阿蘇山

阿蘇山登山

阿蘇山

Asozan

白

[阿蘇山登山レポ]
仙水峡から中岳経由で登る阿蘇の高岳

2020年11月23日(月)天候:曇り
仙水峡 ~ 中岳 ~ 高岳 ~ 千里ヶ浜 ~ 阿蘇山頂ドライブイン
  • 阿蘇山(あそざん)日本百名山
  • 熊本県阿蘇地方に位置する活火山群で、熊本県のシンボル的な存在の山。阿蘇山は、カルデラと中央火口丘で構成された阿蘇五岳を含めた総称で、阿蘇山という単体の山はない。阿蘇五岳とは、高岳(1,592m)を最高峰に、中岳(1,506m)、烏帽子岳(1,337m)、杵島岳(1,321m)根子岳(1,433m)と阿蘇山の東西に並ぶ5つのピークのこと。火山活動が非常に活発で、24時間体制で監視されている。かつて阿蘇山ロープウェーや、仙水峡ロープウェイが運行されていたが、長引く火山活動の影響などで、現在は廃止となっている。

阿蘇山 高岳のコース

阿蘇山登山道案内板 阿蘇山登山道案内板。
阿蘇山最高峰の高岳は、ほとんどの登山者が中岳とセットで登っている。コースは大きく分類すると、北の仙酔峡から登るコースと南の砂千里ヶ浜から登るコースとがある。仙酔峡から登る場合は、仙酔尾根ルートから登り、仙酔峡ロープウェイ跡ルートで下る周回コースがよく利用されている。
  • 仙酔峡ロープウェイ跡ルート登り利用
  • 北の仙酔峡から仙酔峡ロープウェイ跡を登り、中岳を経由して高岳を目指すコース。
  • 仙酔尾根ルート人気コース!
  • 北の仙酔峡から仙酔尾根沿いを登り、直登で高岳を目指すコース。
  • 砂千里ルート下り利用
  • 南の砂千里から、中岳を経由して登るコース。
山と高原地図
阿蘇山のコースが紹介されているのは、山と高原地図の「阿蘇・九重」です。地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

阿蘇山の登山計画

計画
2020年8月18日に阿蘇山の噴火警戒レベルが1に下がったため、2021年最後の山行に組み込んだ。実は阿蘇山、中学校の修学旅行でやってきたが、そのときは火山活動が活発で阿蘇山に近づけなかった苦い思い出がある。
アクセス
大分駅を拠点に動いていたため、往路は大分駅から早朝にアクセスしやすい仙酔峡を選択。早朝のバスで宮地駅まで移動し、宮地駅からタクシーで仙酔峡まで移動した。駅待ちしていたタクシーを利用して料金は1,840円。帰りは、阿蘇山頂ドライブインから路線バスで阿蘇駅に移動し、阿蘇駅から高速バスで大分駅に戻る。
コース
下りは砂千里ヶ浜コースで確定だが、問題は登り。阿蘇五岳ではないが、中岳と高岳の近くに樽尾岳(たるおだけ)というピークがあり、こちらも寄っておきたい。その場合、仙酔尾根からでは中岳から樽尾岳までの区間を戻る必要があり無駄な動きが多くなるため、仙酔峡ロープウェイ跡から登ることにした。
持ち物
今回は飛行機を利用するため、ガス缶を現地調達する必要があり面倒だったので、食事は行動食のみを持参して、下山後の阿蘇山頂ドライブインで食事をとることにした。また、ザックは折り畳みできるサブザックで挑んだ。

阿蘇山コースレポート

仙酔峡 ~ 火口東

【9:22】仙酔峡に到着。
仙酔峡に到着した時点で、阿蘇山の山頂付近はガッツリ霧の中。天候回復するという情報もあったので、それを信じて登るのみ。
仙酔峡には数十人の登山者が出発準備をしている。大半の登山者は仙酔尾根から登っており、仙酔峡ロープウェイ跡から登ろうとしているのは自分だけ。一抹の不安を感じたが、予定通り仙酔峡ロープウェイ跡から登ることに。

不安は的中し10分ほど登ると、立入禁止の看板が立ちはだかる。「うーん」事前にホームページで通行可能なことは確認しているはずだが..。少し迷ったが、阿蘇山は火山のため、立入禁止区域に入って、火山ガスで中毒死でもしたらシャレにならないので、引き返して仙酔尾根ルートから登る予定に変更。

しかし、登山口まで戻る途中で地元の登山者とすれ違い、「通れるはずだ」と仰るので、立入禁止の場所まで再び戻ることに。立入禁止の看板まで戻ると、上の方から下ってくる登山者が確認できたので、そのまま進むことに予定を戻す。おそらく通行禁止だったころに設置された看板だと思うが、なんとも紛らわしい..。
登山道は舗装されており、傾斜もそれほど急ではないため歩きやすい。それにしても阿蘇山は、一面草木が生い茂るのみで木が全くない。ロープウェイの残骸に加えて濃霧ということもあって、地獄絵図のようなおどろおどろしい景色が続く。

【10:25】仙酔峡ロープウェイ駅跡地(火口東)に到着。
登山口近くで引き返したりするなど、少し迷走したが、それでも約1時間で到着。ロープウェイ駅は今まさに取り壊し中のようで、あと数カ月もすれば、建物自体なくなっているだろう。先ほど登山口で出会った登山者が登ってきたので、会話をしながらココで小休憩。

のちに気付いたが、樽尾岳に向かう分岐はココ。次の分岐と勘違いしており、スルーしてしまった。まあ、この霧では行っても何も見えないだろうけど..。ちなみに樽尾岳はこの建物の反対側なので、ショベルカーのあるあたりを抜けていけば辿りつけたはず。

火口東 ~ 中岳

少し曖昧だが、上の写真のあたりが火口東展望所だと思われる。ココが樽尾岳に向かう分岐と勘違いしていたため、しばらく火口の縁を歩くが、樽尾岳のピークがわからず、途中で引き返す。道が間違っており、樽尾岳のピークなど存在しないので当然なんだけど..。
火口東展望所から中岳へ向かう。この区間は岩稜地帯を登ることになるが、区間も短く傾斜も緩やかなので、大きな問題はない。
【11:26】阿蘇山の中岳に到着。
はい、真っ白です。天気が良ければ中岳から、同じ阿蘇五岳の烏帽子岳や杵島岳も見えるようだが、このときは当然見えない。

中岳 ~ 高岳

中岳からの眺望はゼロだったので、記録用の写真だけ撮影して、そそくさと高岳へと向かう。中岳から高岳までの区間は、高岳直下で少し上りがある程度で、難所はない。
2020年11月現在、月見小屋経由の高岳東峰への道は、雑草が繁茂し登山道が確認できないため通行禁止。
途中退屈しすぎて、ウトウトと居眠りしつつ、13時20分までねばったが、結局霧は晴れず..。今回ばかりは奇跡もおきませんでした。無念だが、タイムリミットなので下山開始。

高岳 ~ 中岳 ~ 砂千里ヶ浜

ひとまず中岳山頂近くの、砂千里ヶ浜への分岐まで戻る。
中岳から砂千里ヶ浜へ直下する地点までは、気持ちの良い稜線歩きの区間。
砂千里ヶ浜まで下りきったら、後は砂浜を横切り、阿蘇山公園道路に向かう。
砂千里ヶ浜の南側に、5分ぐらいで登れる高台があり、時間があったので寄っておいた。
予定なら、第2火口西側の避難壕まで行く予定だったが、天気も悪くそんな気分でもないのでパス。
【14:47】阿蘇山頂ドライブインに到着。
ドライブインだが、売店はあってもお店は見当たらず。食事できるお店ぐらいあると思っていたが、観光地にはしてはちょっと寂しい感じだった。食事は阿蘇駅で食べることにして、1本早いバスで阿蘇駅に向かいました。

阿蘇山コースタイム

予定 実際 場所
09:30~09:35 09:22~09:27 仙酔峡
10:30 10:25~10:35 火口東
10:40 - 樽尾岳
11:00 10:48 火口東展望所
11:30 11:26 中岳
11:55~12:10 11:45~13:20 高岳
12:30 13:31 中岳
13:30 14:35 阿蘇山公園道路
13:40~13:50 - 第2火口の近く
14:30~15:55 14:47~15:05 阿蘇山頂ドライブイン

阿蘇山の難易度

難易度4

11/30

総合難易度
必要体力 体力難易度1
コース距離 コース距離難易度2
所要時間 所要時間難易度2
危険度 危険度難易度1

登山難易度 登山難易度3
小屋・水場 小屋・水場難易度2
アクセス アクセス難易度3

総合難易度 総合難易度4

登山DATE

  • 歩行距離:10.50km
  • 高度上昇:0,783m
  • 高度下降:0,551m
  • 出発高度:0,900m
  • 最高高度:1,592m

  • 標高の差:0,692m
  • 活動時間:05:59
  • 休憩時間:02:08

  • 合計時間:08:07
必要体力
体力を使う区間は仙酔峡からロープウェイ駅跡地までと、中岳の直前にちょっとした上りがある程度。軽量ザックだったこともあり、今回の阿蘇山の登山ではほとんど体力を消耗しなかった。
距離・時間
活動時間は登り下り含めて6時間。距離も約10kmと、日帰り登山としては、適度な距離と時間。朝一に登れば、ゆっくり登っても夕方には十分下山できる。
危険度・小屋・水場
水場も山小屋もないが、日帰り登山前提の山なので、特に問題はない。道迷いの心配もなく、滑落が危ぶまれるような危険個所もなかった。しいて言うなら、中岳・高岳周辺と砂千里ヶ浜まで急降下する区間は、ガレ場が多いので、足を挫かないように少し注意が必要なぐらい。
アクセス
九州本土までのアクセスは大変だが、大分や熊本にさえ入れば、電車やバスで阿蘇山周辺までアクセスしやすすい。また、最寄りの公共交通機関の拠点から、登山口までもバスやタクシーで容易にアクセスが可能。
総括
難易度は高くないので、初心者でも登れるレベル。火山は今までいくつか登っているが、阿蘇山の特徴は樹木1本生えていないこと。夏場は日陰がないので熱射病に注意が必要だろう。今回は残念ながら天気が悪く、阿蘇山の良さを満喫できなかったため、どこかのタイミングでリベンジしたい。
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