日本百名山の両神山登山記録

日本百名山の両神山
白
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[両神山登山レポ]
鎖場の名所八丁峠から登る紅葉の両神山!

2013年11月3日(日)天候:晴れ
坂本 ~ 八丁峠 ~ 両神山山頂 ~ 七沢滝 ~ 日向大谷(ひなたおおや) まで
  • 両神山
  • 秩父山地の北端にある標高1,723mの山。イザナギ、イザナミの神が祀られており、古くから山岳信仰の対象とされている。八丁峠から登るコースは鎖場の名所として有名で、滑落者が埼玉県最多のコースでもある。秩父三山(両神山、武甲山、三峰山)にも選定されている。
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両神山のコース

両神山の主な登山口は、日向大谷、中双里、八丁トンネル、上落合橋、坂本、白井差の6つ。
埼玉県のホームページに参考になる『両神山登山マップ』があるので参考にされたし。
  • 今回歩いた両神山のコース
  • 登り
  • 八丁峠コース
  • 八丁トンネル、上落合橋、坂本、それぞれの登山口から登る3つのコースが存在する。
    八丁峠以降山頂までは全て同じコースとな る。八丁峠~剣ヶ峰間の連続する鎖場を体験できる。
    八丁トンネル、上落合橋登山口からの利用者が多く、距離が長くなる坂本登山口からの利用者は少ない。
  • 難路下り
  • 七滝沢コース
  • 表参道と並行する登山道。会所で表登山道から分かれ、清滝小屋の少し上部で再び合流する。
    表参道に比べ登山者が少なく、登山道も廃れている。道迷いや滑落による事故も多発している、上級者向けのコースとされている。
なお、参考程度に他のコースも記しておく。
  • その他両神山のコース
  • その他コース
  • 日向大谷コース
  • 表参道とも呼ばれ、日向大谷口から登る最も人気のあるコース。両神山の中でも、シニアや女性でも安心して登れるコースとされている。
  • その他コース
  • 中双里コース
  • 別名梵天尾根コース。国と地権者との争いにより、一度登山道としての認定を外されているため、厳密には廃道となった登山道。
    そのため、案内板などは壊されているが、踏み跡などはしっかりしているようで、現在もコースとしては使われている。ただし、距離が長く、利用者は少ない。
  • その他コース
  • 白井差新道コース
  • 地権者が切り開いた予約制の有料登山道。山頂に辿りつける最短コース。
  • その他コース
  • 作業道
  • 登山道(コース)ではなく通行禁止となっている作業道。しかし、八丁峠コースで上落合橋登山口から登って同じ場所に戻る場合、
    下りのショートカットになるため、使用する登山者が存在する。 沢へ滑落し半身不随となる重大事故なども起きており、通る場合は自己責任。
※コース名に厳密な名称はありません。
地図を持たない登山は危険ですので、必ず地図を持って登りましょう!

両神山の登山計画

八丁の鎖場が目的だったので、コースは即決だったが問題は登山口。八丁峠コースの登山口は、八丁トンネル、上落合橋、坂本の3つ。しかし、公共交通機関だけで登山口に辿りつけるのは坂本のみ。他2つは自家用車かタクシー利用になるため、消去法で坂本を選択。事前にリサーチすると、坂本~八丁峠間は利用者が少なく登山道が廃れているとのこと。ただし、重大事故などは起きていない。

坂本登山口から入ると距離が長くなるので早く出発したかったが、坂本バス停着の最も早いバスでも8時10分。早朝に出発したい場合は、前日に坂本登山口近くにある「民宿 登人」に泊まるしかない。

下山は時間の余裕があれば、七滝沢コースを選択する予定で、夜は日向大谷の両神山荘に宿泊予定。本格的な鎖場は初めてのため、コースタイムが予想しずらく、ある程度時間がタイトになることも想定し、食事は朝・昼ともに自前のおにぎり弁当を持参。

関連レポート

両神山コースレポート

西武秩父駅 ~ 坂本登山口

最寄駅の保谷駅から始発で西武秩父駅まで向かう。もう1本遅くても良かったが、始発で行くと西武秩父駅でバスに乗り継ぐまで30分ほど時間の余裕ができる。その時間を利用して朝食をとることにした。

バスで一緒だった登山者は自分を含めて4人。うち2人は大きなザックに経験者が放つオーラから、上級者と思われる。もう1人は小さなザックで、この人とはその後遭遇しなかったので、二子山登山の日帰りだったのかも。

西武秩父で食事をとった関係で、バスに乗っている途中に便意を催す。西武秩父からのバスは小鹿野役場で乗り換えるがその時間は約5分。小鹿野役場バス停にトイレは設置されていたが、トイレ中にバスが出てしまうおまぬけさんにはなりたくなかったので、坂本登山口近くにトイレがあることを祈ってココは我慢。※バスは数時間に1本しかない。

坂本登山口に到着すると奇跡的にバス停にトイレあり!神の助けとばかりにトイレに駆け込むが、まさかのボットン便所。しかも、こんな浅いボットン便所は初めて見た!仕方ないので、ティッシュでカモフラージュ。幸いにも、トイレの外にトイレ待ちは発生していなかったのでホっと一安心。

トイレから出ると、上級者と思われるうちの1人がバス停で、お湯を沸かしカップラーメンを作っていた。「おい!ココで作って食うのかよ!」って思いましたが、上級者の余裕でしょうか・・・。他の2人は見当たらず。時間がもったいないので、自分も足早にバス亭を後に坂本登山口を目指す。

坂本登山口までは、国道299号線沿いに進めば見付けられる。事前に近道をメモっていたが、近道を通ろうとしたお陰で道に迷ってしまったので、坂本登山口に向かうのは国道299号線沿いを歩くのが無難で確実。登山口到着は8時40分。バス停を降りてから、トイレ、登山口までの道迷いを含めて25分経過。登山開始前から思わぬタイムロス。

坂本登山口 ~ 大岩

坂本登山口からしばらくは、勾配のある森の中を進む。10分ほど歩いた時点で左右に分かれる分岐があり、どちらの道にもピンクリボンが・・・。地元民の悪戯なのか明らかな人為的トラップ。左の道は登りで、右はやや下っていため、左を選択。 結果的に右が正解だったため、引き返す羽目に。こういう余計なスタミナの消費は勘弁してほしい。
八丁峠まであと2キロ地点「大岩」の傍らにベンチ有。ここで中休憩。この場所に着いたとき、バスで一緒だった上級者と思われるうちトイレ中に見失った1人と遭遇。休憩していたようだが、自分が到着してザックを下ろすと、先に進んでいった。その後、この登山者と合う事はなかった。

大岩 ~ 八丁峠

後半1キロを切った時点から八丁峠まで続く、九十九折の急坂は体力的に相当こたえる。あと1キロだったので、要所で小休憩を挟みつつ気力を振り絞り八丁峠まで登りきったが、今回のコースの中でココが一番体力を使った。

ちなみに、この九十九折の箇所で下山してくる登山者2名とすれ違ったが、おそらく日向大谷を朝一で出発したか、清滝小屋で宿泊した登山者と思われる。

八丁峠 ~ 西岳

【11:12】八丁峠を出発。
坂本~八丁峠間で両足の踵に「靴連れ」ができてしまい登りがかなりつらい。バンドエイドを貼ったが気休め程度しかならず、この足で八丁の鎖場を越えられるのか、ちょっと不安だった。

八丁峠以降は岩肌むき出しの尾根を、鎖で上り下りして進む。剣ヶ峰の両神山山頂まで約30カ所の鎖場があり、難コースとされているが、個人的にはとても楽しかった。その理由は、まず体力を殆ど使わない事。坂本~八丁峠間のように息切れしながら歩くようなこともない。もう一つは、景観が良い事。日向大谷に比べて景観が数倍どころか数十倍良い。日向大谷コースをピストンする人たちは、この素晴らしい景色を観られない事を気の毒にさえ感じる。

岩がゴツゴツしており、ホールド(手がかり)もたくさんあるので、鎖なしで登れる鎖場もある。写真で見るとすごい箇所を登っているように見えるが、実際登っていても恐怖感は殆ど感じなかった。3点確保を意識し、鎖をきちんと掴んでおけば滑落の心配もない。また、体力を使わないので、疲れでヨロけて滑落という心配も少ない。登山道の登りで痛かった靴擦れも、鎖場では痛みを殆ど感じなかったのも幸い。

ただし、体力はいらないが最低限の軽快さと筋力は必要。太っている人やシニア、小さな子供連れ、女性にはきついかもしれない。現にこのコースでシニアを見たのは1組だけで、山ガールも殆ど見なかった。登山経験はないが若さでカバーできる男性大学生のグループと登山経験のあるソロ男性が大半。

西岳 ~ 東岳

西岳以降も引き続き鎖場が続く。進むにつれ危なっかしい鎖場が多くなってくる。
【13:00】東岳到着。ベンチや休憩スペースは、昼食休憩の大学生グループに占拠されていた。休憩スペースもないため、休まず両神山山頂の剣ヶ峰を目指す。

東岳 ~ 剣ヶ峰(両神山山頂)

東岳から剣ヶ峰までは、鎖場もなく尾根伝いを歩く道。あまり記憶にないので、この区間トピックス的要素はなかったと思う。

【13:37】剣ヶ峰(両神山山頂)到着。
剣ヶ峰(両神山山頂)は山頂スペースが狭い上に、日向大谷から登ってくる登山客も合流するため、人でごった返している。ゆっくりと食事ができるようなスペースはない。また、木々に邪魔され周りの景色もよく観えない。昼食は、東岳や日向大谷方面に下る登山道脇のスペースや途中のベンチなどで食べている人が多い。
七滝沢コースに行きたかったので、バナナ1本だけを食べて14時には下山開始。七滝沢の途中で日が暮れるのは避けたかったので、七滝沢の分岐までトレラン的なスピードで下山。この下山時に右膝に負担がかかり過ぎて膝痛になり、翌日に影響した。これを教訓に、膝サポーターを購入し、その後の登山で必需品となった。

剣ヶ峰(両神山山頂) ~ 日向大谷

【14:34】七滝沢の分岐に到着。
登山道には下山する人たちで溢れているが、七滝沢コースに進む者は誰一人なし。日暮れは16時45分ごろと予想しており、下りだし2時間あったら抜けられるだろうと七滝沢コースへ突入。

七滝沢コース前半は崩落、滑落、痩せた道、など危険箇所が多い。苔の岩肌むき出しで、トラロープもなく滑ったらほぼ滑落間違いなしのポイントなどもあり、気を引き締めないと危険。
また人が殆ど通らないので、滑落しても長時間発見されない可能性が極めて高い。土日でこれだけ人が通らないなら、平日はなおさらだろう。現に、このコースで滑落し左足を骨折。アメ玉7個と沢の水で命を繋ぎとめ、2週間後に奇跡的に生還した事故もある。

しかし、ピンクリボンの間隔は短く、数も多いので、道に迷う事は殆どない。比較的新しいピンクリボンが多かったので、道迷い防止策として最近リボンの数を増やしたのではないかと思われる。

中盤以降になると道も歩きやすくなり滑落危険箇所も減少。前半の見どころは滝だが、後半は霊的・幻想的な森。岩や木々に細かい苔が付着しており、屋久島の白谷雲水峡(通称:もののけの森)を連想させれる。人通りが全くないため、この霊的・幻想的な景色と空間を独り占めでき、とても贅沢な気分になれる。

【15:15】時間に余裕ができたので途中のベンチで遅めの昼食。昼食後、出発準備をしているときに、1人だけ下山者と遭遇。これまで誰一人として会う事はなかったので、一瞬獣かと思ったが、ただのおじさんハイカーでした。(汗)

このコースは危険箇所に対策を施し、登りは日向大谷、下山は七滝沢を定番コースとすれば、両神山はもっと人気がでそうな気がするので、なんとも勿体ない。

両神山荘

明日の武甲山に備え、本日は両神山荘宿泊。両神山荘は山小屋というよりも、食事、寝具、風呂、など民宿並みの待遇。バスタオルはなかったが、シャンプー・ボディーソープなどは備え付けのものがある。 1人だと相部屋になることもあるが、この日は1人部屋だった。ただし隣の部屋とは襖1枚で区切っているため隣部屋の声はダダ漏れ。布団は各自で敷くようだが、自分は疲れてコタツでそのまま寝てしまった。

両神山荘には、山頂まで登山者を案内することで、テレビにも出演したことがある名物犬のポチがいる。ただし、最近は齢をとり殆ど山にも登らなくなってしまったそうです。

また、夕食は量が半端なく多い!しかも夕食は18時からで、15時過ぎに食事をした自分は食べきるのが相当キツかった。白飯を抜きにして、なんとか食べきったが、これなら昼食抜きにすればよかったと後悔・・。
To be continued...

関連レポート

両神山コースタイム

予定 実際 場所
- 08:15 坂本バス停
08:30 08:40 坂本登山口
11:00 11:00 八丁峠
12:00 12:00 西岳
13:00 13:00 東岳
13:40 13:32~14:05 剣ヶ峰(両神山山頂)
- 14:34 七滝沢コース分岐
- 16:30 会所
17:00 16:45 日向大谷

両神山の難易度

難易度2

16/30

総合難易度
必要体力 体力難易度2
コース距離 コース距離難易度3
所要時間 所要時間難易度3
危険度 危険度難易度4

登山難易度 登山難易度6
小屋・水場 小屋・水場難易度3
アクセス アクセス難易度1

総合難易度 総合難易度5
※ 28,071歩(1日の歩数)
※ アクセスは東京基点
評価基準の詳細はこちら。

両神山はコースによって難易度にも差が出る山。今回は結果的に登り降りともに、難易度の高いコースを歩くことになった。

危険という意味では、滑落ポイントの多さだけでなく、万が一滑落したら大事故につながる危険箇所も多い。「埼玉県一滑落事故の多い山」というのも頷ける。その他、痩せた道、崩落、トレイル不明瞭など、危険要素が多いことも、滑落を誘発させる原因と思われる。

危険度が高い反面、体力的な面では、走行距離が長い中双里、坂本ルートを通らなければそれほど必要ではないだろう。坂本後半の九十九折りの登り坂はキツかったが、逆に体力的にキツかったポイントはそこだけだった。

山へのアクセスは鉄道と、路線バスで登山口まで行ける事と、都内からそれほど時間もかからないことを考えれば、ハードルは高くない。

ちなみに、今回は要所ごとの予定コースタイムがほぼぴったりでした。( ̄▽ ̄)V
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