日本百名山の恵那山登山記録

日本百名山の恵那山
白

[恵那山登山レポ]
標高差約1,500m!クラシックコースの前宮ルートから登る恵那山

2018年11月11日(日)天気:晴れ
恵那山神社 ~ 恵那山 ~ 恵那山ウエストン公園
  • 恵那山日本百名山新花の百名山
  • 長野県阿智村と岐阜県中津川市にまたがる、中央アルプス(木曽山脈)の南端に位置する標高2,191mの山。山名の漢字は胞山とも書かれ、また角度により船を伏せたように見える事から舟覆伏山 (ふなふせやま) とも呼ばれている。

恵那山のコース

恵那山の前宮ルート案内板 前宮ルート案内板。
恵那山の登山口は、広河原登山口、神坂峠(みさかとうげ)、黒井沢登山口、前宮登山口の4つ。
コースの詳細は中津川市・中津川市観光協会発行の「恵那山 登山&観光ルートマップ」でも紹介されている。
  • 広河原ルート人気コース!
  • 広河原登山口から登るコース。標準コースタイム3時間30分で登れる最短コース。
  • 神坂峠ルート
  • 神坂峠から大判山を経由して登るコース。標準コースタイム5時間。
  • 黒井沢ルート
  • 黒井沢登山口から野熊ノ池避難小屋を経由して登るコース。標準コースタイム4時間20分。
  • 前宮ルート登り利用下り利用
  • 麓の恵那山神社近くにある前宮登山口から登るコース。標準コースタイム6時間30分。歴史あるルートだが、標高差が大きく急登なため不人気。
地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!
ポイント 山と高原地図「木曽駒 空木岳」で、今回歩いた前宮ルートは、山頂周辺の一部分しか掲載されていませんのでご注意ください。
必要に応じて国土地理院の地図など併せてご利用ください。

恵那山の登山計画

11月でも登れる、まだ登っていない関東から日帰りできる百名山ということで選んだ恵那山。

まずコースだが、公共交通機関でアクセスできる登山口は前宮登山口のみのため、消去法で前宮ルートを選択。下山は、同じ前宮ルートのピストンか、状況に応じて黒井沢ルートも候補の1つとして計画。

問題となったのはアクセス方法。中津川駅にはジェイアールバス関東の高速バスが出ており、早朝に到着する夜行便もある。しかし、予定していた11/11の夜行便は満席。前日の夜行便には空席もあったが、前日は用事があって前倒しできない。登山シーズンギリギリなので、翌週にはズラしたくない。仕方ないので、前日入りして宿泊する方法を選択。

まず、中津川周辺のホテルを探すも、何故かどこも満席。仕方なくよく使う漫画喫茶に泊まる方法を選択。中津川周辺に漫画喫茶はなく、最も近いのは多治見駅にある「まんが喫茶 山ん馬」。多治見駅から始発電車で中津川駅に向かう。中津川駅から土日のバスの始発は8時12分で、この時間では日帰りできないため、タクシーを利用。タクシー料金は3,390円だった。なお、タクシーを利用してもスケジュールはカツカツで、往路・復路のいずれかで標準コースタイムを1時間30分ほど短縮しなければならない。

前宮ルートだが、山と高原地図には標準コースタイム6時間30分とだけ記されており、地図が見切れておりコースの詳細はわからない。

恵那山コースレポート

恵那神社 ~ 前宮登山口

【7:00】恵那山ウエストン公園に到着。
厳密には恵那山ウエストン公園の少し先、黒井沢登山口と恵那神社に向かう分岐地点でタクシーを降りた。ココから恵那神社まで15分ほど歩く。

【7:14】恵那神社に到着。
想定よりも上り坂が多く、結構疲れたので、恵那神社でタクシーを下車したほうが良かった。ひとまず恵那神社で参拝。参拝後、いざ出発しようとしたところ、登山口を見つけられずまさかの登山口遭難。登山口に辿り着いたのは8時だったので、貴重な時間を45分もロスしてしまう手痛いミス。

ポイント今回の登山口遭難の原因は3つ。
  1. 前宮ルートの登山口は恵那神社の周辺にあると思い込んでいたこと。
  2. 前宮登山口方面に向かう林道ゲートを、黒井沢登山口方面に向かう林道ゲートと思い込んでしまったこと。
  3. 時間がない登山だったので、登山口が見つからないとなった時点で、焦ってしまったこと。
事前リサーチでは、登山口がわかりにくいという情報はなかったので、注意を払っておらず、恵那神社周辺を探すも登山口が見つからないため少し焦る。たまたま、恵那神社前で芝刈りをしている地元の方がいたので聞いてみたところ、ゲートの先を進めばあるとのこと。しかし、ゲートを抜け林道を10分ほど進んでも登山口が出てこない。うっかり登山口を見過ごしたか、道を間違っているのでは?という疑念を抱き始める。そこで持参していた「恵那山 登山&観光ルートマップ」を確認し「やっぱり登山口は恵那神社周辺にあるのでは?」(ゲートを間違って解釈したことで、そういう風に地図が見えてしまった)と、道を引き返し恵那神社まで戻ってきてしまう。そしてもう一度、恵那神社周辺に登山口がないか確認した後に、ゲートに戻ると「前宮ルート登山口まで約1km」の標識が目に飛び込む。この標識かなり目立つと思うが、黒井沢登山口方面のゲートだと思いこんでいたため、全く目に入っていなかった。今度こそ確信をもって林道を15分ほど進み、前宮登山口を発見。
【7:55】恵那山登山口の標識発見。
恵那神社近くのゲートから早歩きで約15分。ゆっくり歩くと20分はかかると思うので、結構距離がある。なお、登山口は川を渡った場所にあるが、川を渡る前の林道に登山ポストと標識があるので、登山口を見落とす心配はまずない。
【7:58】前宮登山口に到着。
登山口までが長かった...。先を急ぐ必要があるためすぐに出発。

前宮登山口 ~ 五合目

出発直後は雑木林の緩やかな傾斜の中を抜ける登山道。8時とはいえ陽の光が届かず薄暗い。歩きやすい道だったので、この区間はかなり飛ばして歩いた。

登山道から外れた地点まで戻ってみると、左側にはコースを示す目印が大量に付けられ強くアピールされている上、右側には直進しないように赤い紐が張られている。どちらも全く気付かなかったが、時間を巻き戻せるならどうやって見過ごしたのか確認したいほど謎。急いで歩いていたので、周りが見えてなかったのかも。でも、踏み跡があったことから、少なからず何人かは同じ過ちを犯しているはずなので、一応注意ポイント!この道迷いで15分ほどのタイムロス。

対岸には「対東沢(心明霊人)」と書かれた標識が見える。この地点以降、前宮ルート上に水場はない。
対東沢(心明霊人)から約30分ほど登ると五合目。この区間は急登ではないが、それなりの傾斜がダラダラと続くので、意外と体力を消耗する。
登山口遭難に加え、道迷いでさらに時間をロスしたため、焦燥感にかられながら必死に登ったのでかなり疲れた。途中で、時間切れによる「撤退」という2文字も頭をよぎるが、ひとまず登れるところまで登り、時間切れになれば引き返せば良いと割り切って考えることにした。
【9:11】五合目に到着。
五合目には標識があり崩落箇所もあるので、見落とす心配のないポイント地点。
ポイント前宮ルートは二十合目まであるため、実質は2.5合目である。なお何故二十合目まであるかは謎。
※調べてもわからなかったのではなく本当に謎らしい。(地元のガイドさん談)

五合目 ~ 空峠(八右衛門の頭)

五合目の崩落した箇所、道が細くて登りにくい上に急登。時短という呪縛に囚われたせいか、いつもより体も重く感じられ、精神的にも体力的にもキツかった区間。肩で息をしながら登りきる。
【11:11】空峠(八右衛門の頭)に到着。
この空峠が標高1,801m地点だが、樹林に覆われ展望はない。GPSログではココでルートが直角に曲がっている。

空峠(八右衛門の頭) ~ 2,010mピーク

空峠以降、展望が開けた道となる。樹林帯が多い前宮ルートの中では希少な区間。

【11:28】行者越を通過。
ココは大岩をよじ登りながら通過する。なお、登っている途中に観音様を発見。

行者越を越えると、あとは2,010mピークへの上り。この上りが最後の正念場。なお、五合目付近では体も重く不調だったが、空峠ぐらいからエンジン全開で驚くほど体が動く。追い込まれての火事場の馬鹿力か...。

【11:54】2,010mピークに到着。
2,010mピークから恵那山の山頂が見えていると思うが、山頂は樹林で覆われているため特定困難。

これまでキツイ急登続きの登山道だったが、ここまでくれば前宮ルートを攻略したも同然。以降、山頂までは緩やかで歩きやすい道に変わる。あとは時間との戦い。なおココから「山頂まで○km」という標識が一定間隔で現れ始める。

2,010mピーク ~ 神坂峠ルート合流地点

十六合目を過ぎたあたりに「垢取池」というポイントがあった筈だが、見つけられず。ネット上にも写真はなかったので、相当見つけにくいポイントかと。また、山頂まで1.5kmあたりで、本日初となる下山してくる登山者と遭遇。最終的に下山も含め前宮ルートで見かけた登山者はこの方だけだった。
【12:34】神坂峠ルートとの合流地点に到着。
ココまでくれば山頂に到着したも同然。ココで一気に複数人の登山者と遭遇したこともあり、張り詰めていた糸が切れ、ホッとして体の力が抜ける思いだった。

神坂峠ルート合流地点 ~ 恵那山の山頂

神坂峠ルート合流地点から山頂までは、多少の傾斜はあるもののほとんど平坦に近い道。山頂までの道中に、二~六の祠が設置されているので、探しながら歩くのも良い。
山頂手前に恵那神社の本社が鎮座。その裏に山頂スペースがある。

【13:01】恵那山の山頂に到着。
ようやく到着。事前情報通りだが、山頂はシラビソやモミの樹林に覆われ、眺望はない。展望台はあるが登っても何も見えず、展望がきかない展望台ということで、他登山者のブログでもツッコミが入っていた。展望台を設置したあとに樹木が伸びた?はたまた、安全性を考慮して高くできなかったか?理由は不明..。

下りの時間を考慮して、山頂滞在時間は30分に設定。ガスバーナーを使うと時間が心配なため、パンや行動食で腹ごしらえをする。なお、山頂スペースは狭く、展望もきかないため、恵那山頂避難小屋で食事をしている登山者もいた。
下山だが、黒井沢ルートか、登ってきた前宮ルートで下るか少し悩む。下山の標準コースタイムは前宮ルートで4時間30分、黒井沢ルート3時間。しかし黒井沢ルートは登山口から林道を約2時間歩かなければならない。実は駅から乗ったタクシーの運転手に連絡先を聞いていたので、黒井沢登山口に下山して、林道を歩きながらタクシーを呼び、林道の途中でピックアップしてもらう方法もある。悩んだが、登ってきた前宮ルートのほうがコース状況などもわかり不確実性が低いため、前宮ルートを選択。

恵那山の山頂 ~ 前宮ルート登山口

【13:30】恵那山の山頂を出発。
まずは、神坂峠ルート分岐地点まで戻る。

【16:45】前宮登山口に到着。
急げば、ウエストン公園17時01分のバスに間に合うかもしれないので、これまで以上の早歩きで林道ゲートを目指す。

【16:56】林道ゲートに到着。
林道ゲートまで超早歩きで歩いたが想定以上に時間を費やした。林道ゲートから恵那山ウエストン公園まで、もはや早歩きでは間に合わないのでダッシュ。なんとか17時01分のバスに間に合いました。まあ、バスに間に合わなくてもタクシーを呼べばいいんだけど、バスのほうが安いし。

この時期は日暮れがあっという間にやってくる。バスに乗る頃には周囲も真っ暗になっていたので、急いで正解だった。

恵那山のコースタイム

予定 実際 場所
06:57 07:00 恵那山ウエストン公園
- 07:14 恵那神社
- 07:58 前宮登山口
- 09:11 五合目
- 10:02 枯大桧
- 11:11 空峠(八右衛門の頭)
- 11:57 十六合目
- 12:34 神坂峠ルート合流地点
- 12:34 恵那山頂避難小屋
12:57~13:27 13:01~13:30 恵那山頂
- 14:03 神坂峠ルート分岐地点
- 16:45 前宮登山口
16:57 17:00 恵那山ウエストン公園

恵那山の難易度

難易度7

21/30

総合難易度
必要体力 体力難易度5
コース距離 コース距離難易度4
所要時間 所要時間難易度4
危険度 危険度難易度2

登山難易度 登山難易度8
小屋・水場 小屋・水場難易度4
アクセス アクセス難易度2

総合難易度 総合難易度7
※ アクセスは東京基点
評価基準の詳細はこちら。
必要体力
沢から離れる対東沢(心明霊人)から十六合目までは、終始上りが続くため、体力的にかなりキツイ。特に枯大桧手前はかなりの急登。全般的に出遅れたことや道迷いにより、時短必須で登らなければならず、余計にしんどかった。でも、火事場の馬鹿力なのか、後半は自分でも驚くほどの力を発揮したと思う。
時間・距離

標準コースタイム約7時間のところを5時間で登ったので、時短率28%。下山も3時間30分に対して2時間45分で、時短率21%。これだけ時短できたという自画自賛でななく、これだけ時短しなければならない状況になってしまったことに対して反省..。

距離は道迷いを抜いても約20kmなので、日帰り登山の中ではかなり歩いている。
危険度・水場

道迷いでは、沢から離れる箇所が要注意。登山道外にも関わらずピンクリボンの目印が続いていたので、渡渉ポイントを見逃してしまうと、道迷いに気づきにくいという特徴がある。

前宮ルートの水場は序盤の沢のみ。山頂から黒井沢ルートを少し下った場所に水場はあるが、日帰りだと時間的に寄るのは難しいだろう。
アクセス
前宮登山口以外はマイカーか長距離のタクシー利用必須。交通アクセスが最も良いのはやはり前宮ルート。しかし、前宮ルートの恵那山ウエストン公園までバスは出ているが、最も早い平日の始発便でも登山口に到着するのは8時頃になるため、前宮ルートの所要時間からすると利用は厳しい。(山頂で宿泊するなら利用可)やはりタクシーを利用するのが現実的。
日程
NHKの番組「にっぽん百名山」では、前宮ルートから登り山頂の避難小屋に宿泊していのたで、1泊2日も検討したが、日帰りにして正解だった。恵那山は有人山小屋もなく山頂からの展望にも恵まれていないので、宿泊するタイプの山ではない。実際のところ大半の登山者が日帰りで、山頂に宿泊したら恐らく1人だっただろう。
総括
前評判どおりだったが、やっぱりキツかった前宮ルート。また、今回改めて山と高原地図で掲載されていないルートを歩く場合、綿密な事前リサーチの必要性について痛感させられた。楽しさよりツラさの方が上回った登山になってしまい、反省点の多かった山行でした。
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