御座山

御座山登山

御座山

Ogurasan

白

[御座山登山レポ]
4月の残雪期に、難路の山口コースから登る御座山

2019年4月20日(土) 天候:晴れ
山口公民館バス停 ~ 山口登山口 ~ 御座山 ~ 白岩登山口 ~ 白岩バス停
  • 御座山(おぐらさん)日本二百名山
  • 長野県南佐久郡にある標高2,112mの山。東信地方(長野の東)の最高峰で、佐久の幽境(世俗を離れた静かな所)ともうたわれている。御座山の北側、見晴台から前衛峰にかけて、シャクナゲが多く自生しており、5月末から6月にかけて、シャクナゲの花が咲き乱れる。

御座山のコース

御座山の登山口は、北は白岩と長者の森、東の山口、南の栗生(くりゅう)の合計4つ。各登山口に対してコースもそれぞれ1つずつ。
白岩、山口、栗生の登山口にはそれぞれバスが出ているが、本数は少ない。
  • 長者の森コース人気コース!
  • 北の長者の森から南に向かって登るコース。30台収容可能な駐車場が完備されており、村のオススメルート。特に、シャクナゲが咲く5月末~6月は人気のコースとなる。
  • 白岩コース下り利用
  • 北の白岩から南に向かって登るコース。登山口まで高原野菜畑の農地内を通るため、マイカー利用は自粛が呼びかけられている。コースは見晴台の手前で長者の森コースと合流する。
  • 栗生(くりゅう)コース人気コース!
  • 南の栗生から、北に向かって登るコース。登山口から2時間50分で登頂可能な最短コースのため、年間を通じて最も利用されている。
  • 山口コース登り利用難コース
  • 北西の山口から登るコース。山と高原地図では破線表示されており、利用者は極端に少ない。
地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

御座山の登山計画

まず、都内から日帰りは厳しいため、前日入りの計画を立てる。佐久平駅に深夜バスでアクセスし、漫画喫茶で仮眠をとり、始発の電車で小海駅に向かう。

御座山に公共交通機関でアクセスできる登山口は、白岩登山口、山口登山口、栗生登山口の3つ。一番最初に考えたのは、栗生登山口。しかし、小海駅からの始発バス7時35分に乗るには佐久平からでは間に合わず、小淵沢からの始発6時10分の電車に乗らなければならない。しかし、小淵沢駅周辺の宿泊施設はペンションや観光ホテルばかりで、安宿がないため断念。次に考えたのが、白岩登山口。しかし、こちらも同様で始発バスは7時12分のため間に合わない。栗生も白岩も2本目のバスなら間に合うが、どちらもバス停着が10時30分頃のため、遅い時間からの登山になり、できれば避けたい。さらに小海駅から白岩・栗生バス停までのタクシー料金を調べると、どちらも約5,500円ほどの料金。一人利用でギリギリ出しても良い値段だが、バスの乗車運賃は100円と破格なため、できればバスを利用したい。

そして最後に残った山口登山口だが、8時20分着のバスがあり、最も早い時間から登ることが可能。タイムスケジュールを組んでみたところ、比較的余裕のある行動計画だったので消去法で山口コースを選択。しかしこの山口コースは山と高原地図では難路指定されているコース。しかも、山口コースを歩いた情報がネット上にほとんどなく、漠然と道がわかりにくいという情報だけは見つかったが、参考になる記事は皆無。そのため、道迷い対策として久しぶりに国土地理院の2万5千分の1地形図を購入し、万全を期して挑んだ。つもりだったが...。(詳細はコースレポートに続く)

※村営バスは日曜日の本数が少ないため、公共交通機関でアクセスするなら日曜日は避けたほうが良い。

御座山コースレポート

御座山

山口公民館バス停 ~ 山口登山口

【9:21】山口公民館バス停に到着。
バスは貸し切りでした。バス停の前に大きな御座山登山口の案内板が設置されているため、進むべき道は一目瞭然。出発準備を整え、まずは林道を歩き山口登山口を目指す。
登山口までは道に迷うことはなかったが、肝心要の登山口の標識は、文字の塗料が剥げて読み取れず、気づかず通過。大やち川から離れていくのであきらかにおかしいと感じて、GPSで登山口を通過したことを確認し、歩いてきた道を戻り登山口を発見。
【9:21】山口登山口に到着。
登山ポストもないので、目印は「間伐展示林」と書かれた標識。駐車スペース2台となっていたが、路肩に駐車するタイプできちんとした駐車場はない。登山口近くには大やち川が流れており、水の調達が可能。
ポイント 大やち川
信濃川に流れ込む支流の1つが相木川で、その相木川に流れ込む支流の1つが大やち川。

山口登山口 ~ 廃道合流地点

登山口から先、舗装道路ではないが、林道のような道が続く。一見すると歩きやすそうな道に見えるが、意外と歩きにくい。
【10:00】廃道合流地点に到着。
山と高原地図には記されていないが、国土地理院2万5千分の1地形図にはきちんと記されている合流地点。現在通行止めになっているが、かつて存在した道。

廃道合流地点 ~ 南の鞍部

廃道合流地点から先は、沢沿いの道へと変化し、ようやく登山道らしい道に。最終的にこの沢の左岸をひたすら歩き、最後に沢を登り詰めると、南の鞍部に到着する。左は沢で右は斜面なので、地形的には一本道。踏み跡が薄く少しわかりにくい箇所もあるが、それなりに目印も設置されており、沢沿いの序盤で道迷いすることはなかった。

上の写真の涸れ沢を渡渉する地点は要注意。事前に沢を渡渉することは知っており見落とさなかったが、知らないと真っ直ぐ進んでしまう可能性あり。ただし、渡渉地点には目印がしっかり設置されていた。

涸れ沢を渡った先から、雪の凍結した箇所が現れ始める。実は、今回道迷いに注視しすぎて雪の事まで頭が回らず、アイゼンは持ってきていない。細い道の斜面でツルツルの箇所もあったが、慎重に通過してなんとか乗り切る。
南の鞍部直前になると雪の量は少なくなるが、凍結地獄の再来。
【11:56】南の鞍部に到着。
途中まで問題なかったが、涸れ沢を渡った後の後半はかなりキツかった。体力的にもそうだが精神的にも疲れた。でも難所を乗り切ったので一安心。

南の鞍部 ~ 御座山の山頂

南の鞍部から御座山の山頂までは目と鼻の先。残雪は少し残っており凍結した場所もあったが、過酷な道を登ってきたので、この程度は訳なくクリア。
山頂避難小屋のすぐ後ろに山頂へ続く岩場がある。歩いて1~2分の距離。なお、この区間で本日1組目となる登山者とすれ違う。
ちなみに山頂避難小屋を覗いてみたが、小屋内部はきれいなので平時でも泊まれる避難小屋。[山頂避難小屋
御座山の山頂から、歩いてきた山口コースの全容を上から見下ろすことができる。山口コースから登ってきた特典の1つと言えるかも。
御座山からのパノラマ写真 御座山からのパノラマフルスクリーン(クリックで閲覧可) 御座山からのパノラマフルスクリーン(クリックで閲覧可)
到着したとき、御座山の山頂は自分だけだったが、12時だしそのうち誰か登ってくるだろうと思っていたが、結局山頂を出発する13時15分まで誰もやってこなかった。人が多すぎるのも嫌だが、やっぱり1人は寂しい。1人なので写真も撮影してもらえず..。

御座山の山頂 ~ うだの沢のトーミ ~ 前衛峰

【13:15】御座山の山頂を出発。
一旦避難小屋まで戻り、北の白岩登山口を目指す。

避難小屋から、北の「長者の森・白岩」に向かう登山道が最初わからず少し戸惑う。避難小屋の側面に道標は貼られているが、雪で登山道が消失しており頼りになるのは足跡のみ。しかし、足跡や目印があっても山頂付近は鬱蒼とした樹林の急斜面で、不安な気持ちにさせられる。

道は狭くて薄暗いため、閉塞感があり気の滅入る道が続く。雪は山頂付近で膝下ぐらいまであったが、雪が柔らかくクッション代わりになって、逆に歩きやすかった。

この区間で、チワワを連れた本日2人目となる登山者とすれ違う。結局山中で出会った登山者はこの方含め2組だけだった。寂しすぎるし。

【13:40】うだの沢のトーミに到着。
なんだか可愛らしい地名だが、ココが前衛峰と御座山の鞍部。うだの沢のトーミには、御座山の北西「下新井」への道標が設置されているが、登山道は消失しており国土地理院2万5千分の1地形図にも掲載されていない。

うだの沢のトーミから前衛峰へ登り返すが、大した登り返しではない。
【13:52】前衛峰に到着。
御座山の山頂がは見えるが、展望自体はそれほど良くない。登りの場合は「御座山の山頂が見えた~」って気分にはなると思うけど。

前衛峰 ~ 見晴台

次なる中間目的地の「見晴台」を目指す。前衛峰から雪の量は少なくなるが、凍結箇所が増えるため、これまで以上に注意を払う。また、この区間はこれまで登った山でも1、2を争うシャクナゲの多さ。5月末~6月にかけてはまさにシャクナゲの花が咲き乱れるシャクナゲロードとなるだろう。
【14:16】見晴台に到着。
展望台のようになっているが、それほど展望は良くない。登りならともかく、山頂からの大パノラマを見てきているのでココはスルー。なお、反対側に浅間山が見える展望スポットもある。

見晴台 ~ 合流点 ~ 白岩登山口

見晴台以降は登山道に開放感が出始める。そして、見晴台を過ぎてようやく、これまで苦しめられた残雪ともサヨナラ。
【14:44】合流点に到着。
ココが長者の森コースと白岩コースとの合流地点。下りでは分岐となり、白岩登山口を目指して左方向に進む。ちなみに道標の矢印は直進方向を指し示しているが、白岩コースは斜め左方向なので要注意。
【15:07】白岩登山口に到着。
白岩登山口の入口には、鹿よけフェンスが設置されており、この扉を開けて外に出る。鍵代わりにドアにベルトが取り付けられていた。

白岩登山口 ~ 白岩バス停

白岩登山口から、高原野菜畑の中を抜け、白岩バス停を目指す。時間は30分押しているが、スケジュール段階で30分の余裕時間を作っていたので、ある意味予定どおり。

この農地の敷地内を抜けていく道、下りは問題ないが、登りで利用する場合、結構キツイと思う。白岩バス停から1時間30分もかかる上、農地内の見通しの良さが仇となって「あそこまで歩くのかよ..」って、絶望感に襲われそう。
【15:50】白岩バス停に到着。
ギリギリだが、無事に15時54分のバスに間に合いました。まあ、次のバスが16時25分なので、そのバスでも帰りの高速バスには間に合うんですが。おかげで小海駅でゆっくり食事する時間を確保できました。

御座山のコースタイム

予定 実際 場所
08:21~08:26 08:21~08:26 山口公民館バス停
09:46 09:21~09:30 山口登山口
11:46 11:56 南の鞍部
12:01~13:01 12:17~13:15 御座山の山頂
13:11 13:40 うだの沢のトーミ
13:46 14:16 見張台
14:16 14:44 合流点
14:36 15:07 白岩コース登山口
15:26 15:50 白岩バス停

御座山の難易度

難易度5

14/30

総合難易度
必要体力 体力難易度3
コース距離 コース距離難易度3
所要時間 所要時間難易度3
危険度 危険度難易度2

登山難易度 登山難易度6
小屋・水場 小屋・水場難易度1
アクセス アクセス難易度2

総合難易度 総合難易度5
※ アクセスは東京基点
評価基準の詳細はこちら。
必要体力・距離・所要時間

登山口から廃道合流地点までの道は、気持ち悪いぐらいの歩きにくさで意外と体力を消耗する。沢沿いの道は総じて傾斜も緩やかだが、最後に沢を詰める区間は、急坂で体力を使う。ただし、全体を通して格別に体力が必要かと言われれば、それほどではない。

林道歩きを除けば距離は約8km。全体を通して歩いた時間は5時間30分と、日帰り登山としてはそこそこの距離と時間。
危険度

バス停から山口登山口まで分岐は多いが、道標がしっかり設置されており道迷いの心配はない。ただし登山口だけわかりにくいので要注意。登山口から廃道合流地点までの区間も問題はない。沢沿いの道だが、予想以上に多くの目印が設置されていた。大局的に見ると沢を詰めるだけなので、地形的にわかりやすいだろうと楽観的に捉えていたが、支沢に惑わされたり、方向感覚のわかりにくい場所もあるなど、そんなに単純ではなかった。

山頂付近は岩場だが、コース全体を通じて滑落の危険性のある箇所はない。凍結や積雪量の多い箇所も多かったので、やはりアイゼンは必須。いつも持参して使わないパターンが多いので軽視してしまったが、今回は確実にあった方が良かった。
山小屋・水場
登山口以外の道中に水場はないが、コース距離的に大きな問題はない。友人山小屋はないが山頂に清潔感のある使えるレベルの避難小屋があり、宿泊登山でも対応できる点は有り難い。
アクセス
長者の森以外の各登山口にバスは出ているが、本数も少なく鉄道との連携も悪いので少々不便。電車も小海線というローカル線なので、小海駅までのアクセスも楽ではないし。
余談だが、バスの運賃が100円というのは破格。村営バスなので、村人以外はもう少し徴収しても良いと思うが..。なんか逆に申し訳なく感じた。
総括

今回は雪対策を怠り残雪に泣かされたが、雪がなければこの山口コースから登るのも全然ありだと思う。人も少なく沢沿いの道は薄暗い箇所も多いが、反面静粛な雰囲気を味わえるというメリットもある。

下りで利用した御座山の北側は、シャクナゲが想像以上に数多く自生していたので、シャクナゲの咲く5月末~6月上旬に長者の森か白岩から登れば、素晴らしい光景が広がっていそう。次登るなら絶対その時期に登ってみたい。
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