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コースは山と高原地図に掲載・紹介されている意外にも存在する?!

登山において地図を持って登ることの重要性については以前の記事でもご紹介してきました。登山地図の定番は山と高原地図。 登山出発前に作成する登山計画・スケジュールの作成方法

2016山と高原地図

この山と高原地図を見ると様々なルートが紹介されている。地図には様々なコースが詳しく書かれているため、山と高原地図には全てのコースが網羅されているという無意識の思い込みや、勘違いが生じる。しかし、これは誤りで、あくまで山と高原地図では調査執筆者の情報を元に、会社(昭文社)の判断により、一般的な登山道を紹介しているだけで、山と高原地図に載っていない道もあるということを覚えておいて欲しい。

山と高原地図に載っていない道の事例

この認識が甘かったために道迷いに遭遇したのが「天城山縦走登山」。南に向かって八丁池に歩いているときのこと、道が若干蛇行していたがコースは一本道だったため、油断して歩いていると、隣接する山と高原地図に載っていないコースに入ってしまう。しかも、このコースには目印がきちんと一定間隔で設置されているため、道に迷っているとは露ほども疑わず30分ほど間違った方向に進んでしまった。

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この掲載されていないコースだが、通常は一般登山道と言えない難路であるため紹介されていない場合が大半。しかし、そうとも言えないケースもある。

箱根にある明神ヶ岳のコースで、最乗寺から登るコースは2つあるが、そのうち奥の院コースは山と高原地図(2015年版)には記されていない。しかし、分岐にはきちんと看板も設置されており、歩いた他登山者のレポートを見ても、廃れている訳でもなく難路という訳でもない。

また、栃木にある巣神山へのコースは、国土地理院の地図にすら載っているのに、山と高原地図には掲載されていない。実際に歩いてみたが、目印や踏み跡のある一般的な歩きやすい登山道。恐らく巣神山というマイナーな山のため、掲載しなかったのだろう。

そもそも山と高原地図のコースはどのように選定されているのか?

地図にないコース

各山域には調査執筆者がおり、それぞれの山域を研究する登山家が起用されている。掲載されている登山情報はすべて、執筆者自身による実踏調査に基づいたもの。つまり、良くも悪くも調査執筆者の判断によりコースを選定し掲載しているため、調査執筆者がこのコースは紹介したくない、または紹介する意味・意義が低いと判断すれば掲載されない。

具体的な例として、道が廃れていて危険なコース、コースが私有地を通っており地権者との絡みで掲載できないコースなどがある。

山と高原地図は大変参考になる地図だが、掲載されていないコースもあるということを頭に入れておいて欲しい。この認識をもっておかないと、山と高原地図に載っていない道に出くわした時に、現場で思わぬ混乱や、道迷いに遭遇する危険性がある。

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