鍋割山

丹沢鍋割山登山

丹沢の鍋割山

Nabewariyama

白

[鍋割山登山レポ]
人気コースの大倉・後沢乗越から登る鍋割山

2022年11月12日(土)天候:晴れのち曇り
大倉 ~ 鍋割山 ~ 小丸 ~ 大倉
  • 丹沢山地(たんざわさんち)日本百名山
  • 神奈川県北西部に広がる広大な山地。丹沢山は日本百名山に選定されているが、深田久弥氏が日本百名山に選んだ丹沢山とは、丹沢山一峰ではなく、丹沢中央部に連なる山々(蛭ヶ岳、丹沢山、塔ノ岳など)の総称とされている。
  • 鍋割山(なべわりやま)
  • 表丹沢にある標高1,273mの山。山頂の鍋割山荘では、鍋焼きうどんが名物となっており、鍋割うどん目的に多くの登山者がやってくる。天気がよければ、山頂から富士山や湘南海岸から伊豆半島への雄大な眺めを楽しめる。表丹沢の中でも1、2を争う人気の山。

今回歩いた鍋割山のコース

  • 大倉・後沢乗越コース登り利用人気コース!
  • 大倉から林道を1時間半ほど歩き、二俣から後沢乗越経由で登るコース。
  • 大倉・小丸尾根コース下り利用
  • 大倉から林道を1時間半ほど歩き、二俣から小丸尾根を登り、小丸経由で登るコース。
山と高原地図
鍋割山のコースが紹介されているのは、山と高原地図の「丹沢」です。地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

鍋割山の登山計画

目的
今回は職場の友人1名との登山です。公共交通機関で行ける楽過ぎずキツ過ぎない山ということで白羽の矢を立てたのが鍋割山。今回も目的は鍋割山荘の鍋割うどん。
コース
鍋割山は今回で3回目。前々回は玄倉から雨山橋・雨山峠コースを、前回は寄から寄コシバ沢を登ったため、今回は鍋割山の中でも最もメジャーな大倉から後沢乗越を経由するコースを選択。下りは、小丸経由での小丸尾根から下ることにした。ちなみにこれで、鍋割山のコースは下りも含めると全て歩いたことになる。

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鍋割山コースレポート

渋沢駅

【7:25】渋沢駅北口バス停前。
相方の電車が遅れたため予定より1本遅い電車で到着。バスに座るため電車到着後、バス停までダッシュしたが既にバス停前には長蛇の列。残念ながら、ダッシュは報われず..。

【8:00】大倉バス停に到着。
やはり、大倉バス停前にも結構人がいる。朝早い時間帯だが、レストハウスは土日7時営業開始で、既に営業中。あと、トイレは女性用トイレと男性用の大トイレに列ができていたので、この時期の土日の場合、できればトイレは渋沢駅で済ませておいた方が良い。

【8:09】大倉バス停を出発。
まずは西山林道を目指す。道順は、土日なら他の登山者についていけば問題ないが、一応googleストリートビューで事前に確認しておくと良い。この日は通常ルートが通行止めで迂回路を歩かされた。ちなみに、途中で「大きなカマキリ」を発見!
西山林道に入ればあとはひたすら北に向かって歩くのみ。途中、いくつか分岐はあるが、道標はきちんと設置されているので、迷うことはまあないと思う。
【9:15】二俣に到着。
二俣は沢を渡る橋が目印。腰を落として座れる岩も多数あるため、休憩している登山者も多い。ここまで大倉バス停標高290mから二俣530mと240mの標高を獲得しているが、距離が長く緩やかな上り道のため、体力はほとんど消耗していない。ちなみに、この二俣に小丸尾根の入口があり、下山はそこから下ってくる予定。

二俣 ~ 後沢乗越

二俣からも暫く林道のような道が続き、沢を2本横切る。最後の沢の手前に鍋割山荘関係者の車が駐車されているが、一般の車はココまで入ってくることはできない。
林道終点にボランティアで運ぶ水が置かれており、このときは1本だけペットボトルが残っていた。水を運ぶと決めていた訳ではないが、最後の1本だし、2人で運べば楽勝だろうと、深く考えず運ぶことに。しかし、これが後に重荷となってしまう..。ちなみに、サイズは全て同じだと思っていたが、残っていたのは、1番大きな4Lタイプ。
ポイント ボランティアで運ぶ水
鍋割山荘で利用する水道水の入った大小さまざまなペットボトルで、体力に余裕があり、ボランティア精神旺盛な方に山荘まで運搬協力をお願いしている。
大倉バス停から約2時間弱。ここにきてようやく本格的な登山道に入る。まずは沢地形を攻め、尾根に取り付く。区間は短いが、写真でみて分かる通り結構な急勾配。序盤で体力もあるので、この区間は順調に登る。
【10:03】後沢乗越(うしろさわのっこし)に到着。
林道終点から約20分。少し休憩していたが、後沢乗越は痩せ尾根上の単なる分岐地点のため、休憩できるスペースが限られる上、人がドンドコ登ってきて落ち着かないので、すぐに休憩を切り上げて出発。

後沢乗越 ~ 鍋割山の山頂

後沢乗越から鍋割山の山頂までは尾根上を登る。この区間、2回下山で歩いたことはあるが、登りは初めて。その時の印象として、急登だった記憶はあったが、登ってみたらやっぱり急登でした。特に後沢乗越直後は勾配が急。道は一定区間を登ると平坦な場所、また上りが出てきてまた平坦というパターンを、山頂まで4ターンほど繰り返す。

想定外だったのは、一緒に登った相方が、先行してしまい距離が離れてしまったこと。自分的には、水は2人で協力しながら運ぶ予定だったけど、結局1人で運ぶ結果に。武甲山に登ったときも水を運んだが、そのときの相方とは協力しながら運んだので、このあたりは性格ですね..(苦笑)登山歴は自分の方が上だし、最後まで運んだけど、疲れてくると水がドンドン重くなる気がして、キツかった..(汗)

登山道は人気のコースだけあって、木の階段や木道が設置されるなど整備されていて登りやすい。道自体はひたすら尾根を上に向かって登るだけの単調な道。
終盤は山頂に着きそうで着かないので、バテてていたこともあり、ヤキモキした。
【11:15】鍋割山の山頂に到着。
既に鍋割山荘の前には行列ができており、先行していた相方が最後尾に並んでいたので、自分もザックを下ろして並ぶ。

鍋割山の山頂

新型コロナの影響で鍋割山荘内はうどんを受け取るとき以外は完全立入禁止。鍋割うどんだが、受け取るまで30分ほど並びました。列は長くもならず短くもならず、常時トイレの建物まで人が並んでおり、13時頃に完売。ちなみに、ボランティアで運んできた水は小屋前に置き場所があります。[水置き場]

3年前きた時もそうだったが、鍋割山荘の若いスタッフの接客が、相変わらず殺気立ってました(苦笑)。ザックを下ろして、マスクをして並ぶよう注意喚起していたが、ザックを背負ってマスクなしで並んだら、殴られそうな雰囲気です..。
天気は悪くはないが、鍋割山からの眺望は、どんよりしていてパッとせず。3年前きたときは富士山もバッチリ見えたが、この日は山頂付近が時折見える程度。
鍋割山の山頂スペースは広く、芝生になっている場所もあり、寝転んで昼寝も可能。鍋割うどん以外にこういった、山頂の快適さも人気の要因なのかも。山頂で1時間ほど昼寝したが、陽が差すと暑いし、太陽が雲に隠れると寒かった。

鍋割山 ~ 小丸尾根分岐

【13:57】鍋割山を出発。
下りは小丸経由で小丸尾根を下る。小丸までの道だが、大倉コースより展望のきく場所は多い。また、小丸直前に少し登りはあるが、大した登りではない。
【14:17】小丸を通過。
ピーク感はあまりなく、標識がないとわからないようなピーク。展望もきかないため、そのまま通過。
【14:23】小丸尾根分岐に到着。
小丸尾根の入口には「こちらの登山道は遭難の多い道です。通行の際はご注意ください」と書かれた看板が設置されている。先に言ってしまうと、遭難の心配はほとんどない。都会に近い人気の山でたまに見かける、登山初心者に向けた注意喚起の看板です。経験者なら気にする必要はない。

小丸尾根分岐 ~ 二俣

小丸尾根から、二俣を目指す。序盤は尾根が細く、道も荒れ気味。と言っても、あくまで整備された大倉コースと比較した場合。
序盤は全く登山者を見かけなかった小丸尾根だが、中盤以降登山者を見かけるようになる。鍋割山の出発が遅かったため、先行してた登山者に、中盤以降で追いついたためだろう。それなりのハイスピードで下っていたので。
これまで尾根を下る単調な道だったが、終盤は変化が出て楽しかった。
【15:31】二俣に到着。
疲れたので二俣の河原で10分ほど休憩。

二俣 ~ 大倉バス停

【16:35】大倉バス停に到着。
16:38のバスに乗車。大倉はバスの本数が多いのでほんと便利です。お疲れさまでした。

※二俣から大倉バス停の復路は、写真撮影し忘れました。

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鍋割山コースタイム

予定 実際 場所
07:33~07:43 08:00~08:09 大倉バス停
09:08 09:15 二俣
09:53 10:03 後沢乗越
11:13~12:43 11:15~13:57 鍋割山
13:18 14:23 小丸尾根分岐
14:38 15:31~15:41 二俣
15:58 16:35 大倉バス停

鍋割山の難易度

難易度

8/30

総合難易度
必要体力 体力難易度2
コース距離 コース距離難易度4
所要時間 所要時間難易度2
危険度 危険度難易度0

登山難易度 登山難易度4
小屋・水場 小屋・水場難易度0
アクセス アクセス難易度0

総合難易度 総合難易度2

登山DATE

  • 歩行距離:18.03km
  • 高度上昇:1,260m
  • 高度下降:1,259m
  • 出発高度:0,290m
  • 最高高度:1,273m

  • 標高の差:0,983m
  • 活動時間:05:34
  • 休憩時間:02:52

  • 合計時間:08:26
必要体力

コースの約半分が林道歩きで、純粋な山道は二俣以降のみ。登山道に限って言えば急登だが、二股からのコースタイムは約2時間のため、多少きつくても少し頑張れば問題ないレベル。標高差は約1,000mだが、林道歩きが長いためか、標高差の数値よりも、楽に感じられた。後沢乗越から山頂までの区間は、水のボランティアを行ったこともあってバテたが、それでも正味1時間強ほどの時間。

下りで利用した小丸尾根は、人が少なく、道は大倉・後沢乗越コースより整備されていないため、初心者向けではない。下りで利用する場合でも、ツラそうに下る人を多々見かけたので、ある程度山道を歩いた経験か、経験をカバーできる若さのどちらかが必要。登り利用も大倉・後沢乗越ルートよりキツそうな印象。
距離・時間・危険度

距離は18.03kmとなっているが、林道歩きの除く二俣からの距離で換算すれば8.2kmなので、距離はデータの数値ほど気にする必要はない。時間も二俣以降の、純粋な山道を歩いた区間でいえば往復3時間34分。

大倉・後沢乗越コースに危険箇所はなく道迷いの心配もない。小丸尾根も同様に危険箇所はなく、看板にあったような道迷いの危険性も高くない。
山小屋・水場

衛生面はともかく、二俣に沢があるため、一応水の確保は可能。鍋割山荘でもこの沢の水は飲料水として使用していないので、心配な方は飲まない方が無難。丹沢は山頂付近にトイレや山小屋がいくつかあり、登山者も多いし..。

山小屋の環境は言うまでもなく、山頂に山荘があり、食事や飲料水の購入、トイレもあるので環境は良い。ただし、鍋割山荘のトイレはきれいではなかった。
アクセス
首都圏から電車とバスで容易にアクセス可能。バスも1時間に2~3本、夜は20時台まで最終バスがある利便性の高さ。アクセスの良さは、鍋割山が人気の所以となっている要因の1つ。
総括
ガイド本では中級者向けとなっていたが、大倉・後沢乗越コースなら、道もよく整備されているので、技術や経験がなくても、体力に自信があれば初心者でも登れる山。ただし、体力面だけで言えば中級者向け。大倉・後沢乗越コースは、登山者も多く、危険箇所もないため安心して登ることができる。経験者なら、下りは変化を楽しめる小丸尾根の利用を推奨します。
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