立岩

立岩登山

立岩

Tatsuiwa

白

[立岩登山レポ]
荒船山から縦走する西上州のドロミテ立岩登山

2019年5月4日(土)天候:晴れのちくもり
立岩分岐 ~ 威怒牟畿不動下降点 ~ 西立岩 ~ 立岩登山口 ~ 線ヶ滝 ~ 羽根沢バス停
  • 立岩(たついわ)ぐんま百名山
  • 群馬県甘楽郡南牧村、荒船山の南方にある岸壁の山。西立岩と東立岩2つのピークをもつ双耳峰だが、登頂可能なのは西立岩(標高1,265m)のみ。「西上州のドロミテ※」とも呼ばれている。※イタリア北東部にある山地

立岩のコース

立岩のコース立岩のコース
立岩のコースは、南牧村の登山口から威怒牟畿不動(いぬむぎふどう)経由の時計回りと、直登コースの反時計回りかのいずれか。
  • 威怒牟畿不動コース登り利用
  • 南牧村の登山口から、威怒牟畿不動を経て時計回りに登るコース。
  • 立岩直登コース下り利用
  • 南牧村の登山口から、直登に反時計回りに登るコース。
※コース名に厳密な名称はありません。
山と高原地図
立岩のコースが紹介されているのは、山と高原地図の「西上州」です。地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

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立岩コースレポート

立岩分岐 ~ 威怒牟畿不動下降点(いぬむぎふどうかこうてん)

【13:16】立岩分岐を出発。
立岩分岐から威怒牟畿不動下降点を目指す。この区間、特段トピックスはないが、倒木、ヤセ尾根、わかりずらい道など、少々道が廃れ気味。威怒牟畿不動下降点の手前でようやく立岩をとらえる。
【13:32】威怒牟畿不動下降点に到着。
道標が朽ち果てているため、ココが威怒牟畿不動下降点なのか半信半疑だったが、道標をよく見ると誰かがペンで「ここは威怒牟畿不動下降点」と書いてくれていた。

威怒牟畿不動下降点 ~ 西立岩

正午を過ぎたあたりから雲行きが怪しくなってきていたが、威怒牟畿不動下降点あたりで天候悪化が顕著に。「まあ、1時間もあれば立岩は抜けられると思うので大丈夫だろう」という判断で、そのまま進む。
コースは立岩手前で、ヤセ尾根、鎖場などのちょっとした難所を通過する。

上の写真、高さ7~8mほどある岩場。アスレチックのような感じで通過できる、適度に楽しい鎖場。

この鎖場あたりから見えていた、2つのピークの左が西立岩で右が東立岩だと思っていたが、実際は右が西立岩で、東立岩はその奥に隠れている。登山道は左側に見えていたピークの手前を巻いている。
西立岩の山頂直前で鎖場を2箇所通過するが、鎖を使わなくても登れるレベル。
西立岩のベンチで休憩していると遠くから雷の音が。距離があるので、下山までは大丈夫だと思うが、万が一露岩地帯で集中豪雨にみまわれるとヤバイので、先を急ぐ。ちなみにこのとき、東京では大粒の雹(ひょう)が降り、東京競馬場では10R以降が中止になるという事態に見舞われていた。

西立岩 ~ 南牧村登山口

【14:13】西立岩を出発。
当初、登山道は東立岩の山頂も通過していると思っていたが、登山道は通っていない。西立岩と東立岩の間にあるコルから、道は下っていく。
上の写真のあたりで、顔に数滴雨のあたる感触が。「まさかの雨?」予想よりかなり早かったのでちょっと焦るが、とにかく先を急ぐことに。

【14:30】立岩のコルに到着。
コースはココで右折。なお、正規ルートは東立岩には通じていないが、後に調べると登っている他登山者の記事をちらほらみかけた。おそらく上の写真の奥に入っていくと東立岩に登れるかと。他登山者の記事を見る限り、危険な箇所がある訳ではなさそうなので、余裕があるなら東立岩に寄ってみるのもあり。

立岩のコルの先に、立岩の名所ともいえるルンゼが待ち構えている。
ポイント ルンゼ
「岩壁に食い込む岩の溝」を意味するドイツ語。つまり、水の浸食作用でできた岩壁の溝。
薄い緑のラインが通ってきたルンゼ。まあ、よくこんなところに登山道を通したものだ。
ルンゼを抜けるとあとは、樹林帯を歩き登山口を目指すだけ。東立岩手前で雨が降ってきたような気がしたが、その後は陽の光が差し込むなど、天候は回復。
【14:55】荒船山・威怒牟畿不動への分岐に到着。
ココで荒船山以降で初となる、山菜取りをする村人と遭遇。結局登山者は1人も見かけることはなかった。
【15:01】荒船山・立岩登山口に到着。
登山口からバス停まで林道歩き。この時間なら、16時04分羽根沢からのバスに間に合う可能性があり、これを逃すと羽根沢バス停から雨沢バス停まで、さらに1時間ほど歩かなければならない。しかし、羽根沢までの標準コースタイムは1時間15分と、12分ほど時間の短縮が必要。とりあえず先を急ぐことに。
線ヶ滝 線ヶ滝

登山口近くに、線ヶ滝と呼ばれる滝の名所がある。35メートルの切り立った崖を一直線に落ちる滝。これまでいくつもの滝を見てきたが、レーザービームのように流れ落ちる滝は秀逸。階段で下りられるので、滝壺まで見に行きたかったが「時間がねぇ...」。苦渋の選択だが、滝壺まで下りるのは諦めて先を急ぐ。

林道歩き1時間の中間地点に、南牧村の移住者が復活させたという「星尾温泉」がある。この温泉にも入りたかったが、こちらも「時間がねぇ...」。2019年3月24日テレビ朝日放送の人気番組「ナニコレ珍百景」で紹介されていた温泉で、その反響なのか車が数台路肩に駐車されていた。

「羽根沢バス停」手前で、今さらながら雨に振られましたが、ココまでくれば問題なし。

【15:46】羽根沢バス停に到着。
16時04分のバスに対して、早めに到着できました。結果論だが、線ヶ滝で滝壺まで下りる時間あったかも。

ちなみに、羽根沢バス停の向いに「おやすみ処 たけきや」がある。お店の写真を撮り忘れたが、おばあちゃんが1人で営業している個人営業のお店。「たけきや」さんでコーヒー(150円)を飲んで、バスの時間までゆっくり過ごす。おばあちゃんが、サービスでお菓子まで出してくれて、いろいろ南牧村のこと教えてもらいました。ちなみに、線ヶ滝は滝壺まで下りると圧巻らしい。やっぱり滝壺まで下りとけば良かった...。

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立岩コースタイム

予定 実際 場所
09:14 09:15 三ツ瀬
09:59 09:55 相沢登山口
10:59 10:45 中ノ宮
11:59 11:36~11:58 艫岩展望台
12:34~13:04 12:34~12:41 経塚山
13:49 13:09 立岩分岐
14:19 13:22 威怒牟畿不動下降点
15:09 14:11~14:13 西立岩
15:29 14:30 立岩のコル
16:14 15:01 登山口
17:19 15:46 羽根沢バス停
18:14 - 雨沢バス停

立岩の難易度

難易度

8/30

総合難易度
必要体力 体力難易度1
コース距離 コース距離難易度1
所要時間 所要時間難易度1
危険度 危険度難易度2

登山難易度 登山難易度3
小屋・水場 小屋・水場難易度0
アクセス アクセス難易度2

総合難易度 総合難易度2

登山DATE

  • 歩行距離:17.51km
  • 高度上昇:1,384m
  • 高度下降:1,348m
  • 出発高度:0,466m
  • 最高高度:1,423m

  • 標高の差:0,957m
  • 活動時間:06:00
  • 休憩時間:00:31

  • 合計時間:06:31
※荒船山登山含むDATE
必要体力・距離・時間
立岩だけであれば、コース距離も所要時間も短く、体力も山道を普通に歩ける程度あれば問題ない。
危険度
立岩の山頂岩場付近は、ヤセ尾根、鎖場などがあり、滑落すれば死につながるような場所もある。ただし、コース全体を通じて、鎖の設置など事故防止対策がきちんと施されており、怖さよりも楽しさの方が上回る適度な危険度。まあ、もともと山と高原地図では実線で表示されているコースだし。立岩のコル周辺で、少々道のわかりにくい箇所もあったが、道迷いするほどではない。
山小屋・水場・アクセス
登山口近くに川が流れており、水の調達が可能。コース距離・所要時間も短いため、登山口で水の調達ができれば十分。山小屋もいらない。
アクセスは、電車やバスを乗り継いでいけるが、バス停から1時間ほど歩くので、ややアクセスは悪い。
総括
立岩の単独登山なら南牧村の星尾温泉や線ヶ滝など、温泉や観光とセットにして登ると良いと思う。荒船山とセットで縦走するなら、タイトなスケジュールになるため、健脚向き。
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