屋久島の縄文杉登山記録

世界遺産屋久島の縄文杉
白

[縄文杉登山レポ]
日本最古の巨木!縄文杉を拝む 屋久島縦走登山その3

2012年10月07日(日)天候:晴時々くもり
新高塚小屋 ~ 縄文杉 ~ 太鼓岩 ~ 白谷雲水峡 ~ 楠川歩入口 まで
  • 縄文杉
  • 屋久島に自生する最大級の屋久杉。縄文杉は品種ではなく個体に付けられた名称。1966年に発見され広く紹介される。樹齢には諸説あるが4,000年以上とも言われており、縄文時代からある杉とのことで、縄文杉と呼ばれている。なお、最近の調査では3本程度の木が合体した、合体木である可能性なども報告されている。

縄文杉のコース

宮之浦岳の一般的に利用される登山口は、荒川登山口、楠川(くすかわ)歩入口の2カ所。
日帰りの場合、荒川登山口と縄文杉のピストンとなる。このコースでも標準コースタイム往復9時間かかるため、日帰りでツアーに組み込まれているのは100%このコース。
  • 縄文杉コース登り利用人気コース!
  • 荒川登山口からトロッコ約8キロ、大株歩約2キロを歩き縄文杉を目指すコース。日帰りで縄文杉を目指す場合、基本このコースとなる。
  • 白谷雲水峡コース下り利用
  • 楠川歩を歩き、白谷雲水峡を経て縄文杉を目指すコース。コースタイムが縄文杉コースよりも長くなるため、日帰りは難しい。
    このコースを歩く場合、高塚小屋で宿泊、前日に白谷山荘で宿泊、または1泊以上で宮之浦とセットで縦走するのが一般的。
※コース名に厳密な名称はありません。
地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

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縄文杉コースレポート

新高塚小屋 ~ 縄文杉

新高塚小屋出発。(時間不明)
朝日に照らされる縄文杉を見るために、暗いうちからライトを使って縄文杉を目指す。出発時間は不明確だが、5時半前後には出発していたと思う。

【5:57】縄文杉到着。
あたりは薄暗く、この日の縄文杉1番乗り。静粛に包まれ、神秘的な雰囲気の中、大きな縄文杉がそびえ立つ姿は
なんとも言い表しようがないほどの感動。夜が明けてくると、高塚小屋、新高塚小屋で宿泊した登山者がポツポツと到着し始める。

一旦、高塚小屋近くまで戻り、朝食の準備を始める。
7時30分になると、深い森の中に陽の光が届き始めたため、急いで縄文杉に戻り写真を撮影。
結局、朝日に照らされる縄文杉を見るため、夜明け前に新高塚小屋を出発したのはなんだったのか・・・。

高塚小屋でカレーを食べていると、匂いにつられたのか鹿が近くまでやってきた。屋久島ならではの光景。

高塚小屋 ~ ウィルソン株

【8:30】縄文杉を出発。
出発直前に日帰り登山ツアーの第一陣が到着。これが蛇の頭。できれば第一陣が到着するまでに出発したかったがグズグズしすぎた・・・。

トロッコ道までひたすら続く縄文杉ツアー客の行列。500人ぐらいはいたかと思う。縄文杉に向かう殆どが10~20代前半の男女。女性だけのグループも少なくない。中にはジーパンにTシャツ姿もいた。服装については事前にガイドが案内しているにも関わらずジーパンでくる観光客がいるらしい。

道を譲りつつ、列が途切れた瞬間を狙って進むので全然先へ進めない。見かねたガイドさんが、迂回路となる自然観察路を教えてくれた。
自然観察路は大株歩道途中にある迂回路であり、一般の方でも歩けるれっきとしたコース。ガイドブックでは、帰り道に余裕がある場合のおすすめ登山道として紹介されている。自然観察路一帯の森は大株歩道よりも自然の雰囲気が濃く、歩く人も少ないためのんびりと森を散策できる。

迂回路だけあって自然観察路を歩いている人は皆無。縄文杉の行き道でこのコースを使う人はいないのだろう。
手つかずの自然がそのまま残されており、これから向かう白谷雲水峡を彷彿させる。

ウィルソン株 ~ トロッコ道

【10:46】大株歩道との合流地点ウィルソン株に到着。
ウィルソン株は切り株内部のある角度から上を向くと、切り株の切り口がハート型に見えることから縄文杉とセットで観光スポットとされている。
我々も並んだが、携帯・デジカメ片手に30人ほどの行列。

撮影スポットは切り株内の一地点のある角度に限られているため、この地点でグズグズされると列の進みが悪くなる。
列の進みが悪くなると、ガイドがグズグズしているツアー客に対して注意したり、怒ったりしていた。

【11:15】トロッコ道に到着。
正式名称を安房森林軌道(あんぼうしんりんきどう)といい、日本で唯一残る現役の森林鉄道。実はあまり知られていないが、この森林鉄道は現役。
1ヵ月に1度の頻度でディーゼル機関車が走っているそうで、運が良ければ登山者が遭遇することもあるそうです。
本来は木材を運ぶ林業用の鉄道だが、現在ではダムの保全用品や、古い切り株の運搬、負傷した登山者やトイレの汚物運搬用として使用されている。

トロッコ道までくるとツアー客の列が途切れる。この時間にトロッコ道を歩いているようでは日帰りできないということだろう。
しかし、トロッコ道を歩き始めて数分、最後のツアー客から随分離れた地点で、最後の縄文杉に向かう男性グループと遭遇。
時間がないせいか一糸乱れぬ軍隊のような歩調で、気合入りまくっていた。

トロッコ道 ~ 白谷雲水峡

【12:36】楠川分かれに到着。
楠川分かれから、太鼓岩、白谷雲水峡を目指す。もうほとんど登りはないと思っていたが、楠川分かれから太鼓岩まで急な登りが続く。 この区間の急な登りは想定外だったため、かなりバテた。記録写真も残っていない。

【13:20】辻峠に到着。
ココから更に迂回路の急坂を登ると太鼓岩なのだが、ここで大きな判断ミス。通常は辻峠にザックをデポして登るようだが、友達曰く「太鼓岩はすぐそこ」との情報を鵜呑みにし、ザックを背負ったまま登ってしまったが、急坂でかなりキツかった。確かに距離は短いが、かなり急な傾斜なので、重いザックを背負って登るにはキツ過ぎる。

あとで友達から「太鼓岩に登ったのは7、8年前で、辻峠からすぐに辿り着いた記憶があった」と釈明されたが、あまりにもしんどかったので、プチ切れしてしまった。後に到着した新高塚小屋から一緒だった男性2人組はきちんと、辻峠にザックをデポしていたので、ホント余計な体力を使ってしまった。

【13:50】太鼓岩に到着。
疲労困憊で、太鼓岩に倒れこんでしまう。太鼓岩のスペースは狭いにも関わらず、人で溢れかえっている。展望は黒味の360度に対して180度。しかも人でごった返している以外にも、特等席に陣取り動かないマナーの悪い客多数。
太鼓岩は白谷雲水峡のハイキングコース終着点に位置付けられているため、マナーの悪いミーハー観光客が多い。人が多い、騒がしい、景観の良いポイントは占拠されている、景観は黒味より劣る、ということで早々に辻峠に戻って山で最後の昼食をとる。

【14:30】辻峠を出発。ココから数分歩いて白谷雲水峡に到着。
白谷雲水峡は映画『もののけ姫』を描くにあたり、宮崎駿さんが参考にした森ということでも有名。通称『もののけの森』

ちなみに以前は『もののけ姫』に出てきた風景とそっくりな場所に『もののけ姫の森』と書かれた案内板があったのだが、あまりに多くの観光客がこの場所で足を止め、周囲を踏み荒らしたため、案内板は外され、現在は『苔むす森』という名称に変更されている。
なお、先ほどの太鼓岩も、もののけ姫で夜中にアシタカとモロが対峙したシーンの風景に似ていると言われている。

自然観察路でも似たような風景を観てきた事と、疲れも相まって感動はややクールダウン気味。比較的サラッと通り抜けた。
自然観察路の方が、森の中を抜けるという意味では醍醐味があったかもしれない。白谷雲水峡の場合、檻に入った動物を遠くから見ているような感じだった。
もののけの森を抜けるとその先に分岐地点があり、奉行杉、二代大杉、三本足杉、びびんこ杉、三本槍杉など経由する迂回コースと楠川歩道をそのまま突っ切るコースとに分かれる。さすがに疲れていたので、迂回コースはパス。その先の弥生杉を見るための迂回コースもパスした。

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縄文杉コースタイム

予定 実際 場所
05:20 新高塚小屋出発
- 05:57~07:30 縄文杉
- 07:30~08:30 高塚小屋で朝食
- 12:36 楠川分かれ
13:00 13:50 太鼓岩
- 14:00~14:30 辻峠で昼食
16:00 16:20 楠川歩道入口

縄文杉の難易度

難易度

17/30

総合難易度
必要体力 体力難易度2
コース距離 コース距離難易度3
所要時間 所要時間難易度4
危険度 危険度難易度1

登山難易度 登山難易度5
小屋・水場 小屋・水場難易度2
アクセス アクセス難易度5

総合難易度 総合難易度6
※ アクセスは東京基点
評価基準の詳細はこちら。
必要体力・距離
トロッコ道は平坦な道であり、林道と捉えれば良い。長く歩ける体力さえあれば問題ないが、その先の大株歩道約2キロが問題。大株歩道は多少のアップダウンもあるため、バテバテで結構ツラそうな人も多かった。ただし、登山をしている人であれば問題はない。見たところ、大半が登山者ではなく10代後半から20代前半の観光客だし。
景観・観光客の多さ

太鼓岩は人で溢れていたが、景観の良さでは黒味岳の方が数倍上。もう少し人がいなくて静かならよいが、あんなに人がいて騒々しいと雰囲気もぶち壊し。ウィルソン株の行列を見て、近くのおばさんが「スカイツリーに並んでるみたい」と皮肉っていたが、とにかく縄文杉以降の観光ポイントには人が群がっている。

縄文杉、太鼓岩、白谷雲水峡は、宮之浦岳や黒味岳に比べハードルが低い分、観光客が多い。とくに縄文杉に向かうあの行列は、この辺境の地では異常な光景。屋久島で観光客の糞尿被害が問題になっているというのも頷ける。友人曰く、ここ数年前からブームが始まり、ツアーも多く組まれ、1990年代に比べ観光客も激増しているとの事。特に山人気とはいえ、若い20~30代の女性が多いことにビックリした。
総括
平日ならともかく土日祝だと、縄文杉の展望デッキは人で溢れかえり、長時間立ち止まることも許されないらしいので、できれば泊まりで朝9時までの静粛な時間帯に観る事をオススメする。ただ泊まりとなると時間や装備の面で、一気にハードルが上がるため、観光目的の人たちにはやや難しいかもしれない。しかし、少なからず登山経験者なら宿泊をオススメする。
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