[毛無山登山レポ]
毛無山から雨ヶ岳へ!天子山地縦走登山
朝霧高原 ~ 毛無山 ~ 大見岳 ~ タカデッキ ~ 雨ヶ岳 ~ 本栖湖
- 天子山地(てんしさんち)
- 富士山の西側、山梨県南部と静岡県北部にまたがる山地。代表的な山に毛無山(1,946m)、雨ヶ岳(1,771m)、長者ヶ岳(1,335m)、天子ヶ岳(1,330m)などがあり、山麓には朝霧高原をはじめ白糸の滝や田貫湖などの観光地がある。
- 毛無山(けなしやま)日本二百名山山梨百名山
- 山梨県南巨摩郡身延町と静岡県富士宮市の境にある標高1,946m、天子山地を代表する山。毛無山は金山を有する山でもあり、江戸時代まで採掘が行われていた「湯之奥金山」の採掘跡が残る。
- 雨ヶ岳(あまがたけ)
- 天子山地にある標高1,771.7mの山。本栖湖の南西岸に接し、山頂から富士山の展望が良い。
毛無山のコース
- 朝霧高原コース登り利用
- 西の朝霧高原から登るコース。途中に「不動の滝見晴台」「富士山展望台」などの見どころがある。
- 下部温泉コース
- 東の下部温泉から、五老峰(ごろうぼう)、大ガレの頭を経て登るコース。途中に「金山遺跡」などの見どころがある。
毛無山の登山計画
- コース
- 朝霧高原コースも下部温泉コースも公共交通機関でアクセス可能だが、日帰りとなると朝霧高原のみとなるため、消去法で朝霧高原コースに決定。
- 日程
- 実は、2018年5月5日に登る予定で登山口に向かったが、「富士芝桜まつり」の渋滞に巻き込まれ、登山口にたどり着けず、登らずして敗退した経験がある。今回はその経験を生かして、「富士芝桜まつり」が始まる前の4月上旬を狙って計画。2019年は4月13日(土)から「富士芝桜まつり」が始まるため、天気の良い4月9日(火)の平日に有給を取得して挑むことにした。
- アクセス
- 朝霧高原の登山口に公共交通機関でアクセスする方法は、新富士・富士宮駅から河口湖・富士山駅へ向かうバスに乗るか、その逆である河口湖・富士山駅から新富士・富士宮駅へ向かうバスに乗るかのいずれか。新富士駅7:15 or 富士宮駅7:50のバスに乗れば8時30分前に登山口最寄りのバス停「朝霧グリーンパーク入口」に到着できるが、都内から始発に乗ってもこの時間のバスには間に合わない。次に早いのは河口湖・富士山駅からのバスだが、それでもバス停「朝霧グリーンパーク入口」の到着は10時を過ぎてしまう。ちなみにバス停「朝霧グリーンパーク入口」から毛無山の登山口まで約1時間かかるため、登山開始は11時頃となる。新富士・富士宮駅周辺に前入りするか、11時という遅い時間からの登山を覚悟するかの二者択一となり、後者を選択。幸いなことに、19時頃に本栖湖・朝霧高原から新富士・富士宮駅に向かう最終バスがあり、登山開始は遅くなるが、下山が遅くなっても日帰りは可能。
毛無山コースレポート
朝霧グリーンパーク入口 ~ 毛無山登山口
【10:28】「朝霧グリーンパーク入口」バス停に到着。
今回渋滞はなかったが、路線バスのエンジントラブルにより代車のバスに乗り換えるなどしたため、30分遅れで到着。前回の渋滞に続いて今回はエンジントラブルによる敗退かとヒヤヒヤさせられた。ちなみに、30分遅れたとはいえ、標準コースタイムで登れば帰りのバスには十分間に合う。
【11:00】毛無山登山口に到着。
上の写真の右側にも道があり、どちらも入口に鎖が設置されているので、一瞬悩んでしまったが、正解は素直に「毛無山登山道案内図」が設置されている道を進む。※案内図から、おそらく右の道からでも行けるかと。
毛無山登山口 ~ 不動の滝見晴台
2018年4月現在、地蔵峠への道は崩落により通行止め。右に進む。ちなみに、この分岐あたりで、本日下山してくる第一号とすれ違う。まあ、早朝から登っていれば、今ぐらいの時間に下山してきてもおかしくない..。これから登る自分としては、なんか切なさを感じる。
不動の滝は、岸壁を流れ落ちる滝だが、かなり距離が遠い。
不動の滝見晴台 ~ 富士山展望台
富士山展望台からの風景も良いけど、この先もっと素晴らしい場所がある。
富士山展望台 ~ 毛無山の山頂
山頂には1名の登山者のみ。入れ違いで下山していった後に、駐車場で見かけた登山者と、八合目付近で追い抜いた登山者の2名がやってきた。
本日は、本栖湖に抜けて17時27分の河口湖・富士山駅行きのバスに乗ることも可能性の1つに考えていたので、昼食はおにぎりのみ。この時点で予定時間より30分早く行動できているので、なんか17時27分のバスに間に合いそうな気もしてきた。
当初は端足峠(はしたとうげ)から天子山地の東に下山し、「根原」からバスに乗る予定を計画していた。しかし、よくよく考えたらこのバスは本栖湖からも乗車できるので、間に合えば、17時27分の河口湖・富士山駅行きのバスに乗り、間に合わなければ、18時53分の新富士・富士宮駅行きのバスに乗れば良い。ということで行き先を本栖湖に変更。毛無山の山頂 ~ 大見岳 ~ タカデッキ
【14:00】毛無山の山頂を出発。
毛無山のすぐ北にある、大見岳を経由して、タカデッキを目指す。なお、毛無山の山頂には「雨ヶ岳までの縦走区間はヤブササが深くベテランの方を必ず同行させてください」と注意書き板が設置されていた。
【14:17】大見岳に到着。
間違いなく、ココが大見岳の筈だが、山名標識は見当たらず。ネットには写真がアップされていたので、見落としたのか、なくなったのか..。
Wikipediaなどには天子山地の最高峰は毛無山(1,946m)と書かれているが、実際は大見岳(1,964m)が最高峰となる。
笹藪に覆われており、展望が良さそうでそれほど良くない。小休憩してからすぐに出発。
タカデッキ ~ 雨ヶ岳
雨ヶ岳から見た富士山も秀逸。今回歩いたコースの中で毛無山の北側と、この雨ヶ岳から見た富士山の景観が特に素晴らしかった。
雨ヶ岳 ~ 端足峠
雨ヶ岳からは、端足峠(はしたとうげ)を経由して、本栖湖に下山する。出発直後に北尾根(破線コース)との分岐があるが、道標が設置されていないので、間違って北尾根に進んでしまわないように注意。
雨ヶ岳から先は、一気に高度を下げる急降下の道となる。【16:14】端足峠に到着。
竜ヶ岳経由で本栖湖に下山することも可能だが、さすがに毛無山から縦走してきてお腹いっぱいだし、しかもこの時間なのでパス。河口湖・富士山駅行きのバスの時間は17時27分。間に合いそうな気もするので、すぐさま本栖湖へ向けて出発。
【16:47】本栖湖に到着。
ココから本栖湖畔線の道路を歩き、本栖湖バス停を目指す。※厳密には「本栖湖入口」バス停を目指す。
【17:33】本栖湖入口バス停に到着。
途中、要所で小走りして、なんとか間に合いそうな感じだったが、最後の最後でキャンプ場の中を抜けショートカットしようとして道に迷い、ジ・エンド。こんなことなら、ゆっくり歩けば良かった。
夏季期間であれば19時ごろまで営業しているお店もあるようです。
毛無山のコースタイム
予定 | 実際 | 場所 |
---|---|---|
10:07 | 10:28 | 朝霧グリーンパーク |
11:07 | 11:00 | 毛無山登山口 |
11:32 | 11:30 | 不動の滝見晴台 |
12:13 | 12:17 | 毛無山五合目 |
13:47 | 13:20 | 合流地点 |
14:02~14:47 | 13:30~14:00 | 毛無山の山頂 |
15:02 | 14:17 | 大見岳 |
15:52 | 14:53 | タカデッキ |
16:32 | 15:29 | 雨ヶ岳 |
17:42 | 16:14 | 端足峠 |
- | 16:47 | 本栖湖(端足峠入口) |
- | 17:33 | 本栖湖入口バス停 |
18:42 | - | 根原バス停 |
毛無山の難易度
13/30
総合難易度必要体力 | |
コース距離 | |
所要時間 | |
危険度 | |
登山難易度 | |
小屋・水場 | |
アクセス | |
総合難易度 |
登山DATE
- 歩行距離:18.27km
- 高度上昇:1,341m
- 高度下降:1,245m
- 出発高度:0,820m
- 最高高度:1,964m
- 標高の差:1,144m
- 活動時間:06:35
- 休憩時間:00:30
- 合計時間:07:05
お気軽にどうぞ!
登山口から九合目の先、下部温泉コースとの合流地点まで、終始上りが続くコース。トラバース道や九十九折の道はほとんどなく、余計な動きをさせられないのが特徴。道は直登なのでそれなりにキツさはあるが、道自体は登りやすく、標高もドンドン稼いでる感じがあって登りごたえがある。ちなみに自分は岩場の多いコースは得意で相性も良いので、登っていて清々しい疲労感で、苦しさはあまり感じなかった。また「毛無山○合目」の標識も、程よい間隔で現れるため、登りやすさに一役買っている。
毛無山から雨ヶ岳までの縦走路は、アップダウンも少なく、タカデッキ手前の登り返しで少し体力を使う程度。それ以外に体力的難所はない。毛無山の山頂には、縦走路を歩く場合ベテラン者の同行が呼びかけられていたが、そこまで危険性の高い道ではないと思う。