[至仏山登山レポ]
高山植物の宝庫!尾瀬国立公園の至仏山へ 尾瀬登山その2
- 至仏山(しぶつさん)日本百名山花の百名山ぐんま百名山
- 尾瀬国立公園に属する標高2,228mの山。日本百名山、花の百名山に選定されている。至仏山は高山植物が有名で、植生保護の目的から5月・6月は入山が規制されている。
- 尾瀬ヶ原
- 約1万年前に形成されたと考えられる湿原。2/3が群馬県、1/3が福島県、ごく一部が新潟県に属している。尾瀬国立公園に指定され、日本百景に選定されている。
関連レポート
尾瀬ヶ原コースレポート
見晴 ~ 山の鼻
【6:20】原の小屋を出発。
原の小屋で朝食を済ませて、至仏山の登山口がある山の鼻を目指す。
原の小屋で朝食を済ませて、至仏山の登山口がある山の鼻を目指す。
見晴から山の鼻までは、尾瀬ヶ原を横断するハイキングコース。朝霧が山を覆い、湿原独特の情緒ある風景・雰囲気を楽しみながら歩くことができる。普通に歩くと「山の鼻」まで、1時間ほどで到着できるが写真を撮ったり景色を楽しんだりしていたので、1時間30分ほどかかった。
尾瀬ヶ原でも龍宮小屋のあるあたりで、竜宮現象が見られる。竜宮現象とは水の流れが、池塘に溜まり、そこにある穴に吸い込まれた水が、泥炭層の下を通って、再び遠く離れた下流に湧き出す現象。
湿原には沢山の池があり、この池は池塘(ちとう)と呼ばれているらしい。小さなものから大きなもの、浅いものから深いものまで、様々な形の池塘が存在する。
【7:45】山の鼻の至仏山荘に到着。
至仏山荘のすぐ近くに、至仏山の登山口がある。
至仏山荘のすぐ近くに、至仏山の登山口がある。
至仏山のコース
至仏山の登山口は、山の鼻、鳩待峠の2カ所のみ。山の鼻コースは植生保護と安全面の観点から下り禁止のため、鳩待峠から登ると下りも同じ鳩待峠コースとなる。そのため、山の鼻コースから登る登山者が多い。
至仏山登山道は、植生保護の観点から時期によっては閉鎖していることもある。登山の前に尾瀬保護財団HPから確認した方が良い。- 山の鼻コース登り利用
- 登り専用で下山は禁止されている。鳩待峠から登るとピストンになるため、山の鼻から登る人が多い。
- 鳩待峠コース下り利用
- 鳩待峠から小至仏山経由で登るコース。山の鼻コースが下山利用禁止のため、鳩待峠から登ると必然的にピストンとなる。
至仏山のコースが紹介されているのは、山と高原地図の「尾瀬」です。地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!
至仏山コースレポート
至仏山登山口 ~ 木の階段まで
【8:05】至仏山登山口に到着。
周辺はガスガス。ある意味神秘的な雰囲気とも言える。
周辺はガスガス。ある意味神秘的な雰囲気とも言える。
鳩待峠からの道に比べて距離が短い分、傾斜がきつい。前半から中盤の岩場地帯を抜けるまでは体力勝負。9月であいにくの曇り空だったが、それでもこの区間では汗が止まらない。このキツさが後半まで続けば相当しんどい登山となるが、幸い後半は楽だった。
1時間ほど登ると視界が開けて、登山道もガレ場に変わる。至仏山は山の特性上、中腹から背の高い木々が姿を消すため、登山口から1時間ほどで後方の視界が開け、尾瀬ヶ原の景観を楽しみながら登ることができる。
木の階段 ~ 至仏山頂
後半は植物が目立つため"植生保護"とは恐らくこの辺り一端を指していると思われる。階段も登山客が植物を踏まないようにかけられているのだろう。晴れていれば、尾瀬ヶ原の景色と高山植物を楽しみながら登る楽しい登山になったと思うが、少し残念。
ただし、体力的には楽だが危険度はこちらの方が高い。腐ったり、微妙に水平を保っていない階段などもあり、バランス崩して、コケている登山者がちらほらいた。
【10:10】至仏山頂に到着。
ガスっていたので、数メートル先が見えにくい状態だったが、突然山頂に到着。これには拍子抜けした。登り始めの前半は急勾配できつかったが、後半は階段のおかげもあって楽に歩くことができた。
ガスっていたので、数メートル先が見えにくい状態だったが、突然山頂に到着。これには拍子抜けした。登り始めの前半は急勾配できつかったが、後半は階段のおかげもあって楽に歩くことができた。
至仏山 ~ 小至仏山
至仏山の頂上スペースは狭い。食事をしている人もいたが、あまり滞留されると混雑が発生する。この日は頂上付近で霧雨が降り、周りはガスっていて何も見えないこともあって、すぐに下りていく人も多い。鳩待峠までの下りは小至仏山経由となる。
【11:35】小至仏山に到着。
引き続き視界不良。山頂スペースは狭くないが、団体さんが休憩していたので早々に退散。
引き続き視界不良。山頂スペースは狭くないが、団体さんが休憩していたので早々に退散。
小至仏山 ~ 鳩待峠
鳩待峠を下る道で落ち着いて食事ができる場所があるので、下っている途中で食事をしている人も見受けられる。
途中にオヤマ沢田代と呼ばれる、小さな湿原を通る。オヤマ沢田代は、6月下旬~7月中旬にワタスゲが開花すると、一面に咲く白い果穂の景色が見られることで有名。その他にも登山道には要所で植物の群生地などもあり、ゆっくりと景色を楽しみながら歩いた。
途中にオヤマ沢田代と呼ばれる、小さな湿原を通る。オヤマ沢田代は、6月下旬~7月中旬にワタスゲが開花すると、一面に咲く白い果穂の景色が見られることで有名。その他にも登山道には要所で植物の群生地などもあり、ゆっくりと景色を楽しみながら歩いた。
後半は、登山道というよりハイキングコースといった感じの道となる。ただし、傾斜が緩やかになってからの距離が長かった。
【13:00】鳩待峠に到着。
鳩待峠から、尾瀬戸倉に乗合タクシーで移動する。
鳩待峠から、尾瀬戸倉に乗合タクシーで移動する。
尾瀬戸倉には温泉施設がいくつかあり、時間があったので温泉へ。その後はバスで新宿へ。お疲れさまでした。
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至仏山コースタイム
予定 | 実際 | 場所 |
---|---|---|
06:00 | 06:20 | 原の小屋を出発 |
- | 07:45 | 山ノ鼻 |
08:00 | 08:00 | 至仏山登山口 |
10:30 | 10:10~10:50 | 至仏山頂 |
14:00 | 13:00 | 鳩待峠 |
- | 13:40 | 尾瀬戸倉 |
- | 15:10 | バス乗車 |
至仏山の難易度
13/30
総合難易度必要体力 | |
コース距離 | |
所要時間 | |
危険度 | |
登山難易度 | |
小屋・水場 | |
アクセス | |
総合難易度 |
登山DATE
- 歩行距離:13.5km
- 登山歩数:26,647歩
- 高度上昇:0,842m
- 高度下降:0,662m
- 出発高度:1,420m
- 最高高度:2,228m
- 標高の差:0,808m
- 活動時間:06:00
- 休憩時間:00:40
- 合計時間:06:40
- 必要体力・距離
- 登り始めから中腹まで続く急勾配の道が体力的にキツい反面、後半はなだらかな木の階段が中心で楽になる。濃霧だったため、高度感はわからず、突然山頂に到着したので、その点に関しては少し拍子抜けした。
- 危険度・水場
- 中盤の岩場では要所に鎖場もあり、多少危険な箇所もある。また木の階段は体力的には楽だが、全体的に不安定な箇所が多く、長時間集中力を高めておかなくてはならない分、ある意味鎖場より危険で疲れた。 至仏山に山小屋や水場はないが、往復6時間ほどの日帰り前提の山なので、登山口にある至仏山荘で十分事足りる。
- 総括
- 東京方面からアクセスする場合、尾瀬に入るのは比較的交通の便が良い鳩待峠からが半数以上を占めているらしい。そういった意味で、同じ尾瀬の百名山「燧ヶ岳」よりかは日帰りしやすい。今回の登山では至仏山の良さを満喫できなかったので、次回は、春先から夏の天気の良い日にリベンジしたい。
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見晴 ~ 尾瀬ヶ原 ~ 山の鼻 ~ 至仏山 ~ 鳩待峠 まで