[飛龍山登山レポ]
丹波から登りサオラ峠経由で目指す飛龍山 奥秩父縦走登山その1
丹波 ~ サオラ峠 ~ 熊倉山 ~ 前飛龍 ~ 飛龍山 ~ 将監小屋 まで
- 飛龍山(ひりゅうさん)山梨百名山新・花の百名山
- 埼玉県と山梨県との県境にある標高2,077mの山。飛竜権現が祀られていることが山名の由来。荒川水系である大洞川の源頭(谷の最上流)となる山なので、埼玉県側では大洞山(おおぼらやま)とも呼ばれている。前飛龍と呼ばれる支峰を従えており、山梨百名山の1つであり、新・花の百名山では、ツバメオモトの花とともに選定されている。
飛龍山のコース
- サオラ峠コース登り利用
- 丹波からサオラ峠に登り、そこから熊倉山や前飛龍のあるミサカ尾根を歩き、飛龍山を南から目指すコース。
日帰りは厳しいため、三条の湯か将監小屋で一泊するのが一般的。
- 後山林道コース
- お祭りバス停から後山林道を歩き、三条の湯を目指す。三条の湯からは、飛龍山の北側に周り込み、北天のタル経由で飛龍山に至るコース。
こちらのコースも日帰りは厳しいため、途中の三条の湯で一泊するのが一般的。
飛龍山の登山計画
- プラン
- 去年敗退した、皇海山・袈裟丸山登山に向け前哨戦に位置づけた、和名倉山登山が主目的。本来この日は移動日だが、コースから少し外れた箇所に飛龍山があるため、飛龍山の登頂も兼ねた移動日とした。本日の最終目的地は和名倉山の南に位置する将監小屋。
- アクセス
- 奥多摩駅から登山口となる丹波(たば)へのバスは9時29分着が最も早い。そのため、公共交通機関だけの場合、かなり遅めの登山開始となる。これが、今回スケジュールを組む上で最もネックとなった点。標準コースタイムでスケジュールを組むと、将監小屋到着は18時となる。日が長い5月だから可能なギリギリのスケジュールだが、秋以降は厳しいだろう。時間がないため、昼食はすぐに食べられるおにぎりを持参することにした。
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飛龍山コースレポート
丹波 ~ サオラ峠
国道411号からサオラ峠への道標が出ている。この道標はわかりやすかったが、その後のサオラ峠に向かうまでの林道で、曲がる場所を直進してしまう。しばらく進んだ先で農作業をしていたおじさんから、サオラ峠への分岐を通り越したことを知らされる。どうやら、前を歩いていた登山者も間違って直進しているようだ。この時に、このまま直進し堰(せき)のあるところを右に曲がって進むとコースと合流できる、近道を勧められる。
【11:35】サオラ峠に到着。漢字では竿裏峠と書く。
後半はシャリバテもあり、サオラ峠に到着した時はヘロヘロ。空腹を満たすために、魚肉ソーセージを食べながら休憩。サオラ峠の標高は1,420mのため、丹波バス停(568m)から852mとかなり高度を稼いでいるが、サオラ峠から飛龍山まで、さらに646m登らなければならない。
サオラ峠 ~ 熊倉山
【11:47】サオラ峠を出発。
次なる目的地は、標高1,624mの熊倉山。これまでの道と異なり、熊倉山までは緩やかな道。しかし、サオラ峠までの道で消耗した体力が回復せず、ちょっとした登りでも息切れ発生。体力の消耗が激しいときに荷物が重く感じる現象も発生し、引き続きヘロヘロ状態で、熊倉山まで歩く。
【12:29】熊倉山に到着。
当初は飛龍山の分岐地点、飛竜権現で昼食を食べる予定だったが、とてもそこまでお腹がもたないため、休憩も兼ねて熊倉山で昼食をとることにした。熊倉山は飛龍山の途中にある通過地点としての山。中ピーク程度の規模で山頂スペースも狭く展望もきかない。
熊倉山以降も、ダラダラと続く緩やかなアップダウンのある道。そして、次なる難所は前飛龍直前にひかえる岩場の急登。本来であれば、岩場の急登は得意だが、ココも疲労で登るのがツライ。
【13:51】前飛龍に到着。
今回のコースは殆ど展望がきかないため、この前飛龍は数少ないビューポイント。(後は禿岩のみ)岩の上に登り、休憩も兼ねて景色を楽しむ。
前飛龍 ~ 飛龍山
前飛龍から少し下った後に、少しだけ登り返す。飛龍山に近づくにつれシャクナゲが目立ち始める。
【14:29】飛竜権現に到着。
飛竜権現には小さな祠が1つあるだけ。飛竜権現から飛龍山への往復時間は約40分。時間がなければ飛龍山に寄らないことも考えていたが、時間はなんとかなりそうなので、ザックをデポして飛龍山に向け出発。
前情報通りだが、展望はゼロで、周辺に登山者もいない。杭に書かれた山名が崖側(登山道から見ると裏側)に彫られているが、普通逆じゃない?人もおらず、展望もきかないため早々に退散。
飛龍山 ~ 飛竜権現 ~ 将監小屋
飛竜権現までの道で、後に将監小屋で会うソロ登山者とすれ違う。自分と同じく飛竜権現にザックをデポし登っている。
【15:09】飛竜権現に戻る。少しだけ休憩しすぐに出発。出発後すぐに、飛竜権現近くに禿岩への分岐がある。分岐から1分ほどで到着できるので、ザックをデポしなくても良いレベル。この禿岩は、前飛龍以外では唯一のビューポイントで、景色も良いので寄る事をおすすめする。
【15:32】禿岩を出発。
飛竜権現から将監小屋への標準コースタイムは2時間20分。地図で見る限り、コースは大常木山(おおつねぎやま)と竜喰山(りゅうばみやま)の斜面をトラバースしており、地形図からもアップダウンはなさそう。ただしコース距離は長い。
将監小屋はテント場が人気のため、既にテント場を埋め尽くすほどのテント。溢れたテントは林道に設営している。到着してすぐに宿泊手続きを済ませ、部屋に入るも、小屋宿泊は12人ほど。明らかにテント泊の方が多い..(汗)
将監小屋
将監小屋は去年まで「田辺金雄」さん(79)が小屋番をされていたが、2015年10月14日山中で倒れているところを発見され、死亡が確認された。きのこ狩りの際に誤って足を滑らせてしまったようで、ご冥福をお祈りします。
今回は、特に登山者同士で会話は弾まず、お互いあまり干渉しない、微妙な感じのまま就寝時間に。
明日の和名倉山登山に備え、寝床に着く。
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飛龍山コースタイム
予定 | 実際 | 場所 |
---|---|---|
09:40 | 09:40 | 丹波 |
11:50 | 11:35 | サオラ峠 |
10:23~11:56 | 12:29~12:45 | 熊倉山 |
13:45 | 13:51 | 前飛龍 |
14:25~14:45 | 14:29 | 飛竜権現 |
15:05~15:10 | 14:57 | 飛龍山 |
15:30 | 15:09 | 飛竜権現 |
17:50 | 17:11 | 将監小屋 |
飛龍山の難易度
16/30
総合難易度必要体力 | |
コース距離 | |
所要時間 | |
危険度 | |
登山難易度 | |
小屋・水場 | |
アクセス | |
総合難易度 |
登山DATE
- 歩行距離:16.09km
- 登山歩数:26,012歩
- 高度上昇:1,754m
- 高度下降:0,632m
- 出発高度:0,630m
- 最高高度:2,077m
- 標高の差:1,447m
- 活動時間:07:15
- 休憩時間:00:16
- 合計時間:07:31
お気軽にどうぞ!
本来であれば移動日なので楽な筈だが、かなりキツかった。原因は2つ。最も早い丹波到着のバスが9時29分着であることによる、時間に余裕がなかった点。もう1つはサオラ峠までの道のりが想像以上にキツかった点。
バスの始発の遅さに関しては、できればバス会社にダイヤ改正してくれることを切に願うばかりだが、現実的には厳しそうなので、頑張って9時半から登るか、さらに前入りして丹波に宿泊するしか方法はないだろう。今回は改めて、時間に余裕のない登山のツラさを身にしみて感じた。時間の難易度は、時間に制約があったという意味で「5」にしている。