[恵那山登山レポ]
標高差約1,500m!クラシックコースの前宮ルートから登る恵那山
恵那山神社 ~ 恵那山 ~ 恵那山ウエストン公園
- 恵那山(えなさん)日本百名山新花の百名山
- 長野県阿智村と岐阜県中津川市にまたがる、中央アルプス(木曽山脈)の南端に位置する標高2,191mの山。山名の漢字は胞山とも書かれ、また角度により船を伏せたように見える事から舟覆伏山 (ふなふせやま) とも呼ばれている。
恵那山のコース
コースの詳細は中津川市・中津川市観光協会発行の「恵那山 登山&観光ルートマップ」でも紹介されている。
- 広河原ルート人気コース!
- 広河原登山口から登るコース。標準コースタイム3時間30分で登れる最短コース。
- 神坂峠ルート
- 神坂峠から大判山を経由して登るコース。標準コースタイム5時間。
- 黒井沢ルート
- 黒井沢登山口から野熊ノ池避難小屋を経由して登るコース。標準コースタイム4時間20分。
- 前宮ルート登り利用下り利用
- 麓の恵那山神社近くにある前宮登山口から登るコース。標準コースタイム6時間30分。歴史あるルートだが、標高差が大きく急登なため不人気。

必要に応じて国土地理院の地図など併せてご利用ください。
恵那山の登山計画
- コース
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11月でも登れる、まだ登っていない関東から日帰りできる百名山ということで選んだ恵那山。
まずコースだが、公共交通機関でアクセスできる登山口は前宮登山口のみのため、消去法で前宮ルートを選択。下山は、同じ前宮ルートのピストンか、状況に応じて黒井沢ルートも候補の1つとして計画。なお、前宮ルートだが、山と高原地図には標準コースタイム6時間30分とだけ記されており、地図が見切れておりコースの詳細はわからない。 - アクセス
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問題となったのはアクセス方法。中津川駅にはジェイアールバス関東の高速バスが出ており、早朝に到着する夜行便もある。しかし、予定していた11/11の夜行便は満席。前日の夜行便には空席もあったが、前日は用事があって前倒しできない。登山シーズンギリギリなので、翌週にはズラしたくない。仕方ないので、前日入りして宿泊する方法を選択。
まず、中津川周辺のホテルを探すも、何故かどこも満席。仕方なくよく使う漫画喫茶に泊まる方法を選択。中津川周辺に漫画喫茶はなく、最も近いのは多治見駅にある「まんが喫茶 山ん馬」。多治見駅から始発電車で中津川駅に向かう。中津川駅から土日のバスの始発は8時12分で、この時間では日帰りできないため、タクシーを利用。タクシー料金は3,390円だった。なお、タクシーを利用してもスケジュールはカツカツで、往路・復路のいずれかで標準コースタイムを1時間30分ほど短縮しなければならない。
恵那山コースレポート
恵那神社 ~ 前宮登山口
【7:00】恵那山ウエストン公園に到着。
厳密には恵那山ウエストン公園の少し先、黒井沢登山口と恵那神社に向かう分岐地点でタクシーを降りた。ココから恵那神社まで15分ほど歩く。
想定よりも上り坂が多く、結構疲れたので、恵那神社でタクシーを下車したほうが良かった。ひとまず恵那神社で参拝。参拝後、いざ出発しようとしたところ、登山口を見つけられずまさかの登山口遭難。登山口に辿り着いたのは8時だったので、貴重な時間を45分もロスしてしまう手痛いミス。

- 前宮ルートの登山口は恵那神社の周辺にあると思い込んでいたこと。
- 前宮登山口方面に向かう林道ゲートを、黒井沢登山口方面に向かう林道ゲートと思い込んでしまったこと。
- 時間がない登山だったので、登山口が見つからないとなった時点で、焦ってしまったこと。
恵那神社近くのゲートから早歩きで約15分。ゆっくり歩くと20分はかかると思うので、結構距離がある。なお、登山口は川を渡った場所にあるが、川を渡る前の林道に登山ポストと標識があるので、登山口を見落とす心配はまずない。
登山口までが長かった...。先を急ぐ必要があるためすぐに出発。
前宮登山口 ~ 五合目
登山道から外れた地点まで戻ってみると、左側にはコースを示す目印が大量に付けられ強くアピールされている上、右側には直進しないように赤い紐が張られている。どちらも全く気付かなかったが、時間を巻き戻せるならどうやって見過ごしたのか確認したいほど謎。急いで歩いていたので、周りが見えてなかったのかも。でも、踏み跡があったことから、少なからず何人かは同じ過ちを犯しているはずなので、一応注意ポイント!この道迷いで15分ほどのタイムロス。
対岸には「対東沢(心明霊人)」と書かれた標識が見える。この地点以降、前宮ルート上に水場はない。五合目には標識があり崩落箇所もあるので、見落とす心配のないポイント地点。

※調べてもわからなかったのではなく本当に謎らしい。(地元のガイドさん談)
五合目 ~ 空峠(八右衛門の頭)
枯れているとは思えないほどの迫力と存在感がある枯れた桧。写真からこの迫力が伝わらないのは残念。時間はないが、さすがに疲れたので枯大桧で小休憩。
【10:20】中の小屋跡の不動明王に到着。
枯大桧から15分ほどで到着。「中の小屋跡」となっているが、小屋があったような形跡はないので、単なる地名なのか、それとも大昔の話なのか..。
この空峠が標高1,801m地点だが、樹林に覆われ展望はない。GPSログではココでルートが直角に曲がっている。
空峠(八右衛門の頭) ~ 2,010mピーク
【11:28】行者越を通過。
ココは大岩をよじ登りながら通過する。なお、登っている途中に観音様を発見。
【11:54】2,010mピークに到着。
2,010mピークから恵那山の山頂が見えていると思うが、山頂は樹林で覆われているため特定困難。
2,010mピーク ~ 神坂峠ルート合流地点
ココまでくれば山頂に到着したも同然。ココで一気に複数人の登山者と遭遇したこともあり、張り詰めていた糸が切れ、ホッとして体の力が抜ける思いだった。
神坂峠ルート合流地点 ~ 恵那山の山頂
【12:49】恵那山頂避難小屋に到着。
NHKの番組「にっぽん百名山」では、前宮ルートから登り、この恵那山頂避難小屋に宿泊していたので、計画段階では小屋宿泊も候補の1つとして考えていた。室内は窓が締め切られめ真っ暗だったが、こぎれいだったので、平時でも泊まれる避難小屋かと。[恵那山頂避難小屋の中]
【13:01】恵那山の山頂に到着。
ようやく到着。事前情報通りだが、山頂はシラビソやモミの樹林に覆われ、眺望はない。展望台はあるが登っても何も見えず、展望がきかない展望台ということで、他登山者のブログでもツッコミが入っていた。展望台を設置したあとに樹木が伸びた?はたまた、安全性を考慮して高くできなかったか?理由は不明..。
恵那山の山頂 ~ 前宮ルート登山口
まずは、神坂峠ルート分岐地点まで戻る。
途中で、恵那山頂避難小屋裏の大岩にもう一度登ったりしたので、少し時間がかかってしまった。ココからは下山することに一点集中。
午後になっても天気は良好。登りでは時間がなかったので、少し足を止めて雰囲気を楽しむ。
【16:45】前宮登山口に到着。
急げば、ウエストン公園17時01分のバスに間に合うかもしれないので、これまで以上の早歩きで林道ゲートを目指す。
【16:56】林道ゲートに到着。
林道ゲートまで超早歩きで歩いたが想定以上に時間を費やした。林道ゲートから恵那山ウエストン公園まで、もはや早歩きでは間に合わないのでダッシュ。なんとか17時01分のバスに間に合いました。まあ、バスに間に合わなくてもタクシーを呼べばいいんだけど、バスのほうが安いし。
恵那山のコースタイム
予定 | 実際 | 場所 |
---|---|---|
06:57 | 07:00 | 恵那山ウエストン公園 |
- | 07:14 | 恵那神社 |
- | 07:58 | 前宮登山口 |
- | 09:11 | 五合目 |
- | 10:02 | 枯大桧 |
- | 11:11 | 空峠(八右衛門の頭) |
- | 11:57 | 十六合目 |
- | 12:34 | 神坂峠ルート合流地点 |
- | 12:34 | 恵那山頂避難小屋 |
12:57~13:27 | 13:01~13:30 | 恵那山頂 |
- | 14:03 | 神坂峠ルート分岐地点 |
- | 16:45 | 前宮登山口 |
16:57 | 17:00 | 恵那山ウエストン公園 |
恵那山の難易度

21/30
総合難易度必要体力 | ![]() |
コース距離 | ![]() |
所要時間 | ![]() |
危険度 | ![]() |
登山難易度 | ![]() |
小屋・水場 | ![]() |
アクセス | ![]() |
総合難易度 | ![]() |
登山DATE
- 歩行距離:22.18km
- 高度上昇:1,762m
- 高度下降:1,791m
- 出発高度:0,570m
- 最高高度:2,191m
- 標高の差:1,621m
- 活動時間:09:31
- 休憩時間:00:29
- 合計時間:10:00
お気軽にどうぞ!
標準コースタイム約7時間のところを5時間で登ったので、時短率28%。下山も3時間30分に対して2時間45分で、時短率21%。これだけ時短できたという自画自賛でななく、これだけ時短しなければならない状況になってしまったことに対して反省..。
距離は道迷いを抜いても約20kmなので、日帰り登山の中ではかなり歩いている。道迷いでは、沢から離れる箇所が要注意。登山道外にも関わらずピンクリボンの目印が続いていたので、渡渉ポイントを見逃してしまうと、道迷いに気づきにくいという特徴がある。
前宮ルートの水場は序盤の沢のみ。山頂から黒井沢ルートを少し下った場所に水場はあるが、日帰りだと時間的に寄るのは難しいだろう。