九鬼山

九鬼山登山

九鬼山

kukiyama

白

[九鬼山登山レポ]
秀麗富嶽十二景の九鬼山と御前山登山

2023年4月29日(土)天候:晴れ
田野倉駅 ~ 九鬼山 ~ 御前山 ~ 猿橋駅
  • 九鬼山(くきやま)山梨百名山秀麗富嶽十二景新・花の百名山
  • 山梨県大月市と都留の境にある標高は970mの山。大月市指定の秀麗富嶽十二景の10番山頂に御前山とセットで選定されている。山頂のほぼ直下をリニアモーターカーの実験線のトンネルが貫通している。また、大月市の桃太郎伝説で、桃太郎が鬼退治にやってくる山でもある。新・花の百名山には、フジザクラの花とともに選定されている。
  • 御前山(ごぜんやま)秀麗富嶽十二景
  • 山梨県大月市にある標高は730mの山。別名「駒橋御前山」。秀麗富嶽十二景の10番山頂に九鬼山とセットで選定されている。なお、当初10番山頂は九鬼山のみだったが、のちに御前山も追加されている。

九鬼山のコース

大きくは禾生駅(かせいえき)から登るコースと、田野倉駅から登るコースとがある。
  • 池の山コース登り利用
  • 田野倉駅から、天狗岩を経て九鬼山を目指すコース。標準コースタイム1時間35分と4つのコースの中では最短。
  • 札金沢(ふだかねさわ)コース下り利用
  • 田野倉駅から札金峠を経て九鬼山を目指す。迂回路となるため、標準コースタイムは2時間10分と4つのコースの中では最長。
  • 愛宕神社コース
  • 禾生駅近く愛宕神社のある登山口から登り、途中池の山コースと合流し九鬼山を目指す。標準コースタイム1時間40分。
  • 杉山新道
  • 禾生駅から弥生峠を経て、直登気味に九鬼山を目指すコース。標準コースタイム1時間55分。
山と高原地図
九鬼山のコースが紹介されているのは、山と高原地図の「高尾・陣馬」です。地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

九鬼山・御前山の登山計画

プラン
去年の秋から連続で登っている大月市認定の「秀麗富嶽十二景」の山。本格的登山シーズン前の体力づくりを兼ねて、10番山頂の九鬼山・御前山に登る計画を立てた。
コース
当初は禾生駅から杉山新道を登る予定だったが、よくよく調べると池の山コースの方がコースタイムが短かったため、田野倉駅から池の山コースで登る予定に変更した。九鬼山登頂のあと、10番山頂にセットで選定されている御前山まで縦走するため、下りは猿橋駅に下山する。

九鬼山・御前山コースレポート

田野倉駅 ~ 池の山登山口 ~ 池の山・愛宕神社コース分岐

田野倉から池の山登山口へは、線路沿いに南へ下り、途中で左の小道に入り道なりに進むと登山口に到着する。途中にしっかり道標もあるので、道に迷うことはないだろう。

【8:43】池の山登山口に到着。
登山口にもしっかりとした看板と道標が設置されている。沢を渡渉して登山開始。序盤から蛇行した急登の登山道が立ちはだかる。
急登の道を20分ほど登ると景色の開けた場所がある。この地点が、第一の展望スポット。先にネタばらしするが、九鬼山山頂からの富士山の展望はいまいちなので、途中で見える富士山をきちんと見ておいた方が良い。傾斜は少し緩やかになるが、引き続き上り道が続く。
【9:24】池の山・愛宕神社コース分岐に到着。
今日はやけに体が重いので、ココで中休憩。

池の山・愛宕神社コース分岐 ~ 天狗岩 ~ 九鬼山の山頂

池の山・愛宕神社コース分岐から先、ココでも急登が立ちはだかる。途中「新登山道←、急坂登山道↑」と書かれた看板があるが、急坂登山道は消失しているので、新登山道の一択のみ。ただし、新登山道も十分急登。
急登を登り切った少し先に、天狗岩と呼ばれる自然の展望台がある。コースから少し外れるが、九鬼山の中で最も展望・眺望の優れた場所なので、寄っておいた方が良い。
天狗岩以降も引き続き急登の道。この池の山コースは距離がある分、傾斜は緩やかだと思っていたが、想定外の急登。
杉山新道との合流地点の道標には「落合橋」と書かれているが、これは杉山新道登山口近くにある、東京電力・駒橋発電所にある落合水路橋のこと。シンプルに「杉山新道」と書いてくれた方がわかりやすいと思うが..。分岐から2分ほど歩くと山頂に到着する。
【10:12】九鬼山の山頂に到着。
山頂には3組5名の登山者。ベンチは2基あるが、山頂はあまり広くない。九鬼山の山頂からは北の大菩薩嶺系で同じ秀麗富嶽十二景の山や、奥多摩の山々が見える。そして肝心の富士山だが、林の隙間から見える程度で、展望いまいち。前回登った倉岳山同様に木を伐採した跡があったので、人為的に作られた展望。

ちなみに、山頂にポストが設置されていたが「いまさら?」って感じです..。

山頂に30分ほど滞在していたが、本日は第2の目的地もあるため、そろそろ出発。

九鬼山 ~ 礼金峠

【10:40】九鬼山を出発。
まずは札金峠経由で、馬立山を目指す。九鬼山出発直後の道で、蛇と狸を見かけた。町に近い山だとこれら小動物はたまに見かけます。でも意外と、狸を山で見たのは初めてかも。
札金峠まではトラバース道や尾根の平坦な道が大半で、体力を使わず時折景色も開けるので、歩いていて気持ちの良い区間。

【11:26】札金峠に到着。
絵にかいたようなきれいな三叉路。ココが正式な札金沢コースの分岐地点だろう。1つ前の分岐はショートカット的な感じ。

札金峠からようやく馬立山へのアプローチとなる。馬立山までは、3ターンの登り返しがある。

礼金峠 ~ 馬立山

1ターン目は体力も回復していたので一気に登り切ったが、2ターン目が長く、一気に登ろうとして途中でバてた。ちなみに、このあたりから要所で、ツツジの花が目につくようになる。

【12:02】馬立山(またてやま)に到着。
疲れたので中休憩。ちなみに、九鬼山から御前山までの縦走路上で、数人の登山者とすれ違ったが、想定よりこの縦走路を歩いている登山者は多かった。とは言っても7~8人だけど..。

馬立山から沢井沢ノ頭を経て御前山に至る。この区間、沢井沢ノ頭への上りはあるが、馬立山のような長いものではない。

馬立山 ~ 沢井沢ノ頭 ~ 御前山

沢井沢ノ頭から御前山まで、直下で小規模な登りはあるが、それ以外は起伏の緩やかな道。

九鬼山のサブとして10番山頂に選定されているが、富士山の展望は九鬼山よりも優れている。

到着時1名の登山者が岩の上で食事をしていたので、自分もそこで昼飯を食べようかと思ったが、鉄板で焼かれるような暑さのため退散。岩の木陰で食事することにした。
食事したあとに、木陰で岩に持たれながら1時間ほどうたた寝。途中やってきた登山者は、最初に食事をしていた1名とそれ以外に2名2組の登山者のみ。やはり九鬼山に比べて登山者は少ない。

御前山 ~ 神楽山 ~ 登山口 ~ 猿橋駅

【14:07】御前山を出発。
あとは猿橋駅に下山するだけ。御前山のすぐ先に、神楽山というピークがある。コースから少し外れて2分ほど進んだ先にあるが、ピークには何もなく、「一応登りましたよ」という自己満足を満たすだけ。
神楽山分岐以降は、一気に急降下。30分弱ほど下ると登山口に到着できる。
【15:04】猿橋駅に到着。
出発遅れに山頂滞在時間も長めにとったが、なんやかんやで15時に下山できました。

九鬼山・御前山のコースタイム

予定 実際 場所
08:30 08:29 田野倉駅
09:25 09:24 池の山・愛宕神社コース分岐
10:10~10:40 10:12~10:40 九鬼山
11:30 11:26 札金峠
12:20 12:02 馬立山
12:40 12:24 沢井沢の頭
13:05~14:05 12:41~14:07 御前山
14:25 14:24 神楽山
15:10 15:07 猿橋駅
※予定コースタイムは出発遅れを修正したもの

九鬼山・御前山の難易度

難易度

09/30

総合難易度
必要体力 体力難易度2
コース距離 コース距離難易度3
所要時間 所要時間難易度2
危険度 危険度難易度0

登山難易度 登山難易度4
小屋・水場 小屋・水場難易度2
アクセス アクセス難易度0

総合難易度 総合難易度3

登山DATE

  • 歩行距離:11.10km
  • 高度上昇:0,803m
  • 高度下降:0,871m
  • 出発高度:0,392m
  • 最高高度:0,970m

  • 標高の差:0,578m
  • 活動時間:04:44
  • 休憩時間:01:54

  • 合計時間:06:38
必要体力・距離・時間

比較的楽そうな池の山コースを選択したが、急登が多く想定外にキツかった。体調不良か、純粋にコースがキツかったのかわからないが、体がやけに重く、ショートコースにも関わらず、中休憩を2回ほど挟んで、登りきった。

九鬼山から御前山までの縦走路は、札金峠から馬立山の区間で上りはあるが、九鬼山で疲労した体力も回復していたので、それほど苦には感じなかった。
距離・時間
距離は約11km、活動時間は約4時間30分。日帰り登山としては、一般的な距離と時間。ちなみに、コースタイムを確認すると、序盤はバテバテだったけど、ほぼ予定通りに動けていた。
危険度・水場・アクセス
道標はしっかり設置されており、道迷いの心配はない。急登区間はあったものの、鎖場はなく滑落を注意するような箇所もなかった。ただし、縦走路上に痩せ尾根はあるので、初心者の場合は注意が必要かも。水場は登山口近くを流れる沢のみで、コース上に水場はない。アクセスは良く、九鬼山、御前山のいずれから登っても、電車と徒歩で登山口までたどり着ける。
秀麗富嶽十二景の九鬼山
富士山に限定すれば、今まで登った秀麗富嶽十二景の中で最も展望・眺望がイマイチだった。九鬼山の山頂よりも途中の天狗岩からの方が優れていたので、天狗岩には寄っておいた方が良い。御前山は九鬼山より展望・眺望は優れているが、何故か富士山が遠く感じた。距離的には、1~3番山頂の秀麗富嶽十二景の山より近いはずだが、角度的な問題?
総括
想定外の急登はあったもののショートコースなので、九鬼山だけなら初心者でも登れるレベル。早朝から登れば、昼前には下山が可能。御前山まで縦走するならコース距離が長くなるため、中級者レベル。中級者なら、トレーニングや体力づくりに最適かと。
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