本百名山花の百名山新花の百名山
  • 飛騨山脈(北アルプス)の北部、富山県と長野県の県境に位置する標高2,889mの山。後立山連峰の中央部に位置し、後立山連峰を代表する山の1つ。山頂は南峰(2,889m)と北峰(2,842m)からなる双耳峰で、2つの峰とその間を結ぶ吊尾根の山容が特徴的。鹿島槍ヶ岳の北側には八峰キレットと呼ばれる難所がある。山頂周辺は多くの高山植物が自生し、白馬岳や五竜岳なども含む標高3,000m級の高山が連なる範囲を「白馬連山高山植物帯」として、国の特別天然記念物に指定されている。

鹿島槍ヶ岳のコース

登山口は、扇沢、大谷原の2つのみ。利用者は圧倒的に扇沢の方が多い。
爺ヶ岳と同じコースの延長戦に鹿島槍ヶ岳があるため、コースは爺ヶ岳と同じである。
  • 柏原新道人気コース!
  • 扇沢登山口から種池山荘や爺ヶ岳、冷池山荘を経由して山頂を目指すコース。扇沢登山口には信濃大町駅から路線バスや、都市部からの高速バスも出ている。ちなみにコース名は、開拓者である種池山荘の運営管理をしていた柏原正泰氏の名前が付けられている。
  • 赤岩尾根登り利用
  • 大谷原から赤岩尾根登山口(西俣出合)まで林道を歩き、赤岩尾根沿いを登り、冷池山荘を経由して山頂を目指すコース。大谷原へバスは出ていないため、タクシーかマイカー利用となる。
  • 五竜岳縦走路下り利用
  • 五竜岳から稜線上を歩き、八峰キレットを越えて、鹿島槍ヶ岳を目指すコース。
山と高原地図
爺ヶ岳のコースが紹介されているのは、山と高原地図の「鹿島槍・五竜岳」です。地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

鹿島槍ヶ岳の登山計画

プラン

かねてより計画していた、鹿島槍ヶ岳・五竜岳縦走登山。今シーズンは新型コロナ感染症の影響で山小屋の予約がとりにくく、天候との兼ね合いもあり、伸び伸びになっていたが、10月初旬に晴れマークが連続していたため、有給休暇を無理やりねじこんで決行した。

スケジュールだが、タイトにはなるがキレット小屋に宿泊して1泊2日で白馬五竜に下山することも可能。(2020年度は9月30日でキレット小屋の営業は終了していたので、今回はそもそも無理だったが)しかしその場合、鹿島槍ヶ岳も五竜岳も早くて正午前後の通過となり、ガスっている可能性が高まる。反面、冷池山荘と五竜山荘に宿泊すれば、鹿島槍ヶ岳は早朝に通過でき、五竜岳は午後以降の通過となるが、翌日の朝にもう一度登ればリカバリーが可能。また、2泊3日にすれば唐松岳まで足を伸ばせるメリットもある。とうことで、今回は2泊3日のスケジュールに固執した。
天気
10月1日の天気は雨だったが、幸いにも行動時間が最も長い2日目、10月2日の天気は終日晴れ予報。2日目に爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳と一気に3つの山を縦走する。

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鹿島槍ヶ岳コースレポート

冷池山荘 ~ 布引山

【6:32】冷池山荘を出発。
爺ヶ岳に寄ったため、1時間遅れでの出発。山荘の靴箱を見る限り、宿泊者の中では最も遅い出発のようだ。まずは布引山を目指す。
鹿島槍ヶ岳は3つのピークに見えるが、左が布引山、中央が鹿島槍ヶ岳(南峰)、右が鹿島槍ヶ岳(北峰)である。
布引山は、登り始めて20分ぐらいで山頂ピークに到達できる。
【7:18】布引山に到着。
景観は良いが、通過地点としての山なので、少しだけ休憩して、すぐに出発。

布引山 ~ 鹿島槍ヶ岳(南峰)

布引山を過ぎればすぐに鹿島槍ヶ岳(南峰)直下の上り。ただし、鹿島槍ヶ岳(南峰)の手前に、もう1つ小ピークがある。朝一で体力もあるので、布引山に登った勢いで一気呵成に登りきる。
山頂直前は完全なガレ場。急登だが、区間も短いので問題はない。
鹿島槍ヶ岳(南峰)の西側には、牛首尾根と呼ばれる尾根がある。悪天候時に牛首尾根に間違って入りこまないように。
ポイント 牛首尾根
牛首尾根は、松本清張の人気小説「遭難」において、主人公たちが遭難したルートのモチーフとされている。現在、牛首尾根に登山道はとおっていない。
【7:56】鹿島槍ヶ岳(南峰)に到着。
天気予報通りの快晴で、360度の大パノラマ。南峰からは、後立山連峰(うしろたてやまれんぽう)の稜線、立山連峰の山塊がよく見える。ひと際目立つのはやっぱり剱岳。
鹿島槍ヶ岳(南峰)の山頂スペースはそれなりに広く、20~30人ぐらい滞在可能なキャパあり。
鹿島槍ヶ岳(南峰)からのパノラマ写真 鹿島槍ヶ岳(南峰)からのパノラマフルスクリーン(クリックで閲覧可)

鹿島槍ヶ岳(南峰) ~ 鹿島槍ヶ岳(北峰)

【8:21】鹿島槍ヶ岳(南峰)を出発。
北峰に向かって吊尾根上を歩く。鹿島槍ヶ岳は、登ってきた南峰の南側の傾斜は緩やかだが、北側は急傾斜となっているので、注意が必要。
南峰から北峰への最後の登り返しだが、意外と大したことはなかった。
【8:45】鹿島槍ヶ岳(北峰)に到着。
南峰よりも山頂スペースは狭く、南峰よりも北峰の方が天に向かって突き出てる感が強い。展望は立山連峰が南峰の後ろに隠れて見えにくくなり、逆に五竜岳方面の尾根筋がよく見える。
五竜岳への稜線上に見える、赤い小さな建物がキレット小屋。目で見ると意外と近いように見えるが、標高差はすごく感じられ、キレット小屋まで一気に下るのがよくわかる。
鹿島槍ヶ岳(北峰)からのパノラマ写真 鹿島槍ヶ岳(北峰)からのパノラマフルスクリーン(クリックで閲覧可)

北峰で冷池山荘の朝食弁当を食べて、五竜岳までの腹ごしらえを済ませる。何人かに確認したが、大半の登山者は鹿島槍ヶ岳で引き返して扇沢に下るようだ。1組だけ五竜岳まで縦走する中高年の夫婦登山者がいたので、この夫婦と自分が本日の冷池山荘から五竜岳へ縦走する登山者の最後尾。

ちなみに北峰周辺で、五竜岳から縦走してきた登山者数人と接触。かなり早い到着なので、夜明け前に五竜山荘を出発した先着組かと..。

鹿島槍ヶ岳 ~ キレット小屋

【9:15】鹿島槍ヶ岳(北峰)を出発。
この先、八峰キレットとなるので、ストックをザックに収納。まずは、北峰手前の分岐まで戻り、北峰の北側に回り込む。その後は、急斜面を直下降で下る。
ポイント キレット小屋までの道
鹿島槍ヶ岳からキレット小屋までの道は、山と高原地図5万分の1では、北峰の山頂上を通過しているように見えるが、道は北峰を西側から巻いているので要注意。
写真で見た印象よりも危険ではないが、注意は必要。当初は鎖場もないが、八峰キレット手前から鎖場が出始める。
上の写真の場所から八峰キレットの核心部へ。右に岩壁、左は切れ落ちている。ただ岩壁には鎖が設置されているので、危険度はそれほど高くない。
ポイント 八峰キレット
キレットとは、山の尾根のくぼんだ部分(鞍部)で、V字状態に深く切れ込んだ場所のこと。北アルプスには日本三大キレットと呼ばれるキレットがあり、それが「大キレット(槍ヶ岳~穂高岳)」、「不帰(かえらず)キレット(白馬岳~唐松岳)」、そしてこの「八峰キレット(五竜岳~鹿島槍ヶ岳)」である。八峰キレットだが、五竜岳~鹿島槍ヶ岳の区間全体を八峰キレットとして説明されることもあるが、厳密にはキレット小屋から少し南に登ったエリアである。
上の写真、ちょっとわかりにくいが、登山道がU字型になっている。鎖場を下って正面のハシゴを登る。
八峰キレットからキレット小屋までの区間で、岩の隙間や壁面を通る場所が連続する。ハシゴは2カ所、壁面設置の鎖場多数。

【10:03】キレット小屋に到着。
八峰キレットの難所を抜けたのでホッと一安心。キレット小屋の今シーズンの営業は9月30日で終了している。営業終了は前々日なので、小屋閉めをしている人がいると思っていたが、誰もおらず小屋周辺は寂しげな雰囲気だった。

鹿島槍ヶ岳(北峰)からキレット小屋までの標準コースタイムは2時間に設定されているが、1時間15分で到着。この区間は危険な箇所が多いことに加え、登山者が多い日は登山者同士のすれ違いや、渋滞で待ち時間が発生するため、余裕をもって設定されている。この日は平日ということもあり、登山者との接触も少なく、最短時間で通過することができた。この区間で、早朝に爺ヶ岳に寄ったことでできた1時間遅れを一気に取り戻し、+1時間の貯金ができました。

キレット小屋で30分の食事休憩をとる予定だったが、鹿島槍ヶ岳(北峰)でとってしまったため10分だけ休憩してから出発。本日の最終目的地、五竜岳・五竜山荘を目指す。

To be continued...

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鹿島槍ヶ岳コースタイム

1日目

予定 実際 場所
07:51~08:01 07:56~08:05 大谷原
09:11 08:51~09:10 赤岩尾根登山口(西俣出合)
12:01 11:06~11:20 高千穂平
14:11 12:36 冷乗越
14:21 12:45 冷池山荘

2日目

予定 実際 場所
- 04:15 冷地山荘出発
- 04:15~04:47 爺ヶ岳(中峰)
- 06:14~06:32 冷池山荘
06:50 07:18 布引山
07:40~07:55 07:56~08:21 鹿島槍ヶ岳(南峰)
08:35~08:50 08:45~09:15 鹿島槍ヶ岳(北峰)
10:50~11:20 10:05~10:16 キレット小屋

鹿島槍ヶ岳の難易度

難易度4

18/30

総合難易度
必要体力 体力難易度4
コース距離 コース距離難易度4
所要時間 所要時間難易度4
危険度 危険度難易度3

登山難易度 登山難易度7
小屋・水場 小屋・水場難易度1
アクセス アクセス難易度6

総合難易度 総合難易度6
※ アクセスは東京基点 
評価基準の詳細はこちら。

登山DATE

  • 歩行距離:08.82km
  • 高度上昇:0,878m
  • 高度下降:0,760m
  • 出発高度:2,420m
  • 最高高度:2,889m

  • 標高の差:0,469m
  • 活動時間:04:05
  • 休憩時間:01:56

  • 合計時間:06:01
※冷池山荘からキレット小屋まで
(爺ヶ岳含む)
必要体力
1日でキレット小屋まで行くなら、終盤の布引山から鹿島槍ヶ岳(南峰)の区間は体力的な難所となるだろう。ただ、今回は途中の冷池山荘で一泊したので、冷池山荘からキレット小屋までの区間で、体力的に厳しいと感じることはなかった。
時間・距離

大谷原からキレット小屋までの距離は12.75km(爺ヶ岳除く)、単純標高差1,809m。数値だけ見ると、不可能ではないが一日で登るのは結構キツイ。ちなみに、大谷原は扇沢よりも標高が353m低いため、標高差だけで言えば、大谷原から登る赤岩尾根の方が難易度は高め。

仮に1日でキレット小屋まで行ったとすると、1日目の冷池山荘までの時間と、2日目のキレット小屋までの時間を足すと、キレット小屋着は16時18分。単純計算なので、一概には言えないが、1日で登るため疲れを時間の+要素として、反面山頂でゆっくりしないであろうことを-要素とすると、±0で概ねこれぐらいの時間になるかと。
危険度
やはり北峰からキレット小屋までの区間に危険個所が集中している。八峰キレット周辺の難易度だが、特別な技術が必要な箇所もなく、恐怖を感じる場面もなかったので、個人的にはそれほど高いと感じなかった。危険個所には、鎖が設置されるなど安全対策が施されていたし。道迷いに関しては、濃霧でも発生していない限り、心配はない。
山小屋・水場
稜線上にでれば、水場はなく山小屋頼みとなる点は少しネックだが、反面お金さえ払えば、重い水をもって登る必要はない。しかし、山小屋の営業期間外だと水が購入できず、一気に難易度は上がるだろう。鹿島槍ヶ岳の周辺には冷池山荘、種池山荘、キレット小屋と2つも山小屋があるので、営業さえしていれば、登る環境には恵まれている。
アクセス
大谷原までバスは出ていないが、大糸線の簗場駅からタクシー3,000円前後でアクセスが可能。ただし、簗場駅は無人駅で付け待ちしているタクシーはないため、配車予約は必須。扇沢なら、登山シーズン中は深夜バスも出ており、信濃大町駅から路線バスも出ているので、なおアクセスが良い。北アルプスの中でもアクセス難易度は低い。
総括
狙い通りだったが、前日とは打って変わっての晴天。ガスることが多いと言われている鹿島槍ヶ岳を文句なしの晴天時に登頂できたので大満足。やはり登るなら、南からだと冷池山荘、北からだとキレット小屋に宿泊して、早朝のうちに通過するのがおススメ。
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