日本百名山の甲斐駒ヶ岳登山記録

日本百名山甲斐駒ヶ岳

白

[甲斐駒ヶ岳登山レポ]
黒戸尾根から登る南アルプス屈指の名峰、甲斐駒ヶ岳登山!

2015年10月10日(土)天候:曇り
竹宇駒ヶ岳神社 ~ 七丈小屋 ~ 甲斐駒ヶ岳 ~ 駒津峰 ~ 仙水峠 ~ 仙水小屋 ~ 北沢峠
  • 甲斐駒ヶ岳日本百名山新花の百名山山梨百名山日本百景
  • 甲斐駒ヶ岳は古くから山岳信仰の対象となってきた山で、山麓の横手・竹宇両集落には駒ヶ岳神社が鎮座。南アルプスの中でも珍しい、白い花崗岩(御影石)から成るため、白く見える山肌が、甲斐駒ヶ岳の存在感を際立たせている。日本百名山を著した深田久弥氏に「日本の十名山を選ぶならこの山は落とさないだろう」と言わしめるほど名山中の名山。山頂の南東には摩利支天と呼ばれる岩峰を従えている。

    近年は北沢峠からの登山道も開拓されているが、古くから伝統的に利用されてきたのは黒戸尾根の登山道で、黒戸尾根には信仰にまつわる多くの石碑や石仏が残る。

甲斐駒ヶ岳のコース

甲斐駒ヶ岳の登山口は、北東の黒戸尾根では竹宇駒ヶ岳神社、横手駒ヶ岳神社、南西の駒津峰経由でのコースでは北沢峠となる。ちなみに竹宇駒ヶ岳神社の読み方は「たけう」ではなく「ちくう」と読む。
コースでは、北東の黒戸尾根、南西の北沢峠から登るコースの2つ。なお、北西の鋸岳から縦走してくるコースもある。
  • 黒戸尾根登り利用難コース
  • 登山口は、竹宇駒ヶ岳神社と横手駒ヶ岳神社の2つだが、コース序盤で合流するため、どちらから登っても大差はない。 ただし、竹宇駒ヶ岳神社には深夜バスで乗りつけることができるため、竹宇駒ヶ岳神社の方が利用者は多い。
    黒戸尾根は、登山口となる竹宇駒ヶ岳神社と山頂との標高差2,197m、上りの標準コースタイム9時間30分という長大で体力的難易度が高いコースのため、 日本三大急登の1つとされ、深田久弥氏も「日本アルプスで一番つらいルート」として紹介している。
  • 北沢峠から仙水峠経由のコース下り利用
  • 北沢峠から双児山・駒津峰を経由するコース。六方石の先は、急な斜面に花崗岩の大岩が乱立する直登ルートと、南側の斜面を周り込むトラバースルート(巻道)がある。
    直登ルートの下山は危険なため非推奨となっていることも含め、トラバースルートの方が利用者は多い。なお、トラバースルートの途中には摩利支天への分岐がある。
  • 北沢峠から双児山経由のコース
  • 北沢峠から仙水峠・駒津峰を経由するコース。駒津峰以降は上記コースと同じ道となる。
地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

甲斐駒ヶ岳の登山計画

兼ねてより計画していた黒戸尾根から登る甲斐駒ヶ岳登山。日本三大急登の中でも筆頭格に挙げられる、日本屈指のコース。黒戸尾根をピストンする登山者もいるようだが、かなり慌ただしい登山になるため、下りは北沢峠に抜けるコースを選択。食事も時間短縮のため調理なしで食べられるおにぎりを持参。タイムオーバーで北沢峠のバスに間に合わない可能性も考慮し、仙水小屋を予約し、翌日は早川尾根の栗沢山・アサヨ峰に登る計画を立てた。

10月10日、11日、12日は3連休で、当初は11、12日を予定していたが、11日は天候が崩れる予報だったため、急遽予定を前倒しした。さすがにこの難関コースを雨の日に登るのは勘弁なので。しかし、前倒ししたため、仕事を終えた後、殆ど睡眠をとらない状態で登る羽目になってしまった。

甲斐駒ヶ岳コースレポート

竹宇駒ヶ岳神社 ~ 笹ノ平分岐

【3:15】竹宇駒ヶ岳神社に到着。
深夜バスは、予定より15分ほど早く到着。バスは満車だったが、竹宇駒ヶ岳神社で降車したのは10名ほど。八ヶ岳に向かうバスなので残りは八ヶ岳登山のようだ。
バスの中でコンタクトレンズを付けたまま寝ていたこともあり、バス降車時にコンタクトレンズを落としてしまう。幸い予備のコンタクトレンズを持参していたので問題なかったが、万が一に備え予備のコンタクトレンズを持参しておいて良かったと、ちょっと冷や汗。

竹宇駒ヶ岳神社の駐車場にはテントを張っている人や、車の中で出発準備をする人など、深夜3時にも関わらず、ざわついている。駐車場には、自動販売機があるため、バス組は皆、自動販売機の明かりを利用して出発準備。朝食をとったりトイレにいったり、足にテーピングしたりなど準備を整え、結局歩き始めたのは3時55分ごろ。でも、他の登山者は意外とゆっくりしており、出発した中でも先発組だった。

あたりは真っ暗だが、事前にリサーチしていたことに加え、登山口への道もわかりやすいため、道に迷ったり悩んだりすることなく、すんなり黒戸尾根のコースに入ることができた。
最初の目的地は横手駒ヶ岳神社コースとの合流地点となる笹ノ平分岐。笹ノ平分岐まででも標準タイム2時間という長丁場。真っ暗な樹林帯の登山道を黙々と進む。傾斜は急登でもないが緩やかでもなく、それなりに体力は消耗する。真っ暗だが、登山道はわかりやすく踏み後もしっかりしているので、道に迷う危険性は殆どない。比較的先発組として出発したこともあり、自分の前後に歩いている人は後ろに1名いるだけ。
【5:42】笹ノ平分岐に到着。
横手駒ヶ岳神社コースとの合流地点というだけで、特になにかある訳でもない場所。道標には「甲斐駒ヶ岳7時間」の表記。わかってはいるけど7時間とか改めて書かれるとモチベーションが下がる。笹ノ平分岐の少し手前で、暑さに我慢しきれず上着を脱ぐための中休憩をとってしまったので、殆ど休憩をとらずそのまま通過。

笹ノ平分岐 ~ 刀利天狗

次なる目的地は刀利天狗(とうりてんぐ)で標準コースタイムは2時間。
引き続き樹林帯が続く。笹ノ平から八丁登りと呼ばれる長い登りが続く地帯に突入。この区間が黒戸尾根で最もつらい区間。景色が開けていない樹林帯の道を、うんざりするほど登るという苦行。しかも、前日仕事が終わってすぐの深夜バスに乗り、バスで少し仮眠をとった程度なので、腰を下ろし休憩していると疲れと眠気で、睡魔に襲われる。
【7:08】刃渡りに到着。
刃渡りからは、黒戸尾根で初となる素晴らしい展望が広がる。刃渡りは黒戸尾根で数少ない危険箇所となっているが、足場となる岩の幅もあり、鎖も設置されているので、残雪期や石の表面が凍っているなど特別な状況でもない限り、滑落する危険性は低い。刃渡り以降は、高度感のある登山道となり、楽しさも倍増する。
刃渡りまでくれば刀利天狗は目と鼻の先。刀利天狗の手前にはしご場が連続しているので、ココはがんばって登る。

【7:27】刀利天狗に到着。
小腹が空いてきたので、行動食を食べながら中休憩。

刀利天狗には祠があり、石碑には「駒嶽刀利天」と書かれている。調べたところ、御嶽山南東の三笠山(田の原)にある三笠山刀利天狗の分身が祀られているらしい。三笠山刀利天狗とは、木曽御嶽信仰における三神の一つ三笠山大神のこと。この三笠山刀利天狗は群馬県の諏訪山山域にある三笠山(同名)の神でもあるらしい。まあ、ネットに載っていた断片情報を繋げてみた。

刀利天狗 ~ 七丈小屋

刀利天狗からは黒戸山の山頂を巻きながら進む。山頂を巻くと、黒戸尾根で初となる下り道。後にも先にも黒戸尾根での下りはこの箇所のみだった。
この下り道を下りきった鞍部に、2007年に小屋が解体され更地になった五合目小屋跡がある。五合目小屋跡からようやく甲斐駒ヶ岳の山頂を捉えることができる。五合目小屋跡から更に下り、そこから屏風岩に取り付く。
屏風岩あたりには、修験道の名残となる神仏や石碑などが数多く残されている。屏風岩以降、七丈小屋まで連続するはしご場、鎖場を越えていく。連続するはしご場は結構キツいが、高度を一気に稼げるので、体力的にはともかく精神的に嫌いではない。七丈小屋に到着すれば、おにぎりを冷たい山の水と一緒に食べる予定だったので、それを励みにとにかく登る。
【8:59】七丈小屋に到着。
七丈小屋には水場があるので、おにぎりと行動食を食べながら休憩。休憩をしていると、登山者がどんどん登ってきて、抜かれていく。7、8名はいたかな?自分の少し後ろを登山者が固まって歩いていたようだ。中には中年のソロ女性も。ソロで黒戸尾根を登りにくるとは、恐ろしい女性です・・。

七丈小屋 ~ 八合目御来迎場

【9:15】七丈小屋を出発。
七丈小屋の水場から少し進むと、第二七丈小屋とトイレがある。第二七丈小屋の後ろに登山道が続いている。第二七丈小屋からさらに進むとすぐにテント場。時間は9時を過ぎているので、テントは一張のみ。

七丈小屋まで頑張って登ってきたが、予定タイムを巻いているし、山頂まであと少しという安堵感から緊張の糸が緩み脱力感が襲ってくる。「無理に急がなくても良いか」という気持ちになり、七合目から八合目はゆとりをもって登ることにした。

歩き始めた最初こそ枯れ木の間を進むが、岩上に錆びた剣と石碑がある岩を過ぎると森林限界に達し、後方を振り向くと景色が開け、周辺の景色を一望できるようになる。景色が開けてからは、急勾配な岩場と砂地が混在する道。しんどいと感じたら即座に休憩を取るスタイルで登ったが、それでも体力的に応える区間だった。
八合目以降は山頂直下の岩場に取り付く。遠くには有名な2本の剣が刺さる岩。八合目にいた時は、この2本の剣が刺さる岩のあたりが山頂だと思っていたが、山頂はそれよりもっと奥にあり八合目からは見えない。

八合目御来迎場 ~ 甲斐駒ヶ岳山頂

【10:14】八合目御来迎場を出発。
一先ず、2本の剣が刺さる岩を目指す。八合目以降は岩場が続く険しい道のり。これまでの山歩きでかなり体力も消耗しているので、最後は残された僅かな体力と気力、そして山頂まであと少しというモチベーションで登り切る。

大きな岩がゴロゴロしているので、岩場が苦手な人は注意が必要だが、危険な箇所はそれほどない。鎖場もあるが、大半は鎖を使わなくても登れるレベル。
【11:04】甲斐駒ヶ岳山頂に到着。約7時間の道のり、長かった~。

甲斐駒ヶ岳山頂

黒戸尾根ではあまり見かけなかった登山者だが、甲斐駒ヶ岳山頂は人で溢れかえっていた。大半は北沢峠から登ってきている登山者だと思うが、中高年の登山者が多い。女性も多いが、厳密な意味での山ガールは殆どいないかな。また、黒戸尾根を歩いていた登山者の大半はソロだったが、山頂にはグループ登山者が多い。10人以上のグループもいた。山頂スペースは広いので、人が多くても手狭感はない。

天候は曇りだが、霧は全く出ていないので、360度全方向で遠くの山々がはっきりと見える。北には八ヶ岳、南東には鳳凰三山・富士山、南は北岳・間ノ岳、南西は仙丈ヶ岳、西は御嶽山、北西には北アルプス。幸い風は殆どないものの、10月で日差しがない標高2,967mはかなり冷え込む。暖かいスープを飲みながら、レインコートまで着込んで、防寒対策を行う。

時間に余裕ができたので、結局1時間40分ほど山頂に滞在した。黒戸尾根ピストン組は、食事だけして早々に下山していくので、やはり慌ただしい登山になる黒戸尾根ピストンよりも、北沢峠に抜けるコースを選択したのは正解だった。まあ、そもそもピストンはあまり好きではないし。

甲斐駒ヶ岳の山頂 ~ 駒津峰

【12:40】甲斐駒ヶ岳山頂を出発。
大して景色は変わらないだろうと思ったので摩利支天には寄らず、またトラバースする迂回路もとらず直登コースで下ることにした。なお、この直登コースの下山利用は危険なため、推奨しない旨の注意書きがあったが、単純に直登の方が早い気がしたので、あまり深く考えずにこちらから下山した。

駒津峰手前の最低鞍部にある大きな石の積み重なりを六方石と呼ぶ。名前の由来は、その中の一つが六方体をしていることから、こう呼ばれているらしい。仙水小屋で聞いた話だが、六方石あたりで、巻き道を間違って直進すると、進むことも戻ることもできない岩場に出てしまい、遭難してしまうケースがあるらしいので注意が必要。
【13:07】駒津峰手前の最低鞍部に到着。
ココは休憩ポイントになっているようで、滞留している登山者が多い。ココから軽い上りとなるため、上着を脱ぐなどして、本日最後の上りに備える。
【13:35】駒津峰に到着。
結局、駒津峰まで大した登りはなく難なく到達。駒津峰は甲斐駒ヶ岳の六合目という位置付けでもある。少し休憩していたが、10人以上の団体が出発しそうな気配で、後ろにつくのは嫌だったので、急遽休憩を切り上げて出発。

駒津峰 ~ 仙水峠

北沢峠へのルートは双子山経由(約1時間50分)と、仙水峠経由(約2時間)2つのコースがある。標準コースタイムは、双子山経由の方が短い。しかし、双子山経由は双子山への上りがあるため、終始下り道の仙水峠経由の方が利用者は多い。

【13:42】駒津峰を出発。
仙水峠までは急な下り道が延々と続く。この区間は約50分ほどで仙水峠に到着しているが、とにかくうんざりするほど急な下り道が続くので、感覚的には相当長く感じた。しかも、中盤以降の樹林帯は景色も代り映えしないし。
【14:30】仙水峠に到着。
仙水峠は、駒津峰と栗沢山との鞍部に位置する場所。仙水峠からも甲斐駒ヶ岳が見えるが、これまでと異なり、紅葉を背景にした甲斐駒ヶ岳には、風情が感じられる。

仙水峠 ~ 仙水小屋

仙水峠出発直後は、ゴーロ(大岩や石が散乱する平坦な河原)で、上り下りのない道。岩から岩へ移動する際に足を挫かないよう注意しながら歩く。仙水小屋手前で樹林帯に入る。

【15:01】仙水小屋に到着。
結果的にだが、このまま北沢峠に抜ければ、最終バス16時にも余裕で間に合ったし、翌日の栗沢山・アサヨ峰登山が天候悪化で流れたので、日帰りにした方が得策だった。

仙水小屋は完全予約制に徹しており、予約者以外には食事や飲料水の販売はおろか、トイレも貸さない、敷地内に立ち入りもさせないという徹底ぶり。ただし、予約なしで宿泊していた方もいたので、空きがあれば、予約なしでも交渉の余地はありそうだ。まあ、立入禁止の警告など、ちょっと近づき難い雰囲気なので、無理に仙水小屋で交渉せず、北沢峠の長衛小屋やこもれび山荘を目指しても良いと思う。

仙水小屋は収容人数30人ほどの、こじんまりした山小屋。こじんまりしている割に、従業員は5人以上いたかな。混雑時は食堂で布団を引いて寝ることになる。本日飛び込みで宿泊した方も寝床は食堂だった。夕食は16時30分、朝食は4時。朝食の4時は異常な早さだが、仙水峠で朝日を見てほしいという小屋側の配慮らしい。また、仙水小屋の夕食は山小屋には珍しい刺身が出るなど、美味しいことでも定評がある。ただ、個人的には山にきてまで刺身を食べたいとは思わず、山小屋なら地産の野菜や山菜などを使った食材の方が嬉しい。食堂以外には、8人ほどが寝られる部屋が2部屋のみで、談話室などはない。消灯は19時だったかな?でも、前日全然寝てない上に、甲斐駒ヶ岳登山でクタクタだったので、消灯前に地図を見ながら寝てしまった。

仙水小屋 ~ 北沢峠

翌日は低気圧が通過するため、朝から大雨。朝4時の朝食も5時に延期され、その後も様子を見ていたが、2度寝してしまい目が覚めたら8時30分。しかし未だ雨は止まず、他登山者も待機中。午前9時以降に天候は回復に向かうとのことで、9時ごろに仙水峠まで行ってみたが、雨風が強いため断念。結局、この雨は12時頃まで降り続いた。なお、この日は富士山で初雪を観測、仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳の山頂付近でも、氷が降ったようだ。

北沢峠からのバスが9時45分の後は13時30分までないため、結局仙水小屋に昼までお邪魔して時間を潰し、13時30分のバスで帰宅した。

甲斐駒ヶ岳コースタイム

予定 実際 場所
03:30 03:15 竹宇駒ヶ岳神社
03:50 03:55 黒戸尾根登山口
06:20 05:42 笹ノ平分岐
08:20 07:27 刀利天狗
09:20 08:11 五合目小屋跡
10:30 08:59 七丈小屋
11:30 10:05 八合目御来迎場
13:00~13:40 11:04~12:40 甲斐駒ヶ岳山頂
14:40 13:35 駒津峰
15:40 14:30 仙水峠
16:10 15:01 仙水小屋

甲斐駒ヶ岳、黒戸尾根の難易度

難易度2

17/30

総合難易度
必要体力 体力難易度4
コース距離 コース距離難易度3
所要時間 所要時間難易度5
危険度 危険度難易度1

登山難易度 登山難易度7
小屋・水場 小屋・水場難易度2
アクセス アクセス難易度2

総合難易度 総合難易度6
※ 28,661歩(1日の歩数)
※ アクセスは東京基点
評価基準の詳細はこちら。
必要体力・距離
竹宇駒ヶ岳神社から甲斐駒ヶ岳まで約10kmだが、上り一辺倒のため、やはりそれなりの体力が求められる。特に、序盤の樹林帯が最もツライ。登山口から笹ノ平分岐まで、黒戸尾根を登る人の大半は日の出前に歩く筈なので、真っ暗な道をとにかく我武者羅に登るしかない苦行。また、八丁登りに着く頃には夜も明けるが、樹林帯でうんざりするほどの上りが続くため、引き続き耐える登山が続く。しかし、刃渡り以降は、高度感も出て展望がきく場所も増えるので、登山が楽しくなリ始める。八合目以降は、岩場となり険しい登山となるが、終盤なので気力とモチベーションで乗り切れた。
危険度・水場

登山道は整備されており、歩きやすさという観点では北沢峠からのコースより歩きやすい。道迷いの心配も殆どない。危険個所は、刀利天狗手前の刃渡り、屏風岩から七丈小屋の鎖場・はしご場、八合目から山頂までの岩場。ただし、危険度のレベル的には高くないので、最低限の注意を払って登れば問題はない。

山小屋では、七丈小屋の存在が非常に有難い。特に水場だが、仮に七丈小屋の水場がなくなった場合、標準コースタイム9時間30分、時短を考慮しても往復15時間ほどの道のりに必要な水を持って登らなくてはならない。季節にもよるが最低でも3L以上の水を持参する必要があり、重さで体力の消耗が激しくなるのは必然。
登山者属性

人に殆ど会うことはないと思っていたが、黒戸尾根から登る登山者は自分の想定より多かった。特に七丈小屋以降は折り返す人も含めて登山者に会う機会も増加。自分が、コース上で接触したのは15人ぐらいだったかな。登山者は黒戸尾根を登る人たちなので、健脚の強者揃いばかり。一見すると、普通の中高年登山者でも、めちゃくちゃタフ。

また、意外だったのは登山者の大半がピストンだったこと。登山口へのアクセスはマイカー以外に夜行バスが出ているので、単にアクセスがマイカーだからという理由以外もあるように思える。北沢峠からではなく、あえて黒戸尾根の難コースから登るということは、「挑戦」という意味合いも含まれるため、ピストンにこだわる人が多いと推測。個人的には、ピストンにこだわると山頂滞在時間が嫌でも短くなり、慌ただしい登山となるため、北沢峠へ抜ける縦走をお勧めする。
総括
終始上りが続く登山道はキツイようにも思えるが、登った分だけ標高に反映されるので、見方によってはアップダウンの多い登山道よりも楽。普段から複数の山を縦走しているので、7時間という時間は許容範囲内。体力的に厳しい道のりではあったが、それなりに心の準備もしていたので、想定の範囲内でのツラさだった。ただし、前日殆ど寝ていなかったので、休憩中の眠気はツラかった。日本三大急登に選定されているが、急登と言えるような急登はあまりないし、緩やかな道も多い。危険個所も少なく、道迷いの心配もなく、道も歩きやすいので、体力に自信があれば問題ないコースと言える。
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