日本二百名山の伯母子岳登山記録

伯母子岳登山
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[伯母子岳登山レポ]
大股から世界遺産「小辺路」を歩く伯母子岳登山

2016年11月12日(土) 天候:晴れ
大股登山口 ~ 伯母子岳 ~ 夏虫山 ~ 大股登山口
  • 伯母子岳
  • 奈良県南部の十津川村と野迫川村の境界、奥高野に位置する標高2,031mの山。伯母子岳周辺は「小辺路(こへち)」と呼ばれる熊野参詣道(さんけいみち)が通っており、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」 の一部に指定されている。交通の便が悪いため、世界遺産の小辺路の史跡に加え、好展望の山頂など、見所に恵まれているにも関わらず、訪れる人の少ない山となっている。
    日本二百名山

伯母子岳のコース

伯母子岳の登山口は、北の大股登山口、南の三田谷登山口、東の奧千丈林道登山口の3つ。登山口1つに対して選択できるコースは1つのみ。登山者の大半は大股登山口か奧千丈林道登山口から登っている。
2016年現在、二百名山にも関わらず伯母子岳山域の地図は山と高原地図で販売されていない。伯母子岳の人気がない(=売れない)ため販売していないようだ。そのため、小辺路を歩くなら世界遺産熊野参詣道登山マップ「伯母子岳峠越[大股~三浦口]が参考になる。
  • 伯母子岳のコース
  • ピストン
  • 大股小辺路コース
  • 北の大股登山口から小辺路を南に向かって歩き、桧峠を経て山頂に至る。
    途中に史跡、萱小屋跡がある。標準コースタイムは2時間20分。
  • その他コース
  • 三田谷小辺路コース
  • 南の三田谷登山口から小辺路沿いに、北に向かって登るコース。利用者は少ない。
    途中に史跡、侍平屋敷跡、水ヶ元茶屋跡、上西家跡などがある。標準コースタイムは2時間45分。
  • その他コース
  • 護摩壇山コース
  • 西の護摩壇山方面にある奧千丈林道登山口から東に向かって登るコース。
    奧千丈林道登山口には、高野龍神スカイラインの護摩壇山から林道奥千丈線の終点まで車道が通じている。
アイコンの説明はこちら。
※コース名に厳密な名称はありません。
※標準コースタイムは、世界遺産熊野参詣道登山マップを参考にしている。

伯母子岳コースレポート

大股登山口

ざっくりと6時ぐらいに京都を出発すれば8~9時の間に到着するだろうと思っていたが、想定していた以上に時間がかかり、結局到着したのは10時過ぎ。甘く見過ぎた。高野山までの道は、山中の蛇行道が続き、普段車を運転しないので、緊張しながら運転していたが、高野山以降の道は、それ以上に過酷。両側通行に関わらず1車線分の幅しかない山道に、要所で砂利道などの悪路も点在。対向車がこないかドキドキしながら運転していたが、幸い行きも帰りも対向車がくることはなかった。

さらに、大股登山口の手前で道路が陥没して通行禁止に。ここまできてまさかの登山断念?と、ちょっと焦ったが、幸い大股登山口まで歩いて行ける距離だったため、通行禁止の手前に車を止めて、登山口まで歩く。反対側に回るには、かなり大回りしなければならないので、危なかった・・。ちなみに、工事関係者に聞いたところ、本日やってきた登山者は自分だけらしい。まさか大股からの登山者自分だけ?(汗)

【10:21】大股登山口の駐車場に到着。
駐車場には車があるので、どうやら西の高野龍神スカイラインの方からアクセスしているらしい。自分はカーナビに従って北の野迫川村から入ってしまったが、確かに西からの方がアクセスは良いかもしれない。

登山としては、かなり遅めのスタート。しかも、標準コースタイムはざっくり2~3時間と見積もっていたが、山と高原地図がなく詳細がわからないので不安。しかし、登山口にこれから登る3名1組の登山者がおり、ちょっと安心した。

登山口のある大股は、地形的に隔離された山あいにある小さな集落。すごい過疎っぷり・・。後に知ったが、野迫川村は奈良県の自治体の中では最も人口が少なく、近畿地方の中でも2番目に少ないらしい。
【10:28】大股の伯母子岳登山口に到着。
ココからようやく登山スタート。 第一目的地は萱小屋跡(かやごやあと)

大股登山口 ~ 萱小屋跡

事前に他登山者のレポートからわかっていたが、道は登山道というよりも作業道に近い。この道は登山口から山頂直前の伯母子岳分岐まで続くので、大半がこのような道。萱小屋跡まではジグザグの上り道で、登山口から萱小屋跡までが一番の体力的難所。と言っても、大したことはないが。
萱小屋跡の説明 【11:00】萱小屋跡に到着。
この萱小屋跡だが、大昔には数戸の茶屋があったそうだが、現在は無人の山小屋が一戸あるのみ。30年ほど前までは、現在一戸残っている建物に人が住んでいたらしく、途中にあった配電盤はその名残だろう。中を覗いてみたが、廃れておらずマットなども常備されているので、平時でも普通に使える山小屋。ただし、大人数は泊まれないし、登山口に近いので、小辺路を縦走する人以外、利便性は低い。

萱小屋跡 ~ 桧峠

引き続き、作業道のような登山道。萱小屋跡までの道に比べて気持ち緩やかになった気がする。途中、木々が紅葉に染まっていた。
【11:38】桧峠に到着。
特になにかある訳でもないため、そのまま通過。桧峠のすぐ先に夏虫山への分岐がある。一先ず伯母子岳を優先したいので、登りではパス。桧峠から伯母子岳分岐まで、3組ほどの下山者とすれ違う。
【11:58】伯母子岳分岐に到着。
右に進めば護摩壇山、左に進めば伯母子峠(小辺路)、真っすぐ進めば伯母子岳の山頂。

伯母子岳分岐 ~ 伯母子岳山頂

分岐から小辺路を外れ、伯母子岳山頂を目指す。山頂まで最後の上りとなる直登で、ようやく作業道のような道から抜ける。落ち葉が深く、足場がゆるいため登りにくいが、正味10分ほどで到着できる距離の短さが、助けてくれる。

【12:13】伯母子岳山頂に到着。
12時という昼時にも関わらず山頂には、すぐ前を歩いていた登山者と自分の2名のみ。しかも絵に描いたような雲一つない快晴に、11月の登山ではありえない暖かさ。人も少なく天気も良いという、最高のシチュエーション。

西には日本三百名山の護摩壇山(ごまだんざん)、 東には大峰山、北は高野山の展望がある。ちなみに、護摩壇山一帯は和歌山県の最高峰。
その後なんやかんやで、山頂の登山者は10名ほどに。7:3ぐらいで、護摩壇山方面から登ってくる登山者の方が多い。山頂はポカポカ暖かく、この時期なので虫もいないため、寝転がって昼寝すると気持ちが良い。

伯母子岳山頂 ~ 伯母子峠

【13:31】伯母子岳山頂を出発。
山頂の登山者も少なくなってきたので、自分もボチボチ出発。下りは伯母子峠経由で少しだけ回り道をして下山する。

【13:40】伯母子峠に到着。
伯母子峠には、トイレと山小屋がある。山小屋は見た目で資材置き場か何かだと思い、中を覗かなかった。5分ほど大股方面に進むと水場があったので、"山頂近くで水場あり"という、ロケーションは悪くない山小屋。

ココから再び小辺路を歩き、大股に戻る。反対方向に進むと小辺路の南側、三田谷橋へと抜ける。

伯母子峠 ~ 夏虫山

伯母子峠からの道はかなり落ち葉が深い。まあ、傾斜のない道なので、どうってことないが。

【14:25】夏虫山に到着。
10分ほどで到着できたが、道自体は結構急登だった。軽装なら問題ないが、縦走などでザックが重ければ、分岐でデポした方が良いレベル。山頂で出会った登山者の情報だが、夏の夏虫山は虫だらけらしい。まあ、山名そのままだけど・・。

夏虫山の山頂は木々に覆われ展望はない。枯れ木の冬でも殆ど展望はなかったので、春夏に登ればなおさらだろう。まあ、"一応登りましたよ!"っていう自己満足の世界。

夏虫山 ~ 大股登山口

あとは登ってきた道を戻るだけ。下りは余裕もあったので、紅葉など情緒的な風景を写真撮影しながら下山。陽のあたる角度の問題なのか、登りよりも紅葉がきれいに見えた。
萱小屋跡には昔、数戸の家屋があったとのこと。小屋の後ろに道があったので、家屋の痕跡を探して寄り道してみたが、資材置き場のような場所があるだけだった。たぶん、単なる作業道かと。
【15:43】駐車している場所まで戻ってきた。
高野山までは明るいうちに出たかったので、16時前に戻ってこれてホッと一安心。

伯母子岳コースタイム

予定 実際 場所
09:00 10:28 大股登山口
- 11:00 萱小屋跡
- 11:38 桧峠
- 11:58 伯母子岳分岐
- 12:13~13:31 伯母子岳山頂
- 13:40 伯母子峠
- 14:25 夏虫山
15:00 15:29 大股登山口

伯母子岳の難易度

難易度

12/30

総合難易度
必要体力 体力難易度2
コース距離 コース距離難易度3
所要時間 所要時間難易度2
危険度 危険度難易度0

登山難易度 登山難易度4
小屋・水場 小屋・水場難易度1
アクセス アクセス難易度4

総合難易度 総合難易度
※ 21,529歩(車から車まで)
※ アクセスは京都基点
評価基準の詳細はこちら。

登山道の大半は世界遺産である熊野参詣道「小辺路」に指定されているためか、良くも悪くも道は整備されている。登山道の大半は作業道のような道のため、他登山者のレポートや、登っていた人の感想で多かったのは「展望は良いが道中つまらない山」。個人的には、萱小屋跡などの史跡もあり、全体を通してそれほどつまらないとは感じなかった。何より、山頂からの展望は素晴らしかったし。

桧峠までは登り一辺倒だが、それ以降は山頂直前まで、高度維持の道が続くため、桧峠まで出てしまえばあとは楽。前半、出発が遅れたため、急いで登ったので、ちょっとしんどかったが、体力的にそれほどキツイ場所はない。

一番の不安材料だったのは山と高原地図がないということ。国土地理院の地図も検討したが、他登山者のレポートを見ると、登山道に入ってさえしまえば道に迷うことはなさそうだったので、最終的に地図を持たないで登った。 結局、道に迷うことはなかったが、行く前に「世界遺産熊野参詣道登山マップ」の存在を知らなかったので、標準コースタイムや水場がわからないのは、ちょっと困った。

伯母子岳で避けて通れない問題は、アクセスの悪さ。このアクセスの悪さ故に、二百名山にも関わらず登山者は少なく、山と高原地図も販売されていないという不遇の山。高野山を過ぎた後、走っている車は自分だけだった。北の野迫川村から県道733号線沿いを走ったが、後にGoogleマップで確認したところ、西からの方が道路状況は良さそうだったので、西の高野龍神スカイラインからアクセスしたほうが良い。自分以外は全員西からアクセスしていたようだし。

登山道に危険個所はないため、冬に霧氷目的で登る人もいるようだ。とにかく、場所が辺境の地で、人も少ないので、静かな山歩きをしたい方にはおすすめできる。
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