日本百名山の谷川岳登山記録

日本百名山の谷川岳
白
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[谷川岳登山レポ]
世界一遭難死亡者の多い山「谷川岳」を日本三代急登の西黒尾根から登る!

2014年10月19日(日)天候:晴れ
土合駅 ~ 天神ロッジ ~ 西黒尾根登山口 ~ 谷川岳山頂 まで
  • 谷川岳日本百名山
  • 群馬・新潟の県境の三国山脈にある山。周囲の万太郎山・仙ノ倉山・茂倉岳などと合わせて谷川連峰と呼ばれている。山頂にはトマの耳(標高1,963m)、オキの耳(標高1,977m)と2つのピークがある。
    統計が開始された1931年から、2012年までに805名の死者を出している。この飛び抜けた数は、日本のみならず世界の山のワースト記録としてギネス認定されている。遭難者が多い要因は、日本三大岩壁「一ノ倉沢」の岩登りによる事故が多いことや、天候が急変しやすい地理的要因、首都圏から近いことで気軽に登れるため無謀な登山者が多かったことなど挙げられている。遭難者の多いことから、通称「魔の山」「人喰い山」とも呼ばれている。

谷川岳のコース

谷川岳の登山口は、土合駅からの東側ルートと。水上駅からの南側ルートに分かれるが、利用者が多いのは土合駅の東側ルート。
なお、北側の一ノ倉岳からの縦走や、西側の万太郎山から縦走など、縦走であれば北側・西側から登ることも可能。
  • 今回歩いた谷川岳のコース
  • 登り
  • 西黒尾根
  • 日本三代急登の1つ「西黒尾根」から登る健脚者向けのコース。途中、らくだのコルで「厳剛尾根」と合流する。
  • 下り
  • 谷川連峰縦走
  • 万太郎山へ抜ける谷川連峰の縦走コース。
なお、参考程度に他のコースも記しておく。
  • 谷川岳のコース(東側)
  • その他コース
  • 天神尾根
  • ロープウェイを使って標高1,319mの天神平駅まで行き、そこから天神尾根伝いに山頂を目指すコース。
    ロープウェイを使い気軽に山頂を目指せるため、利用者も多い。
  • その他コース
  • 田尻尾根
  • 田尻尾根から登るコース。ロープウェイのほぼ真下を歩くコースとなる。
  • その他コース
  • 厳剛尾根
  • 厳剛尾根から登る健脚者向けのコース。途中、らくだのコルで西黒尾根と合流する。
  • 谷川岳のコース(南側)
  • その他コース
  • いわお新道
  • 谷川温泉の奥にある二俣から、肩の小屋あたりに登ってくるコース。
  • その他コース
  • 中ゴー尾根
  • 谷川温泉の奥にある二俣から登るコース。
    いわお新道と並行しているが、中ゴー尾根の方がやや左に迂回することになる。
※コース名に厳密な名称はありません。
地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

谷川岳の登山計画

今回の登山目的は、日本三代急登の「西黒尾根」に挑戦すること。前日入りして麓の天神ロッジに宿泊し、翌日日の出前から1日かけて谷川岳、万太郎山、仙ノ倉山、平標山と縦走する計画。

翌日後悔することになるが、前日に谷川岳の西黒尾根を午後からでも良いので登り、その日は山頂の肩の小屋に宿泊し、翌日に万太郎山、仙ノ倉山、平標山と縦走するほうが、計画的に無理がなく良かった。

谷川岳の持ち物

遭難が多いといこうことで、万が一を考えてシュラフだけは持参することにした。ただしマットはなし。
その他の携帯品はいつもどおり。実質日帰りだが、装備的にはガスバーナー非常食など1泊2日程度の装備で挑む。

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谷川岳コースレポート

土合駅

【13:55】土合駅到着。
土合駅は無人駅。下りホームが新清水トンネル内にあり、地上の駅舎からは10分ほど階段を下りないと到達できない「日本一のモグラ駅」。「関東の駅百選」にも認定されている。なお、上りホームは地上にあり、その高低差は81m。この土合駅は地下駅という特徴と、谷川岳において遭難者が多い事と関連付けられて幽霊スポットとしても名を馳せている。

車を土合駅に駐車して、谷川岳に登る人も多いようで、土合駅にはたくさんの車が停められている。最終日「平標登山口バス停」で一緒になった方は、土合駅に車を停め縦走し、平標登山口バス停 ⇒ 湯沢 ⇒ 土合と電車で移動されていた。

天神ロッジ

天神ロッジは、外国人夫婦が運営するロッジで、従業員は韓国人、オーストラリア人、セルビア人など多国籍。外国人と言ってもおもてなしの心は、下手な日本の宿泊施設よりも優れている。寒そうにしていたらヒーターを部屋に運んでくれたり、宿泊者と積極的にコミュニケーションをとる姿勢などは、清々しさすら感じられる。

谷川岳トレッキングコース

翌日は日の出前に出発するため、登山口の確認を含め登山口のある谷川岳トレッキングコースを下見。歩き始めてすぐ、谷川岳ロープウェイの近くに霊園がある。この霊園以外にも、要所で慰霊碑があるなど遭難者の多い山ならではの光景。なんか気の引き締まる思い。

トレッキングコースから一ノ倉沢まで歩き、戻りは新道を通って天神ロッジに戻る。ちなみにこの新道だが、歩いていたのは自分だけだった。

西黒尾根登山口

【4:00】起床。
身支度を整え、早々に登山口へと向かう。この時間は誰もいないだろうと思っていたら、駐車場で身支度する人たちや、途中の道でも複数の登山者と遭遇。
登山者の朝は早く、4時30分頃とはいえ一番乗りって訳ではなかった。

前後を歩いていた登山者は、西黒尾根登山口を素通りしていたので、みんな厳剛新道から登ってるのかな?登山口に到着した時に1人登っていく人影を見かけたが、その後1時間30分ほどは誰とも会わなかった。

西黒尾根登山口 ~ 展望が開けるまで

【5:00】前後に登山スタート。
5時前には登山口に到着していたと思うが、準備のため登山口でグズグズしていたので、スタート時間は曖昧。登山口スタート直後から、樹林帯の急登が続く。周りは真っ暗なので景色はわからなかったが、明るくなり始めたらあたり一面紅葉に染まっていた。急登というだけあってひたすら続く上り道で、平坦・下りなど、遊びが少なくほぼ直登。真っ暗で景色を楽しむこともできないので、ひたすら登る。

途中、怖い体験をした。岩に座って休憩しているとき、草むらの中で動物の体毛が擦れるような音と、気配を感じた。これはマジ怖かった。こんな狭い急勾配なところで熊に遭遇したら死ぬかもしれないと思ったので、休憩を切り上げ気配が感じなくなるまで必死に登った。勘違いではなく、絶対近くになんらかの生命体がいたと思う。遭遇しなくて本当に良かった。

【6:09】展望が開ける。

展望が開けてから ~ 谷川岳トマの耳まで

樹林帯を抜け展望が開けてからは、景色が一変。朝日で真っ赤に染まる斜面を、岩をよじ登るようにして進む。少し、急登という意味をはき違えていた。前半のような樹林帯の地味な急登がひたすら続くと思っていた。

要所で鎖場などもあり。鎖場は得意な方だが、1箇所だけ垂直に近い鎖場があり、初めて鎖場で怖いと感じた。

【6:27】ようやく山頂を捉える。
ただし、天神ロッジの従業員からも「山頂が見えてからが長い」と聞いており、そのとおりココから先が長い・・。以降、コースの全容が明らかになるので、前方にどれぐらいの人が登っているかが見える。6~7人の団体2組ほどを始め、ソロ登山者など意外と多くの登山者が登っている。

前方に2組の団体がいたため、お尻につくと渋滞で進まずイライラするし、追い抜いたら今度は後ろからプレッシャーをかけられるようで、どっちにしても歩きにくい。
このあたりに「ラクダのコル」という厳剛新道との合流地点があったはずだが、見つけられず。合流地点は意識して歩いていたのに、どこかで見落としスルーしてしまったようだ。

天神ロッジで頂いた朝食のおにぎりを食べていなかったので、山頂目前でまさかのスタミナ切れ。山頂までは我慢するつもりだったけど、おにぎりを半分カジッてなんとか持ちこたえた。

後半は急登に空腹とツラかったけど、なんとか【7:41】トマの耳に到着。

谷川岳山頂 トマの耳、オキの耳

トマの耳到着後、すぐに団体の登山者により人で溢れかえり始めたので、逃げるように対の反対側オキの耳に移動。ロープウェイ組がいないだけマシかもしれないが、狭い場所で騒々しいのは嫌いなので、オキの耳で朝食をとることにした。

狙い通り、トマの耳よりオキの耳のほうが山頂スペースもやや広く、人も少ない。天神ロッジで頂いたおにぎり弁当を食べたが、夜中冷蔵庫で保管していたため、ご飯がカチカチでおいしくなかった。
山頂では食事意外にも、写真を撮ったり撮ってもらったりしていたため、約1時間ほど滞在。団体がオキの耳にやってくるのと入れ違いにトマの耳に移動。

トマの耳にはザックが大量にデポしてあったが、さすがに団体でやられると美観を損ねる。(汗)ちなみにこの団体は、マットを持っていたが何処に泊まったんだろう?どこかの避難小屋に泊まるには大所帯すぎるし、謎です。

【8:51】トマの耳を出発。
【8:55】肩の小屋に到着。
谷川連峰を縦走する登山者はこの肩の小屋に宿泊する人が多い。ここで後々痛恨となる水の補給をせずに出発してしまう。

肩の小屋に寄ることもなく、そのまま先を急ぐため出発。

To be continued...

関連レポート

谷川岳コースタイム

予定 実際 場所
04:20 04:00 起床
05:00 05:00 西黒尾根登山口
08:30 07:41 谷川岳山頂(オキの耳、トマの耳)
09:15 08:55 谷川岳山頂を出発

谷川岳の難易度

難易度

17/30

総合難易度
必要体力 体力難易度4
コース距離 コース距離難易度2
所要時間 所要時間難易度3
危険度 危険度難易度4

登山難易度 登山難易度7
小屋・水場 小屋・水場難易度2
アクセス アクセス難易度2

総合難易度 総合難易度6
※ 40,510歩(1日の歩数、後の谷川連峰縦走登山の歩数も含む)
※ アクセスは東京基点
評価基準の詳細はこちら。

日本三代急登というだけあって、体力的にも危険度的にも登り応え十分。コース距離は長くないが、遊びが少なく直登に山頂を目指すため、体力的には相当こたえる。特に展望が開けて山頂が見えてからがツライ。ただ、それでも谷川岳単独で登って下りてくるだけなら、過剰に恐れる必要はない。最悪、ロープウェイのエスケープルートなどもあるし。

危険箇所は、展望が開けてから山頂が見えるまでの間。細い岩場をよじ登るように進む道は、滑落危険箇所が連続している。晴れていたから良かったものの、靄やガスが出ていると、かなり危険度上がりそう。鎖離したら死ぬような鎖場も1箇所あったし。それと岩肌がツルツルすべる岩場も危なかった。

途中に水場はないが、山頂まで行けば肩の小屋で水を調達できるので、谷川岳単独登山ならそれほど水に困ることはない。
前日に見たロープウェイ乗り場の人の多さから推測すると、ロープウェイが動き出す8時以降になると山頂付近は人で溢れかえるだろう。登るなら、ロープウェイが動き出す前、朝早い時間帯に登るのがおすすめ。
ご質問・感想などコメント歓迎します。
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