祖母山

祖母山登山

祖母山

Sobosan

白

[祖母山登山レポ]
神原コースから登る11月の祖母山登山

2021年11月20日(土)天候:晴れ
神原 ~ 五合目小屋 ~ 国観峠 ~ 祖母山 ~ 九合目小屋 ~ 国観峠 ~ 五合目小屋 ~ 神原
  • 祖母山(そぼさん)日本百名山花の百名山大分百山
  • 宮崎県、大分県、熊本県の3県にまたがる祖母連山の最高峰で、標高1,756mの山。別名は姥岳、鶏羽岳。山頂は大分県と宮崎県の県境で、宮崎県の最高峰でもある。山域は祖母傾(そぼかたむき)国定公園に指定され、花の百名山にカキランの花が選定。古くから山岳信仰の山で、山頂には山名の由来となった神武天皇の祖母、豊玉姫の祠が祀られている。

祖母山の主なコース

主な登山口は北の神原、東の尾平鉱山、西の北谷登山口の3つ。尾平鉱山から登る場合、コースが2つ選択できるので、周回することも可能。
  • 神原(こうばる)コース登り利用下り利用
  • 北の神原から五合目小屋や国観峠を経て山頂を目指すコース。ちなみに、日本百名山を選定した久田久弥氏はこの神原コースから登っている。
  • 宮原(みやのはる)コース
  • 東の尾平鉱山から山頂東側の宮原を経て半時計回りに山頂を目指すコース。黒金山尾根コースとの周回も可能。
  • 黒金山尾根コース
  • 東の尾平鉱山から山頂南側の天狗岩を経由して時計回りに山頂を目指すコース。宮原コースとの周回も可能。
  • 風穴コース
  • 西の北谷登山口から風穴を経て山頂を目指すコース。国観峠経由の迂回路もあるので、下山利用で周回することも可能。
山と高原地図
祖母山のコースが紹介されているのは、山と高原地図の「祖母・傾」です。地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

祖母山の登山計画

プラン
資格試験の勉強が終了したので、去年に続いて急遽ぶち込んだ九州遠征。当初は雲仙普賢岳を計画していたが、何故かホテルが満室だらけで予約が取れなかったため、山行を祖母山に変更した。
アクセス

祖母山には、豊後竹田駅から予約制の乗り合いタクシー「カモシカ号(外部リンク)が出ているため、往路・復路ともにこちらを利用。前日に大分空港から豊後竹田駅に移動し、時間に余裕があったため、竹田市内の岡城跡を観光。翌日早朝に「カモシカ号」で祖母山登山口に向かった。

レポートを書いていて知ったが、尾平鉱山登山口の近くに「ゲストハウスLAMP」がある。尾平鉱山には緒方駅からバスが出ているため、豊後竹田駅近くの宿ではなく、前日に尾平鉱山まで移動して「ゲストハウスLAMP」に宿泊するのもアクセスプランとしてありだった。
コース
祖母山北側の周辺地図 祖母山北側の周辺地図。

どういう訳か、カモシカ号の乗降場所を「神の里交流センター」と勘違いしていたため、当初はメンノツラ谷から登り、神原コースで下山する周回コースを予定していた。(マップの緑のライン)しかし、「カモシカ号」で到着した場所は神原コース登山口のすぐ近くだったため、予定を神原コースのピストンに急遽変更した。

なお、それ以外にも山と高原地図(2021)には掲載されていない、神原コースからメンノツラ谷に合流できるコースや、序盤の神原コースを並行するトレッキングコースなどもあったので、点線で追記しておいた。

関連レポート

祖母山コースレポート

カモシカ号発着地点 ~ 一合目駐車場

【7:31】カモシカ号のバス発着地点に到着。
ちなみにカモシカ号は貸し切りでした。発着場にはカモシカ号の旗と「祖母山5.7km」と書かれた道標があるだけ。当初、カモシカ号の発着地点は「神の里交流センター」と勘違いしていたが、どう見ても施設があるような場所ではない。一先ず、道標があり進むべき方向は明確なので、先に進む。
15分ほど進むと、車道と一合目の滝との分岐地点に到着。「一合目の滝」というキーワードから、明確に現在位置を把握。当初はメンノツラ谷から登る予定だったが、この場所からでは無理なので、仕方なく神原コースから登る計画に変更。でも、メンノツラ谷から登るルートは難コースで少々不安だったため、気持ち的にはホッとした気分になりました。
【7:58】一合目駐車場に到着。
コース変更で時間に余裕ができたので、本格的な登りに備え、ゆっくり身支度を整える。

一合目駐車場 ~ 五合目小屋

【8:18】一合目駐車場を出発。
一合目駐車場から3分ほど車道を登ると登山道入口がある。まず、登山口から五合目小屋までは、沢沿いを登る傾斜の緩やかな道。
【8:45】五合目小屋に到着。
登山口から約20分と意外と早く着いた印象。ココで小休憩。五合目以降は沢から離れるため、水の補給は五合目小屋で行っておくこと。ちなみに五合目小屋の中を見てみたが、宿泊するのはちょっと厳しいかな..[五合目小屋内部]
ポイント山と高原地図に未記載のコース
山と高原地図には掲載されていない、五合目小屋から神掛岩やメンノツラ越え経由でメンノツラ谷コースと合流できるコースがあったようだ。※詳細は「登山計画のコース」にあるマップ参照。

五合目小屋 ~ 国観峠

五合目小屋からは本格的な登りとなる。ただ、登山道のタイプとしては比較的ノーマル。傾斜は急でもないが緩やかでもない。特徴と言えば、たまにロープ場が出てくる程度。また、これまでも時折見かけた道標だが、五合目小屋~国観峠の区間は正確に0.2km間隔で設置されている。
1.2km地点手前あたりに「いのち水」という枯れた水場がありました。山と高原地図にも掲載されていないので、水場として機能していないようだ。調べると、台風か大雨直後以外は枯れていることが大半とのこと。

国観峠 ~ 祖母山の山頂

【11:02】国観峠を出発。
祖母山の山頂に向かう。国観峠までくれば、山頂まではあと1kmほど。以降は山頂まで登り一辺倒の道で、粛々と登る。
国観峠以降は標識が変わり8合目、9合目という表記となる。
12時前の一番人が集中する時間帯に到着してしまったので、食事をする場所を確保するのに少し難儀。快適さとしては、11月の登山にしてはかなり暖かく快適だった。
時間に余裕があったので、1時間30分ほど滞在してました。

祖母山の山頂 ~ 国観峠

【13:30】祖母山の山頂を出発。
復路は、少し迂回路になるが九合目小屋を経由して下山する。
【13:42】九合目小屋に到着。
現在は無人の山小屋だが、数年前まで管理人が週末のみ常駐していた山小屋なので、内部はかなりきれい。[九合目小屋内部]
ポイント九合目小屋
祖母山の9合目小屋は2018年4月より避難小屋(無人)となり、利用に際して連絡や予約は不要。
【14:08】国観峠に到着。
国観峠で食事をしている登山者グループがいました。食事をとるなら山頂より快適かも。

国観峠 ~ 登山口 ~ カモシカ号発着地点

下山も登りと同じ神原コースなので、淡々と下る。
トレッキングコース このときは知らなかったので利用しなかったが、トレッキングコースがあるため、下山はそちらを利用するのもあり。こういうのは山と高原地図にきちんと載せておいてほしい。また、時間に余裕があったので、往路でパスした「御社の滝」に寄っておいた。トレッキングコースを利用すれば「寝覚の滝」という滝もあったようだ。
ポイントトレッキングコース
一合目駐車場から五合目小屋までトレッキングコースの周回コースが存在している。
【16:08】一合目駐車場に到着。
時間もあるので、一合目駐車場で靴を洗ったり、着替えなど済ませて時間調整。
【16:34】カモシカ号発着地点に到着。
発車予定時間は17時30分だが、行きの車で「1時間前にはスタンバイして人数が揃えば早く出発する」と言われていたので、早めに到着。でも往路では貸し切りだったカモシカ号だが、復路はもう1人搭乗者がいたようで、結局30分ほど待ちました。それでも20分ほど早い出発でしたが。

関連レポート

祖母山コースタイム

予定 実際 場所
- 07:31~07:36 カモシカ号発着地点
- 07:58~08:18 一合目駐車場
- 08:45~08:50 五合目小屋
- 10:42~11:02 国観峠
12:35~13:15 11:47~13:30 祖母山の山頂
13:50 14:08 国観峠
15:40 15:22 五合目小屋
16:10 16:08~16:18 一合目駐車場
- 16:34 カモシカ号発着地点

祖母山の難易度

難易度5

15/30

総合難易度
必要体力 体力難易度3
コース距離 コース距離難易度3
所要時間 所要時間難易度3
危険度 危険度難易度0

登山難易度 登山難易度5
小屋・水場 小屋・水場難易度3
アクセス アクセス難易度3

総合難易度 総合難易度5

登山DATE

  • 歩行距離:12.74km
  • 高度上昇:1,223m
  • 高度下降:1,210m
  • 出発高度:0,543m
  • 最高高度:1,756m

  • 標高の差:1,213m
  • 活動時間:06:20
  • 休憩時間:02:43

  • 合計時間:09:03
必要体力・距離・時間
標高差は1,210mほどあるが、時間に余裕があったため、それほど苦に感じなかった。登山道のタイプ的にはノーマルで比較的登りやすい部類に入る。距離は12.74km、活動時間は6時間20分と百名山登山としては平均的な距離と時間。
危険度
滑落を注意するような場所もなく、道迷いの心配もなく、転倒を注意すべきガレ場などもないため、危険度はゼロ。
小屋・水場
基本は日帰り前提の山だが、9合目小屋に泊まることも可能。無人だがかなりきれいで、現状は抵抗なく使える山小屋。水場で機能しているのは五合目小屋の沢のみ。国観峠手前の「いのち水」は枯れていることが大半で、九合目小屋近くに水場はあるが、こちらも枯れていることもあるようだ。つまり水場はあてにできないので、五合目小屋以降は、水を補給できないと思った方が良い。
アクセス
公共交通機関でアクセス可能なのは、尾平鉱山と神原。バスの時間的に尾平鉱山には前日入りして「ゲストハウスLAMP」に宿泊するか、豊後竹田駅から当日にカモシカ号を利用して神原にアクセスするかのいずれか。ちょっと費用はかさむがタクシーでのアクセスも可能な範疇。車であれば当然どの登山口にも容易にアクセス可能。
総括
北谷登山口も尾平鉱山も、そして事実上神原も周回コースが利用できるので、ピストンではないバリエーション豊かなコース選択が可能。神原コースでいえば、初級~中級者向けと言った感じ。山岳信仰の山だが、百名山の中では地味な部類に入る。
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